注目は「いつ利上げが実施されるか」
現在の世界経済は、ようやくリーマンショック後の景気悪化から抜け出し、回復に転じつつある。また、ユーロ危機もようやく一服した感があり、世界の金融政策の焦点は、リーマンショック直後から既に5年が経過した量的緩和の縮小・解除に移りつつある。
米国は昨年終盤以降、量的緩和の規模を段階的に縮小させていく「Tapering」を実施しており、このペースでいけば今年終盤には量的緩和が終了することになる(ただし、これは、FRBのバランスシートの規模がリーマンショック前の水準まで縮小することを意味するのではなく、量的緩和によるFRBのバランスシートの拡大が終わることを意味する)。
現在の市場の解釈では、量的緩和の縮小自体は、金融引き締めを意味するものではなく、量的緩和のペースを段階的に落としていって最終的には量的緩和をやめる(FRBによる市場からの資産買い取りをやめる)ことであり、マクロ経済に大きな影響を与えないとされている。
すなわち、FRBが市場から金融資産を購入する代わりにキャッシュを供給しなくとも、既に供給してきたキャッシュがうまく流通すれば、景気回復の妨げにはならない。現在の米国経済の状況がそれに近い状態になりつつあると多くの市場関係者は考えている。一方、利上げ(政策金利の引き上げ)は、企業の設備投資や家計の耐久財消費等のコストを引き上げることからマクロ経済に大きな影響を与えかねないと考えられている。
そのため、米国の金融政策についての話題は、「いつ利上げが実施されるか」という点に集約されつつあり、利上げのタイミングについての憶測が米国市場を大きく動かすようになっている。そして、Taperingの進展は市場の話題にはならなくなっている。
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