子育て官僚:女性有志6人 「業務効率化を」働き方提言

毎日新聞 2014年06月26日 22時00分(最終更新 06月26日 22時17分)

「霞が関で働く女性有志」から加藤勝信内閣人事局長(左)へ、働き方改革についての提言をまとめた書類が手渡された=東京都千代田区永田町の内閣府で2014年6月26日午後(代表撮影)
「霞が関で働く女性有志」から加藤勝信内閣人事局長(左)へ、働き方改革についての提言をまとめた書類が手渡された=東京都千代田区永田町の内閣府で2014年6月26日午後(代表撮影)

 子育て中の女性官僚有志6人が26日、加藤勝信内閣人事局長(官房副長官)に「霞が関的働き方」の見直しを求める提言書を手渡した。中央省庁でも女性の割合が増えているが、子育て中の女性に勤務時間などで配慮するだけでは限界があるとして、長時間労働を前提とした業務の効率化を求めた。

 提言は、男女を問わず、子育てや介護で時間的な制約を抱える職員が働き続けられる環境整備を求めた。具体的には、残業につながりがちな勤務終了直前の仕事の依頼を減らす▽人事や予算の査定のための待機時間を勤務時間内に設定▽国会議員が国会質問をできるだけ早く省庁に伝え、閣僚の答弁を準備するための残業を軽減する−−など10項目を挙げた。

 加藤氏は「女性の活躍はわが国の成長にもつながる」と強調。政府が秋をめどにまとめるワーク・ライフ・バランス実現のための指針に反映する考えを示した。

 グループは、各省庁の入省10〜20年目の女性職員123人を対象にアンケートを実施。2歳の長女がいる財務省関税局の中西佳子課長補佐(36)は記者団に「男性職員も家事や育児への参加が求められている。今の働き方を続ければ男性もつらい立場に置かれる」と述べ、家庭と両立できる職場環境の見直しを求めた。【念佛明奈】

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