【ソウル=小倉健太郎】韓国外務省は25日付で、1993年の河野洋平官房長官談話を検証した日本政府の発表に詳細に反論する文書を発表した。旧日本軍の従軍慰安婦だった女性からの当時の聞き取り内容は裏付け調査をしていないと日本が主張した点について「証言の信頼性をおとしめて(軍による)強制を否定する意図だ」と強く批判した。
反論文書はA4サイズで5ページにわたる。元慰安婦を支援したアジア女性基金を巡って韓国政府が立場を変えたとする日本側の発表に対しては、「元慰安婦への公式謝罪など名誉回復措置を欠いた慰労金支給は受け入れられないとの立場は基金の構想段階から一貫していた」と主張。当時の在韓日本大使館が「基金事業の一方的な推進に対し数次にわたり我々に遺憾と謝罪を表明したことがある」としている。
河野洋平、韓国