累積赤字2億円超に 平筑鉄道 [福岡県]
第三セクターの平成筑豊鉄道(福智町)は26日、2013年度決算を発表した。売上高に沿線自治体からの助成金などを加えた総収入は5億4572万円、総支出は5億7351万円。単年度赤字は2779万円となり、豪雨災害の復旧費用などがかさんだ前年度(1億143万円)より縮小したものの、累積赤字は2億1110万円となり、初めて2億円を超えた。
伊田、田川、糸田3路線の13年度の利用者は計167万2494人。豪雨災害で一部区間が約2カ月運休した前年度並みにとどまった。運休中、自家用車通勤などに切り替えた客層が戻っていないという。
運賃収入は3億80万円で、4月の消費税増税に伴う定期券の駆け込み需要で前年度より3・7%増えたものの、赤字体質は改善していない。
武内功専務は記者会見で「日常の利用客を増やす地道な努力が足りなかった」と述べ、今後の赤字解消策として、沿線自治体で説明会を開いて乗車を呼び掛けるなど、営業努力を強める方針を示した。
16日付で懲戒解雇した元女性社員が着服したとされる売上金約4400万円については、「本人に返済を請求しており、刑事告訴するかは未定」と説明した。
=2014/06/27付 西日本新聞朝刊=