北海道新幹線の高速化問題で、自民・公明両党の「与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)」(座長・町村信孝衆院議員)は26日、2016年3月の開業時に東京―新函館北斗間の3時間台走行の実現を目指すことを国土交通省などに申し入れた。

 北海道新幹線は新青森―新函館北斗間約149キロのうち、青函トンネル(約54キロ)とその前後を含む在来線との共用区間約82キロでは、貨物列車とのすれ違い時に風圧を減らすため約140キロに減速する必要がある。このため東京―新函館北斗間が4時間を超えると予想されており、沿線自治体が高速化を求めていた。

 与党PTは申し入れで、「開業時の3時間台実現」に加え、開業2年後に始まる1日1往復の高速走行を、新たなシステムの開発などによって、貨物列車が減る時期に増やすこと▽中長期的な抜本対策として、新幹線に貨車を乗せる新幹線貨物専用列車(トレインオントレイン)の実現可能性の検証を加速することなども求めた。