■パソナ・セックス迎賓館と安倍政権の暗部(2)

  色情魔経営者南部靖之の「喜び組」活用法
 



 覚醒剤取締法違反などで再逮捕されたASKA(56)のシャブ歴は、週刊新潮(5月29日号)によると、18年前にさかのぼり、この頃、ASKAは新宿・曙橋にあつたニューハーフクラブのニューハーフと交際してゐて、二人で覚醒剤を使用しては乱交に及んでゐたらしい。

 ヒット曲に見放されたASKAは、この十数年間、シャブ漬け状態で、パソナ・セックス迎賓館「仁風林」に出入りを始めた7、8年前には立派な覚醒剤中毒患者だつたわけです。

 ASKAは、暴力団から入手したシャブを芸能界などの仲間に分け与へる仲介者とも目され、シャブ仲間の一人として登場するのがあの清原和博です。

 ASKAの運転者だつた人物が、その後清原の運転者として雇はれるほど、二人は昵懇の仲で、その清原にASKAは「パソナの紹介で俺は安倍さんを知つてゐるから大丈夫」とうそぶいた由。(週刊新潮同号)。

 覚醒剤吸引ビデオでASKAが暴力団に脅されてゐると週刊文春が報じたのが昨年の8月。しかし、安倍総理頼みも空しく、ASKAは週刊文春報道の9か月後に逮捕されてしまひ、同じく週刊文春で麻薬疑惑を報じられた清原和博は今、俎板の上の鯉の心境だとか。

 ASKAは週末になると、南青山にある栩内香澄美(37)のマンションに通つて、シャブ&セックスにふけつてゐたとされます。

 栩内香澄美は十年ほど前からパソナグループの会社を転々とし、逮捕された時には、パソナグループのメンタルヘルスケア企業「セーフティネット」の社員で、家賃20万円といはれる南青山のマンションも会社が借り上げたものでしたが、勤務実態はなく、いはば幽霊社員。

 彼女の仕事は、もつぱら「仁風林」のホステス役。栩内香澄美のやうなホステス役は、30人ほどゐて、彼女たちはパソナグループの南部靖之代表の寵愛の対象者で、「喜び組」とも呼ばれてゐました。

 グループ企業で目をつけた女性を秘書役として自分の周囲に集め、グループ企業に名前だけ在籍させて、実際は「仁風林」のホステス係として自分及びパーティ参加者に奉仕させる。これが、「喜び組」に対する南部靖之流活用法でした。

 シャブ&ASKA事件のあと、南部代表の女をめぐるスキャンダルが色々取り沙汰されてゐますが、その中で25年前のスキャンダル報道が注目を集めてゐます。

 この報道は、「週刊テーミス」(現在は月刊)が平成元年8月、《テンポラリーセンターの醜聞 南部靖之専務をめぐる「女性関係」を衝く》と題して掲載した特集記事です。

 テンポラリーセンターは当時の社名で、「ベンチャーの寵児」として名をあげた南部氏は37歳でした。

 記事に紹介された元女子社員らの証言の数々。

「社内で、いきなり女の子に抱きつくんだ。『スキンシップだ』とかいって」
「やらせる子には、ボーナス時に、50~60万円余計に出す」
「オフィスのなかで、平気でスカートをめくったり、胸やオシリさわったりしますからね」
「人妻だった女性社員との噂もありましたし、子供を堕ろさせた女性社員もいたといいます」
「気に入られた女性は、同期でも異常に昇進が早い。関連会社の社長になったりする人もいました」
「お気に入りの子は、南部専務のチームがある広報室に連れていかれるケースが多いんです」
「役職がつくと、月々5万円が月給にプラスされる。チームリーダー手当てというのもついて、洋服代も出る。毛皮を身につけて、ブランド物もよく着ていた」

 この「ベンチャーの寵児」は、ほとんど色情魔に近い。女性の社会進出を標榜するテンポラリーセンターの社内では、オーナーによる女性社員の私物化、ペット化が日常的に行はれてゐたのです。セックス迎賓館の由来が理解できやうといふものです。

 南部代表は「仁風林」でも人前で女性の体をさはりまくつてゐたさうですから、パソナグループでは現在も、25年前の報道と同じ情景が常態化してゐると思はれます。

 セクハラなるフェミニズム用語を毛嫌ひする私ですが、セクハラ問題好きのマスコミがこの間、どうしてパソナ代表の色情魔ぶりを黙殺してきたのか? 南部代表から関係を迫られた女性社員たちはカネとポスト(20代でグループ企業の社長に就任した女性社員が多数存在した)で黙らされたから表ザタにならなかつたのか? 不可解な話ではあります。

   (この項続く)
FC2 Management
■パソナ・セックス迎賓館と安倍政権の暗部(1)

 セックス迎賓館の常連客だつた安倍晋三と竹中平蔵


 

 先月、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されたASKAは、実に日本のために多大な貢献をしてくれた人物といはなければなりません。

 この事件は、ASKAが愛人の栩内香澄美(37歳)とシャブを使用して愛人宅でセックスに励んでゐたといふ芸能界では珍しくもない薬物スキャンダルにすぎなかつたのに、ASKAと栩内香澄美が出会つた場所が、パソナが東京・元麻布に設けた迎賓館「仁風林」だつたことから、話は興味深い方向に広がりをみせてきました。

 週刊誌が精力的な取材で明らかにしてくれたのは、パソナが政治家や官僚を接待するために設けた「仁風林」はセックス迎賓館だつたといふ事実です。

 「仁風林」では、政治家、官僚、芸能人、スポーツ選手を集めたパーティが夜な夜な開かれ、パーティにはパソナグループの美女たちが多数接待にあたります。この美女たちの役目はパーティにおける接待にとどまりません。「お持ち帰り」自由だつたらしいのです。

 美女とどこかで一夜を過ごしたパーティ参加者には、その日のうちに美女からメールが届きます。メールに添付されてゐるのは美女とのツーショット写真。写真を送りつけられた政治家は、これでパソナの軍門に下つてしまふといふ仕組みです。
 
 パソナグループの南部靖之代表はパーティ参加者が帰る際、多い時で50万円のお車代を渡してゐたとのことです。

 セックス迎賓館の常連客には様々な政治家の名前がとりざたされてゐます。

 小野寺五典・防衛大臣もそのひとりで、ASKAの現愛人栩内香澄美にのぼせあがつて「仁風林」に通いつめたものの、ASKAにもつていかれてしまひます。

 現職閣僚では小野寺防衛大臣のほか田村憲久厚生労働大臣など5人の名前が挙がつてゐますが、官僚では各省庁の局長から課長クラスの名前がリストアップされてゐるやうです。

 かつての常連客で有名なのは、安倍晋三と竹中平蔵です。安倍首相は野党時代にセックス迎賓館を頻々と訪れてゐたさうです。

 竹中平蔵はパソナの顧問に迎へ入れられて、やがて会長の椅子におさまり、今は産業競争力会議のメンバーとして人材派遣業界への利益誘導に余念がありません。

 南部靖之といふ人物は途方もない女好きらしく、ASKAの愛人の栩内香澄美も以前は南部靖之の愛人だつたと伝へられてゐます。

 パソナに登録して派遣の仕事をしてゐる女性たちは、自分たちからピンハネしたカネの一部が、パソナのセックス迎賓館につぎこまれてゐることなど夢にも知りません。

 このパソナといふ会社、「女性の社会進出」を支援するための企業なのでせうか? それとも女性を食ひ物にするための企業なのでせうか?


   (この項続く)

■日本国総理大臣安倍晋三は「専業主婦の敵」である
 配偶者控除を廃止したがる暗愚宰相に関する一考察(第9回)


 「配偶者控除は維持します」と衆参選挙の公約に掲げた自民党
  選挙の谷間を狙つて公約を破棄した悪だくみ
  法人税減税とセットで推進される配偶者控除の廃止
 


 自民党政府が配偶者控除を廃止するのは、正しい意味において国民に対する裏切り行為といへます。

 なぜなら、自民党は平成24年の衆議院選挙でも、平成25年の参議院選挙でも、配偶者控除の維持を公約に掲げてゐたからです。

 昨年の参議院選挙で、自民党が選挙公約とともに発表した「総合政策集」を読み直してみませうか。

《社会の基本は「自助」にありますから、家族の助け合いの役割も正しく評価されなければなりません。その観点から、配偶者控除は維持し、児童手当との関係を整理した上で年少扶養控除を復活します。》

 配偶者控除は維持します、とちやんと書いてある。

 と同時に、年少扶養控除を復活します、とも書いてある。子供手当創設に伴って止されたのが年少扶養控除だから、民主党の子供手当にかかはる制度は一切破棄すると、自民党は公約で宣言したのです。

 そして、民主党政府が子供手当と抱き合はせで計画した配偶者控除の廃止も、我が党はやりせんよ、と言つてゐるわけです。

 安倍総理が、配偶者控除と第3号被保険者制度の廃止を検討するよう財務相と厚労相に指令を出したのが、今年の3月です。選挙から1年もたたないうちに抜け抜けと公約破りをしたことになります。

 公約違反ではないかなんて、安倍総理を追及しても無駄です。なぜなら、配偶者控除と第3号被保険者制度の廃止は、彼の確信犯的行動なのですから。

 なぜこの時期に、安倍総理が配偶者控除と第3号被保険者制度の廃止を持ち出したのか分かりますか? 簡単です。今年と来年は選挙の谷間だからです。自民党政府が衆議院を解散するわけもないから、2年後まで国政選挙はない。年内に配偶者控除の廃止を決め、来年度から実施すれば、再来年選挙が行はれても、その頃には主婦層からの反発は薄まつてゐる、と読んだのでせうね。

 この人、暗愚総理にしては、結構、ワル知恵が働くのです。

 公約違反も意に介さず、安倍総理が配偶者控除の廃止に動く目的はただひとつ、増税です。
 
 何のための増税か?

 法人税を減税して、減税分の財源の穴埋めをするためです。

 日本企業の国際競争力をつけて、外国企業の日本参入を促進するといふ謳い文句で、法人税を大幅に引き下げる。法人税を大幅減税した場合、法人税をいくらいじくり回しても、法人税減税分の財源が不足する。

 そこで目をつけたのが配偶者控除の廃止なんですね。

 配偶者控除を廃止すれば、年間6000億円もの税金が国民からころがり込む。これを、法人税減税分の財源に振り向けるといふ仕組みけです。

 つまり、配偶者控除廃止計画は、法人税減税計画とセットになつてゐるのです。
 
 配偶者控除廃止を画策する産業競争力会議と経済財政諮問会議の顔ぶれをみてごらんなさい。オール財界です。加へて、楽天の三木谷みたいな無国籍者の集まりです。

 法人税を大幅に減らしてもらつた上に、主婦たちを労働市場に駆り出してもらへば、主婦パートたちをますます低賃金でコキ使へる。彼らのそんな魂胆が透けて見えるやうです。

 昨年6月の参議院選挙において、自民党が次のやうな立派な公約を麗々しく掲げてゐたのを果たして国民のみなさんは御存じかどうか。

 《家族の絆を深め、家族基盤の充実を図ります。》

 これが真つ赤なウソであつたことを、これからゆつくり検証していきたいと思ひます。


 (この項続く)


■日本国総理大臣安倍晋三は「専業主婦の敵」である
 配偶者控除を廃止したがる暗愚宰相に関する一考察(第8回)

  「子供手当」の息の根を止めた東日本大震災
 

 民主党政権の子供手当は、平成22年3月、子供手当支給法が一年間の時限立法として成立し、平成22年度は月額1万3千円が支給されました。しかし、民主党はその年の夏には、公約である2万6000円の全額支給を早々を断念。そして、翌平成23年3月11日、東日本大震災が発生します。

 菅内閣は3月末に、子供手当支給法のつなぎ法案を成立させ、月額1万3千円の子供手当は9月まで支給されるものの、8月の民主、自民、公明の3党合意で、9月から翌24年3月まで子供手当の内容を改変して存続させるが、24年度以降は児童手当法に戻して子供手当を廃止することを決定します。

 東日本大震災の復興財源確保に迫られる民主党内閣にとつて、子供手当どころではなくなつたわけです。つまり、小宮山洋子発案にかかる民主党の子供手当制度の息の根をとめたのは、東日本大震災といふことになります。

(その後成立した東日本大震災復興特別会計の平成24年度当初予算で、子供手当から児童手当への移行に伴ふ見直し分として、4272億円が計上され、子供手当は名実共に消滅します。)

 小宮山洋子は、3党合意の翌月、野田内閣の厚労相に就任しますが、子供手当が廃止と決まつて面白くない彼女は、「ちよつと姿を変へたが継続した。名を捨ててはゐない」とパーティで発言して物議を醸します。

 その後、厚労相として、配偶者控除と第3号被保険者制度の廃止に向かつて突つ走つたのは、子供手当廃止の鬱憤晴らしだつたかもしれない。

 民主党内で、配偶者控除の廃止で小宮山洋子を終始強力に後押ししたのは、岡田克也でした。

 政権末期の平成24年11月、岡田副総理は国会で、民主党政権の財源確保の問題について、自民党の小泉進次郎議員から追及されて、次のやうに答弁してゐる。

《例えば、税制でいえば、マニフェストで書いてできなかった最大のものは配偶者控除・配偶者特別控除の廃止なんです。これは金額が非常に大きいんですね。しかし、改めて政権与党になった上で議論してみたところ、特に党の中で、配偶者控除の廃止についてはかなり強い異論もあったという中で、なかなか廃止には至っていないということであります。》

《私などは廃止論者ですから、マニフェストに書いた以上、それはやるべきだというふうに基本的には考えていますが、残念ながら、共通認識といいますか、党の中で一致するには至らなかったということで、ここは、そういうマニフェスト、配偶者控除について、我々としては意見集約して出したつもりですが、残念ながらそうは至っていないのは、やはり見通しが甘かったということだと思います。》

 小宮山洋子の著書『私の政治の歩き方』には、岡田克也との対談も収録されてゐます。

《小宮山 ・・・・初めてマニフェストで「子ども手当」などを大きく打ち出したのが、岡田さんが代表のときだったんですよね。そのときに私が子ども政策の責任者をしていたので、一緒に作ったということなんです。岡田さんが、子どを大事に、政策の中にと思われたのは、どういうところから?》

《岡田 いや、小宮山さんが怖かったから(笑)》

 小宮山洋子が政界を去つてから、民主党内では配偶者控除をめぐる様相が一変し、配偶者控除廃止など口にする議員はゐなくなつたらしい。

 ところがここへきて、民主党の過激なジェンダーフリー大臣の衣鉢を継いで、配偶者控除を廃止してやらうと意欲を燃やす人物が現れてくれた。それが自民党の安倍晋三君なんですね、何度も言ひますが。

 実に不可思議な情景といはなくてはなりません。

 不可思議なといへば、民主党の厚生労働大臣小宮山洋子が、配偶者控除の廃止を持ち出した時、さんざん批判した自称保守の面々が、自民党の総理大臣安倍晋三が同じことを言つてゐるのに、批判するどころか、だんまりを決め込んでゐるのも、実に不可思議な情景です。
 
 旧社会党や民主党がやれば批判するのに、同じことを自民党がやると、頬冠りを決め込むといふ、頭の足りない自称保守の処世術的行動パターンは、今に始まつたことではありませんが。暗愚総理の精神分析のついでに、これから、自称保守の堕落的軟弱習性も分析してみようか。案外面白いかも。

      (この項続く)
■日本国総理大臣安倍晋三は「専業主婦の敵」である
 配偶者控除を廃止したがる暗愚宰相に関する一考察(第7回)


 配偶者控除と第3号被保険者制度を葬るために「子供手当」を考へ出した小宮山洋子


 民主党政権時代、「子供手当」なる制度が創設されましたが、国民に悪評紛々だつた「子供手当」を考へ出したのは、鳩山由紀夫でもありません、菅直人でもありません、小沢一郎でもありません。「子供手当」を考へ出したのは、安倍晋三君が呼ぶところの「「過激なジェンダーフリー論者」小宮山洋子です。

(「子供手当」は政府の法案でも「子ども」と表記しますが、フェミニストたちは「供」といふ漢字を忌み嫌つて、「子ども」と表記します。「供」は、「女子供」と使はれるやうに、男性支配思想に由来するといふ屁理屈がまかり通つて、いまや政府の公文書も「子ども」が主流ですが、当方がフェミ供の言葉狩り規制なんかに従ふはずもないので、以下すべて「子供」と表記します。)

 小宮山洋子はなぜ「子供手当」を思ひついたのでせうか?

 配偶者控除と第3号被保険者制度を廃止するために、「子供手当」なる制度を案出したのですね。

 専業主婦を撲滅に執念を燃やす小宮山洋子は、配偶者控除と第3号被保険者制度を廃止したくてたまらない。しかし、国民に対して、配偶者控除と第3号被保険者制度を廃止すると宣言すれば、「過激なジェンダーフリー論者」のお里が知れて、主婦層の反発をかつてしまふ。そこで、「子供を社会が育てる」といふ美名の下に、「子供手当」を創設することを思ひついたわけです。

 「子供手当」制度を創設すれば、当然、財源が必要になる。「子供手当」の財源には、配偶者控除などを廃止して、その増収分を充当する。「子供手当」を餌にすれば国民の反対もかはすことができて、制度改正のどさくさにまぎれて配偶者控除と第3号被保険者制度を葬ることができる―これが小宮山洋子の描いた遠大な専業主婦撲滅計画でした。

 民主党の野党時代から、民主党税制調査会の中心的存在だつた小宮山洋子は、周囲のフェミニスト議員たちと、配偶者控除と第3号被保険者制度を葬るための「子供手当」創設計画を練り上げます。そして、党執行部に、「子供手当」をマニフェストの上位に位置づけるよう働きかけてゆくのです。

 小宮山洋子には『私の政治の歩き方』といふ3巻本の著書があります。第3巻「政権交代編」では、《「子ども手当」こうして作った》と副題を掲げて、文字通り「子供手当」は私がつくつたんだと、自分が果たした役割を得意げに記してゐます。

 この自画自賛本によると、小宮山洋子は党内では岡田克也と近く、岡田が民主党代表だつた平成17年(2005年)の衆議院選挙のマニフェストに、月額1万6千円の子供手当を支給するといふ公約が盛り込まれる。
 
 平成19年の参議院選挙の時は、小沢代表に、子供政策の順位を下げないようにとねじ込みます。小沢一郎は選挙目当てで、1万円を上乗せし、かくて月額2万6千円といふ公約がマニフェストの上位に掲げられる。

 平成21年の衆議院選挙では、「子育て・教育」は民主党マニフェストの2番目となり、子供手当を中学卒業まで一人あたり年31万2千円を支給すると宣言します。

 この衆議院選挙で民主党は大勝。鳩山内閣が発足して、「子供手当」は実現したものの、財源が足りずに、月額2万6千円の半額の1万3千円でスタートせざるを得ない羽目に陥りました。

 小宮山洋子は著書の中で、配偶者控除を廃止するといふ方針は民主党の税調の段階で固まつてゐた。そして、《その時々の事情で複雑にできあがっている税の控除、いわばオマケをなくして》、サービス給付に変へていく。これが民主党の税調の基本方針だつた、と書きます。

 配偶者控除は《オマケ》だつたわけです。《オマケ》にすがつてゐるのが専業主婦といふことになります。

 「子供手当」は当初、1万6000円とされました。
 
 この額はどのやうにして決まつたのか?

 「子供手当」と引き換へに配偶者控除や年少扶養控除を廃止する。《この時廃止する控除額を子供の数で割ったのが、1万6000円でした。》

  なんと簡単な計算でせう。いともあつさり配偶者控除などを廃止して、その分を子供手当としてバラまく目論みだつたことが知れます。

  しかし、配偶者控除の廃止は、「過激なジェンダーフリー論者」の思惑通りに事が運びませんでした。、

 「子供手当」はやがて民主党内閣のお荷物となり、財源のめどがつかないまま迷走を続けます。

  (この項続く)

プロフィール

Author:tensei211
ちば・てんせい。ジャーナリスト、政治評論家。フェミニズム論、天皇論を中心に執筆活動を展開してゐる。

北海道芦別市生まれ。千葉県在住。

フェミニズム論をまとめた著作として、『男と女の戦争―反フェミニズム入門』(展転社)など。フェミニズム関係の共著に『男女平等バカ』(宝島社)、『夫婦別姓大論破』(羊泉社)などがある。

執筆には、正仮名遣ひ(歴史的仮名遣ひ)を用ゐる。

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