南阿蘇鉄道(本社・高森町)の株主総会が26日あり、2013年度の決算などが承認された。鉄道事業などの収入合計9779万8千円に対し、営業経費は1億852万8千円。トロッコ列車を中心としたイベント列車などの観光面が好調の一方で、定期利用者の減少が続いており、最終的に891万9千円の赤字となった。

 年間輸送人員の合計は24万1千人で、九州北部豪雨の影響で落ち込んだ前年度から約1万2千人の増。このうち約14万2千人が定期以外の利用者で、トロッコ列車利用者が5万1500人を占めた。トロッコ列車の利用客は6千人余り増え、豪雨前の2011年度に比べても約2千人の増と好調だった。これに伴い、旅客運輸収入が対前年度比111・5%増の9114万円となり、トロッコ列車収入も4319万円と642万円の増収となった。

 しかし定期収入は2010年度から減少が続いている。特に通学定期の減少が目立ち、9万3930人で前年度から3540人減った。通勤定期利用者も4980人で480人減り、収入は合わせて85万円余の減収となった。