奇跡の成功率を誇る心臓手術集団「チーム・バチスタ」が3件連続で手術に失敗した。事故なのか、殺人なのか。真相を暴くため、にわか探偵を引き受けた心療内科医師(竹内結子)と厚生労働省のキレモノ役人(阿部寛)が調査に乗り出した。容疑者は7人の天才たち。浮かび上がる様々な人間関係の中から乾いた殺意が浮かび上がる・・・。現役の医師が執筆しミリオンセラーを記録した医療ミステリー「チーム・バチスタの栄光」が待望の映画化。キーパーソンの天才バチスタ医師・桐生恭一を演じた吉川晃司に単独インタビュー!
(以下 吉=吉川晃司 み=みのり)
み:こうして広島に戻られたら、広島弁でしゃべってくださるのがすごく嬉しいです
吉:でも・・・(言い直して)ほいじゃがねー。考えても出てこないんだよ。東京の方が長いじゃん。広島17年で、むこう25年だもん
み:帰ってきたって感じ、あります?
吉:だって、東京は出稼ぎに行っとるだけじゃけぇ(笑)あんなキタナい街に根は生やしとうないよ。何か知らんコンクリートばかりで面白うない街じゃねって思うもんね(笑)
高層ビルが“にきび”にしか見えんし
み:そうですか(笑)
吉:あぁ〜、好きになれんね
み:今日は俳優さんとしてお迎えしたわけですが
吉:そう言われても、自覚は持たんといけんのんじゃが、あんまり分からんのんじゃけどね。俳優といえば、俳優なんだろうね〜(自分でしみじみ)
み:天才外科医の役ですが、オファーがあった時の気持ちは?
吉:面白そうだな、と思った。同級生に医者連中が多くて聞いてみたら「いや、それはすごい人だよ」「お前大丈夫か?」って言われて。(※モデルになった人物が実在するため)だけどハードルの高いおじさんがモデルだったら、より面白味があるじゃないですか
み:傷口を縫合する糸を結んだりするのは、特殊技術じゃないですか。撮影前に練習しましたか?
吉:したねぇ。糸結びは言われるほど難しくなかった。楽器弾きだからだと思う。指先が全部別々に動くじゃない。別々に動かせるようになるのが医者の卵達には難しいらしいんだけど。それよりも“縫う”“切る”の方が普段やってないからね。すごいよ〜、針とか!
み:全部本物の器具を使ったとか?
吉:すごい高いんだよ、医療器具って!!はさみ一個30万なの。500万からするんだもん、全部で。スタッフがびびるわけ。「いや〜、吉川さん。無くしたら大変なことになりますよ〜っ!」って
み:ジョギング中にも針を持っていたとか?
吉:うん。暇な時になるべく持っておかないとね、慣れるように
み:映画はハラハラドキドキして2時間があっという間でした
吉:中村義洋監督は重いテーマを、軽薄ではなしに、かるーくもって行くのがうまいなって思ってね。それに竹内くん、阿部くんがすごく軽快に物語を運んでくれるので、重苦しくないんだよ。なので、エンタテイメントとしてまとまっている。
み:確かに
吉:だから気軽に行って「うんうん、まあまあじゃんっ」って思ってくれればね
み:「まあまあ」って、PRなのにそれでいいんですか?
吉:いやあ、わしが言うてもあまり説得力ないよねぇー。出とるもんが「おもしろいですよー」言うて
(一同爆笑)
吉: そりゃ、政治家が「あたしゃ、まじめにやってます」って言っても、そういうヤツにカギって「どうもな〜?」みたいな感じじゃん(笑)
み:吉川さんは1年に1本のペースで映画に出演していますが、出続けている理由ってあるんですか?
吉:自分が常に緊張できるスタンスを作っておくのは、自分にとって良いこと、利益になることだよね。ボクの基本軸はやっぱり音楽であるけれど、そこにいい影響を持って帰れるんだったら、何でもやっていいんじゃないの?って、今はそう思ってます。今度ミュージカルもやるし
み:職業=「吉川晃司」って感じですよね
吉:「吉川晃司」ぶんまわしでいいんじゃないの?(笑)
あのね、いまちょうど42歳なんだけど、職業的には20歳くらい。ちょうど1つの職業に1人前になれるかなって頃だと思うんだよね。そういう時にだれるか、ビシっと締まるかって、その後がすごい違ってくると思うんだよね。だから今、緊張、緊張、緊張、緊張ってのを続けようと思ってるの。今は多いに恥をかけばいいと思ってるし
み:へー
吉:だって、(バチスタの)撮影現場に行くとさあ、最初の3時間なんて、オレひどかったよ。映画ってどうやって撮るんだっけ?みたいな。思い出すまで、手と足が一緒に出てるんじゃないかって(笑)
み:そうなんですか!?でも、実際にスクリーンでご覧になった方はそんなそぶりは全く見えなかったのではと思いますけどね
吉:いやいや
み:では、時間も迫ってきたので、てっぺんをご覧の皆さんにメッセージ・・・
吉:犯人は 「xxxx」 です!!!
一同:!!!!
吉:言っちゃった(笑)