第2次世界大戦当時、日本で朝鮮人女性たちが慰安所に強制連行されたとの内容が書かれた奈良県の旧海軍基地跡地の説明用パネルが、突然撤去されたことが分かった。共同通信が26日報じた。日本政府が、旧日本軍による従軍慰安婦の強制連行を認めて謝罪した「河野談話」を(検証結果公表によって)傷つけたことを受け、地方自治体までもがこの動きに同調して慰安婦問題を否定した格好だ。
最近撤去された説明用パネルは、奈良県天理市の旧大和海軍航空隊大和基地(通称・柳本飛行場)跡地に設置されていたもの。1993年に河野談話が発表されて以降、日本国内で歴史を反省する機運が高まったことを受け、天理市は1995年に説明用パネルを設置した。
パネルには「(飛行場建設当時、ここに)慰安所が設置され、朝鮮人女性たちが強制連行されたという事実もある。女性たちの劣悪な半生は戦後、一切分かっていない」などと書かれていた。
しかし今年初めに日本国内で河野談話見直しの動きが本格化すると「市民の血税でとんでもないことをした」などとパネルの撤去を求める右翼からの電話が連日のように殺到した。天理市は結局、4月中旬にパネルを撤去した。