ザック「感動にあふれる4年間だった」

ブラジルW杯総括会見

2014/6/26 12:09配信 スポーツナビ/スポーツナビ

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コロンビア戦から一夜明けた現地時間25日、ザッケローニ監督らがW杯を総括する会見を行った【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会のグループリーグを3戦1分け2敗で終え、グループリーグ敗退となった。コロンビア戦から一夜明けた現地時間25日(以下同)、アルベルト・ザッケローニ監督と大仁邦彌氏(日本サッカー協会 会長)、原博実氏(日本サッカー協会 専務理事兼技術委員長)が大会を総括する会見を行った。

 ザッケローニ監督は本大会を総括して、「結果がついてこなかった。悔しい気持ちが強いと言える」と悔しさをあらわにしつつ、敗戦に対して「(数字では)相手をすべて上回っているのに負けている。何か足りないところがあるのかなと思っている」と冷静に分析。また、「やはり方向性は間違っていなかったと感じているし、今後も日本サッカー界は、4年間やってきた道を継続して進んでいくべきと、個人的には思っている」と、日本サッカーの進むべき指針を改めて示した。また、「私はこの日本代表を去らないといけないときが来た」と辞任も表明した。

 原博実技術委員長は、「コロンビア戦の前半や、ギリシャ戦の退場者が出るまで(のサッカー)をもっとやりたかった。冷静に分析したいです」とコメント。次期代表監督については、「日本に帰って、技術委員会で今後の方向性を検証したうえで決めていくべき。現段階でどうこうとは言えない」と発言するにとどまった。

原博実「(標榜したスタイルは)日本サッカー界で必ず次につながっていく」

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「このサッカーは、日本サッカー界で必ず次につながっていく」と標榜した日本らしいサッカーを継続する見解を示した原技術委員長【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

登壇者:
アルベルト・ザッケローニ(サッカー日本代表 監督)
大仁邦彌(日本サッカー協会 会長)
原博実(日本サッカー協会 専務理事兼技術委員長)

大仁会長「まず最初にこの4年間、W杯での活躍を期待して応援してくれたサポーター、現地まで来てくれた応援団の熱い応援に心から感謝するとともに、期待に応えられなかったということで、お詫びを申し上げます。日頃から支援して下さっているスポンサーの皆様方にも、感謝とお詫びを申し上げたい。また、現地の領事館が万全の体制を敷いていただき、安全確保をしてくださり、熱い応援もしてくださり、厚く御礼申し上げます。
 今回はグループリーグ敗退ということになりました。私としては前回以上の成績というものを考えていました。ただ、監督・スタッフ・選手はベストを尽くしてくれました。本当に素晴らしいチームでした。これから技術委員会として分析、評価(をしていく)。ひと言で言えば、世界のトップとは差があるということだと思います。サッカーは、ちょっとやればすぐ強くなるというものではない。4年後を目指して今日からスタートしたいと思います」

原委員長「本当にみなさんの期待に応えられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。僕自身はザック・スタッフと4年間やってきて、彼らと今いる選手たちの力があれば、もっとできるとずっと思ってきました。いろいろな要素があると思いますが、W杯という大きな舞台で実力を出し切る難しさを実感しています。

 いろいろなことを言うつもりはありません。この4年間、多くの選手が海外に出て、Jリーグからもいい選手が出て、日本らしいサッカーということで、アンダーカテゴリーでもボールを早く動かしてピッチを広く使いながら、アグレッシブなサッカー、早い攻めのサッカーをやってきました。それは間違いじゃない。でもW杯でなかなか表現できませんでした。昨日の前半や、ギリシャ戦の退場者が出るまで(のサッカー)。あれをもっとやりたかった。終わってしまったので、冷静に分析したいです。先ほど食事の後に選手・スタッフに最後のあいさつをしたのですが、誰も(結果に)納得していないけれど、今後それぞれの選手(がそういったサッカーを体現していくので)、日本サッカー界で必ず次につながっていくと思います」

ザッケローニ監督「日本人の技術力は世界に通用する」

ザッケローニ監督「私自身も当然、結果に関しては残念で満足はしていない。グループリーグを突破するという強い意気込みでこの大会に臨んでいた。残念な気持ちが強いというのはやはり、もっと前に行こうと、行ってやろうと思っていたから。結果がついてこなかった。悔しい気持ちが強いと言える。

 このザックジャパンが4年前に始動して、当然、現状を見ながら先、将来に目を向けてチーム作りを進めてきた。その日本のサッカー文化や、日本人の選手の特徴を吟味した上で、技術力は世界に通用する(と感じた)。ただフィジカルは足りないところがあるという分析の上で、スピードに乗って、つまりインテンシティー(プレー強度)の強いサッカーをしようとチーム作りを進めてきた。やはり方向性は間違っていなかったと感じているし、今後も日本サッカー界は、4年間やってきた道を継続して進んでいくべきと、個人的には思っている。

 あとは、さらに、格上の相手にも勇気を持って仕掛ける姿勢を、植え付けてきたと思っていた。そこで、格上のチームとやるときにも日本らしいサッカーを前面に出しながら、勇気を持って臨むという姿勢を、4年間植えつけてきた。それに関しては、選手に感謝したいし、私の信念を感じてくれて、実行に移してくれた。少しずつだが、彼らはそういった面でも成長を見せてくれたと思う。

 当然、日本だけではなく、世界の代表チームと同様、常にいい成績が出ていたわけではないが、4年間を通して見てみると、ほとんどいい結果が出ていた、いい戦いができていたのではないかと思う。4年間の総括はそういったところだ」

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