ザック「間違ったアプローチだった」
W杯 コロンビア戦後監督会見
2014/6/25 10:05配信 スポーツナビ/スポーツナビ
体力的にもっとできたことはあった
――今日の試合は、3試合の中で一番攻撃がよかった。しかし、1人の突破で周囲のサポートがなかった。3試合を通して、運動量やスピード、インテンシティー(プレー強度)が足りなかったのは、調整に問題があったからか?(田村修一/フリーランス)
いくつかの要因があり、その組み合わせでこうなったので、アプローチが良くなかった。私もメンバーも、技術的にも戦術的にも、良くプレーできると信じていた。しかし体力的にはもっとできたのではないかと思う。
――最後まで調子が上がらなかった本田(圭佑)を使い続けた理由は?
その点については同意しない。本田は非常に良くプレーした。チームの中で最もフィジカル勝負ができており、ボールをキープできていた。常に2、3人の相手がいたので、ほかの選手にスペースを与えることもできた。チームに貢献できたと思う。
私は各選手が個人でどれぐらいできたかというより、チームにどう貢献したかを見ている。
プレーヤー間の距離に問題があった
――今日も後半からハメス・ロドリゲスが出てきたり、第1戦もドログバが出てきたり、交代選手に対してはどのような対応をするようにしたか?(大住良之/フリーランス)
ハメス・ロドリゲスに関しては、われわれが攻撃しないといけないところで、スペースを与えてしまった。彼らはそれを非常に良く活用していた。われわれとしては、この試合に勝たねばならなかったので、代替策はなかった。
――この大会の誤算は何だったか? 攻撃的なサッカーを貫くことを目指してた感想は?
アプローチが誤っていたこと。その結果、質の高いプレーができなかった。
それぞれの試合で同じような形で戦うとは考えていなかった。全体的な計画では、各試合で違うプレーをしようとしていた。速い攻撃をしようと考えていた。今日の試合の後半で何とかそれをしようとしていたが、残念ながら遅かった。
――W杯とコンフェデ杯でアプローチが間違っていたと話していたが、どのようなアプローチをしたかったのか?
もっと対戦相手に応じた形で、攻撃すべきだった。もっとボールを支配すべきだった。それがチームの考えで、それを元に練習をしてきたが、われわれの頭にあることをもっと行動に移すべきだった。もっと速くパスを出して、適切な距離でボールを取り戻すこと、そしてまた攻撃すること。それが試合でできなかった。
――守備については3試合で6失点。4年間、チームを作る上で守備の面で足りなかったことは何か? 将来日本が、守備面で強くなるには何が必要か?(原田公樹/フリーランス)
ひとつのポジションを作るともうひとつのポジションが弱くなることもあるので、バランスを取らないといけない。われわれの守備力はスピードを元にして作り上げた。11人が守備も攻撃もできるようにし、それがうまく機能すれば、うまくプレーができていた。
もちろん、何点か(奪われること)は覚悟しないといけない。そのような考えでチームを作り、多くの試合で実践したが、この戦略を元によい成績を収めてきた。ただ残念ながらブラジルでは、それができなかった。
プレーヤー間の距離があり、守備以上の問題があった。距離があることによって、MFが問題を抱えることになる。チームとしては、一緒に攻撃し、一緒に守るというコンセプトがあった。
ボールを失ったときには、みんなで取り戻す。人によってはできたが、この4年間、この考えを元にプレーをしてきた。チームには勇気付けるように、「もっと大胆に攻撃しろ」「強いチームにも勇気を持ってプレーしないといけない」と言ってきた。
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