国家戦略特区の農業特区に指定された兵庫県養父市の農業委員会は、農地の権利移動の許可業務を市に移譲することで大筋合意し、27日の臨時総会で正式に決める。農業活性化を目指す特区の目玉として市が求めていたが、農業委は市側の説明不足などを理由に「現時点では同意できない」との意見書を提出していた。岩盤規制といわれた農業分野の改革が本格的に動き出す見通しだ。
農業委は25日の会合で権限移譲に同意する方針を確認した。同委員会事務局によると、各委員は市が示した移譲後の事務処理案を妥当と判断。特区に対する市民の期待が大きいことも考慮し、移譲に合意することで意思統一が図られた。
同市の農業特区を巡っては政府と市などが参加する区域会議が7月にも開かれる予定。早ければ夏にも市が移譲を受けられるとみられる。
農業委、農業委員会