ドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
更新日: 2009年1月
適用対象: Windows Server 2008, Windows Server 2008 R2
このセクションでは、ドメインから最後のドメイン コントローラを削除する次の方法についての手順を示します。削除するドメインは、子ドメインでもドメイン ツリーでもかまいません。
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Windows インターフェイスを使用してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
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応答ファイルを使用してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
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無人インストール パラメータをコマンド ラインで入力してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
Windows インターフェイスを使用してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザードでは、ドメインの削除に必要なすべての操作を順を追って実行できます。ドメインの削除作業の中で、Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザードに、当該ドメイン コントローラ上に格納されているすべてのアプリケーション ディレクトリ パーティションが一覧表示されます。アプリケーション ディレクトリ パーティションが Active Directory ドメイン サービス (AD DS) 以外のアプリケーションによって作成されたものである場合は、まず、当該アプリケーションの提供する適切なツールを使用してそれらのディレクトリ パーティションの削除を試みてください。アプリケーションがそのようなツールを提供していない場合は、Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザードによってディレクトリ パーティションを削除してかまいません。
AD DS によって作成されたアプリケーション ディレクトリ パーティション (DomainDNSZones アプリケーション ディレクトリ パーティションなど) は、AD DS を削除した場合に残すことはできません。
ドメイン コントローラが Active Directory 統合 DNS ゾーンをホストしている場合、このウィザードではそれらのゾーンを削除し、また既定では、それらのゾーンに対する DNS 委任のうち当該ドメイン コントローラをポイントするものを削除しようと試みます。
管理者資格情報
この手順を完了するには、当該フォレストの Enterprise Admins グループのメンバである必要があります。
Windows インターフェイスを使用してドメイン内にある最後のドメイン コントローラを削除するには
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[スタート] ボタン、[ファイル名を指定して実行] の順にクリックし、「dcpromo」と入力して、Enter キーを押します。
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[Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザードの開始] ページで、[次へ] をクリックします。
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[ドメインの削除] ページで、ドメインを削除するオプションを選択します。続行する前に、暗号化キーの削除および暗号化ファイル システム (EFS) で暗号化したファイルの暗号化解除に関する管理の説明を読み、必要に応じてこれらの操作を実行します。セキュリティに関するすべてのタスクを完了したら、[次へ] をクリックします。
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ドメイン コントローラにアプリケーション ディレクトリ パーティションがある場合は、[アプリケーション ディレクトリ パーティション] ページでアプリケーション ディレクトリ パーティションの一覧を表示し、次のようにアプリケーション ディレクトリ パーティションを削除または保持します。
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当該ドメイン コントローラに格納されているアプリケーション ディレクトリ パーティションを 1 つも残さない場合は、[次へ] をクリックします。
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ドメイン コントローラ上にアプリケーションが作成したアプリケーション ディレクトリ パーティションがあり、それを残したい場合は、作成したアプリケーションを使用してアプリケーション ディレクトリ パーティションを別のドメイン コントローラに移動し、[最新の情報に更新] をクリックして一覧の表示を更新します。
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当該ドメイン コントローラに格納されているアプリケーション ディレクトリ パーティションを 1 つも残さない場合は、[次へ] をクリックします。
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[削除の確認] ページで、このドメイン コントローラ上にあるすべてのアプリケーション ディレクトリを削除するオプションを選択し、[次へ] をクリックします。
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[DNS 委任の削除] ページで、[このサーバーを指している DNS 委任を削除する] チェック ボックスがオンになっていることを確認し、[次へ] をクリックします。
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必要な場合は、このサーバーに対する DNS 委任を含んだ DNS ゾーンをホストしているサーバーの管理者資格情報を入力し、[OK] をクリックします。
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[ネットワーク資格情報] ページで、次の操作を行います。
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Enterprise Admins グループのメンバとして既にログオンしている場合は、[次へ] をクリックします。
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別のアカウントでログオンしている場合は、[代替の資格情報]、[設定] の順にクリックし、Enterprise Admins グループのメンバであるアカウントの名前およびパスワードを入力してから、[次へ] をクリックします。
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Enterprise Admins グループのメンバとして既にログオンしている場合は、[次へ] をクリックします。
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[Administrator のパスワード] ページで、ローカル Administrator アカウントのパスワードを入力および確認入力し、[次へ] をクリックします。
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[概要] ページで、選択した設定内容を、以後の AD DS 操作を自動化するために使用できる応答ファイルに保存するには、[設定のエクスポート] をクリックします。応答ファイルの名前を入力し、[保存] をクリックします。選択内容を確認し、[次へ] をクリックして AD DS を削除します。
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[Active Directory ドメイン サービス インストール ウィザードの完了] ページで、[完了] をクリックします。
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[完了時に再起動する] チェック ボックスをオンにすると、サーバーが自動的に再起動するようにできます。または、AD DS の削除が完了したときサーバーの再起動を促すメッセージが表示されるようにし、手動で再起動することもできます。
暗号化キーおよび証明書管理の詳細については、Windows Server 2003 PKI の操作に関するガイドのページ (http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=68752) (英語の可能性あり) を参照してください。EFS の詳細については、暗号化ファイル システム テクニカル リファレンスのページ (http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=68751) (英語の可能性あり) を参照してください。
応答ファイルを使用してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
ドメイン内にある最後のドメイン コントローラの削除を指定する応答ファイル内には、そのための指示があり、親ドメインが指定されている必要があります。
管理者資格情報
この手順を完了するには、親ドメインの Domain Admins グループまたはフォレストの Enterprise Admins グループのメンバである必要があります。
ドメイン内にある最後のドメイン コントローラを削除するための応答ファイルを作成するには
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最初の行に「[DCINSTALL]」と入力し、Enter キーを押します。
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次の各エントリを、1 行に 1 つずつ作成します。AD DS の削除に使用するすべてのパラメータの一覧については、「Demotion 操作」を参照するか、コマンド ラインで「dcpromo /?:Demotion」と入力してください。
UserName=<親ドメインの管理者アカウント>
UserDomain=<UserName で指定したアカウントのドメイン名>
Password=<UserName で指定したアカウントのパスワード、または、ユーザーにパスワードの入力を求めることを意味するアスタリスク (*)>
IsLastDCInDomain=yes
AdministratorPassword = <サーバーのローカル管理者のパスワード>
RemoveApplicationPartitions=<パーティションを削除する場合は yes、パーティションを残す場合はこのエントリが不要>
removeDNSDelegation=yes
DNSDelegationUserName=<DNS 委任を含んだ DNS ゾーンの DNS サーバー管理者アカウント>
DNSDelegationPassword=<DNS サーバー管理者アカウントのパスワード>
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応答ファイルを、Dcpromo で呼び出すインストール サーバー上の場所に保存するか、配布用にネットワーク共有またはリムーバブル メディアに保存します。
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応答ファイルを使用するための Dcpromo コマンドは、ドメイン コントローラの削除およびインストールのいずれの場合も同じです。「応答ファイルを使用して新しいドメイン コントローラをインストールするには」の手順に従って、ドメイン コントローラを削除します。
無人インストール パラメータをコマンド ラインで入力してドメイン内にある最後の Windows Server 2008 ドメイン コントローラを削除する
無人インストール パラメータをコマンド ラインで入力するために使用する dcpromo コマンドは、ドメイン コントローラの削除およびインストールのいずれの場合も同じです。「無人インストール パラメータをコマンド ラインで入力して新しいドメイン コントローラをインストールするには」の手順に従ってドメイン コントローラを削除しますが、このとき、ドメイン内にある最後のドメイン コントローラを削除するための適切な無人インストール オプションを指定する必要があります。AD DS の削除に使用するすべてのパラメータの一覧については、「Demotion 操作」を参照するか、コマンド ラインで「dcpromo /?:Demotion」と入力してください。