本日、神奈川県警は、サドンアタックにおける電子計算機損壊等業務妨害容疑で、
被疑者3名を書類送検した旨の発表を行いました。本件はサドンアタックに対し、被疑者である少年3名が共謀の上、チートツールを作動させ、
サドンアタック内で当社が意図しない動作を繰り返しさせることで、当社の業務に支障を生じさせ、
業務を妨害した疑いによるものです。
サドンアタックを知らない人のために述べておくと、まあけっこう有名なFPSシューティングゲームである。
もっと簡単に言うと銃で人を殺すゲームである。
チートとはゲームにおける反則行為のようなもので、チートプレイヤーは壁の向こうにいる相手を攻撃できたり、光の速さでマップを移動できたりする。
当然、まじめにやってるプレイヤーには勝ち目はない。
チートはオンラインゲームにおいて迷惑行為でしかなく、何度かチートプレイヤーに出くわすとふつうのユーザーはやる気をなくしていく。
そうやってユーザーが離れていくわけだから、運営会社としてもたまったものではないというわけだ。
従来であれば、運営はチートプレイヤーに対して警告したり、アカウントを凍結させたりといった措置しかとられなかったが、今回は「警察」に対応させたというのがおもしろい。
ところで、当該のチートプレイヤーは「電子計算機損壊等業務妨害容疑」で送検されたとのことだが、有罪が確定した場合、どの程度の刑罰に処されるのだろうか。
業務用コンピュータもしくは電磁的記録(データ)を損壊し,または業務用コンピュータに虚偽のデータもしくは不正な指令を与えるなどの方法により,コンピュータに使用目的通りの動作をさせずまたは使用目的に反する動作をさせて,他人の業務を妨害した場合,5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する刑罰(刑法234条の2)。
「5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する」ということらしい。
現役法学部生でありながら恥ずかしい話だが、これがどれくらい重い罰なのかがピンとこない。
そこで、公然わいせつ罪(刑法174条)と比較してみることにした。
これは要するに「人前でチンコを出して警察に捕まった場合」に問われる罪である。
はたして、法律的にはチート行為と露出狂行為のどちらがより罪が重いとされているのか。
手元のポケット六法で公然わいせつ罪を調べてみる。
刑法174条
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は勾留若しくは科料に処する。
チンコを出して警察に捕まったときの最高刑は6ヶ月の懲役あるいは30万円の罰金ということらしい。
チート行為が5年の懲役か100万円の罰金ということだから、こちらの方が刑としては重い。
ゲーマー諸氏は安易にチートツールに手を出さず良識を遵守したプレイに殉じることを強く推奨したい。
なんせ公共の場でチンコを出すより迷惑な行為であると法律的に断じられているのである。