ニュース詳細
浪江町への慰謝料和解案 東電が拒否6月26日 21時52分
原発事故ですべての住民が避難している福島県浪江町が、東京電力に対し慰謝料の増額を求めた集団申し立てで、東京電力は、「一律で月5万円上乗せする」とした国の紛争解決センターの和解案について「精神的な損害を一定の金額で評価した国の指針とかい離する」などとして、受け入れを拒否しました。
福島県浪江町は、住民1万5000人余りの代理人として、東京電力に対し、原発事故に伴う慰謝料の増額を求める集団申し立てを行っています。
国の紛争解決センターはことし3月、1人当たり月10万円の慰謝料を一律で月5万円上乗せするほか、75歳以上の高齢者はさらに3万円を上乗せする和解案を示しました。
これについて東京電力は25日、センターに対し、和解案の受け入れを拒否する回答をしました。
その理由について東京電力は、「和解案は、避難した人に共通する精神的な損害を一定の金額で評価した国の賠償指針と、かい離するものと言わざるをえない。ほかの避難者に対する公平性や透明性の面で影響が極めて大きい」などとしています。
一方で東京電力は、75歳以上の高齢者について、病気の人にかぎり原発事故から1年余りの期間、月2万円を増額すると回答しました。
今回の回答について浪江町の馬場有町長は、「和解案をないがしろにする東京電力の回答は不条理で納得できない。東電は迅速に効果的に賠償をすると言っているが、みずからそれを破り不誠実だ」と話しています。
[関連ニュース]
|
[関連ニュース] 自動検索 |
|
[関連リンク] |
|