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「IS インフィニット・ストラトス ~黒衣の侍~」
IS学園入学編

四斬 漢は他人を受け止める器がでかいもんだ

 ←三斬 漢は黙って前へ進むものだ →五斬 漢には時に強引さも必要だ
 第三アリーナ、上空、ピットから出てきた黒を纏った翔と、青を纏ったセシリアが睨み合って……いや、睨んでいるのはセシリアで、翔はそれを受け流しているに過ぎない、いくらプレッシャーを掛けようとも柳に風、暖簾に腕倒しといったような手応えのなさを感じつつもそれに飲まれぬようセシリアは虚勢を張る。

「どうやら、逃げずに出て来たようですわね」
「逃げる理由がない」

 過剰でもなく過少でもない自信を纏って言い切る翔に、セシリアは奥歯をかみ締める。平常心でセシリアの前に立つ翔は今までセシリアが見てきたどの男ともタイプが違う、セシリアと同世代の男子とは一線を画すその雰囲気にセシリアは何故か苛立つ。

「あなたを見ていると何故か苛立ちますの」
「知らんな……今はただ、全力でぶつかり合うのみ」

 ぶつかり合わなければ分からない事もある、それを翔は知っていた、だからこそセシリアの前に立つ。そして今、分かり合うため、自らの意地を貫くための戦いの火蓋が切られた。

「さぁ、踊りなさい! このセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」

 セシリアが構えエネルギーの塊を打ち出した物は、ビーム兵器や、エネルギー兵器とも呼ばれるレーザーライフルに分類され、名は、スターライトmkⅢと呼ばれている。スターライトmkⅢから打ち出されたエネルギーの弾を翔は余裕を持って回避、セシリアも当てようとは思っていなかったらしく、この弾の意味合いとしては、セシリアのIS、ブルー・ティアーズの特殊兵装、射撃型自律機動兵器、ブルー・ティアーズ(BT)を展開するための牽制弾と言った所か。
 当てるつもりのない牽制弾とはいえ、狙っていないわけではない、言うなれば、少し狙いの甘い弾と言う感覚だ、翔としても避けなければほぼ確実に当たる弾を避けないわけにはいかず、真右へ回避するが、直線的な回避方向へ牽制弾により稼いだ時間で展開したBTからの射撃がそれを追いかける。
 セシリアの傍に待機しているBTから撃ち出される弾を直線軌道で避ける翔に対し、翔の前方から真っ直ぐ向かってくるビーム、それを曲線を描く下降で避けようとするが、失敗、絶対防御は発動しなかったため、量は少ないがシールドエネルギーが削られる。目の前に展開されている小さなサブモニターを横目で確認し、その事実を認識している筈だが、翔の顔に焦りはない。ハイパーセンサーで強化された翔の動体視力には雨の様に降り注ぐエネルギーの弾がはっきりと見えていた。

(ふむ……)


 第三アリーナの戦闘映像をモニター室でセシリアと翔の戦闘を見ている人物が四人、内二人は戦闘データの収集・解析、後の二人はただの観戦と言ってもいい、まぁ、この戦闘で何か見本になるような事があれば、それを学び取ってもらうために同席を許可した、と言う思惑もデータ収集・解析している二人の思考の中にはあっただろう。
 ちなみにここに居るメンバーは、千冬、真耶、一夏、それに一夏が連れて来た箒の四人で、真耶はデータを収集するため小さなモニターの取り付けられたデスクに着き、収集しつつモニターに視線を固定している。千冬は収集されたデータを大きなモニターで表示させ、それを頭の中で解析する事に勤めている。一夏は先程から武器も出さず攻撃を避けてばかりの翔に焦り、慌てつつも大きい方のモニターに視線は釘付け。箒は腕を組み、少し怪訝な表情でモニターを見ている。

「おいおい、翔の奴どうしちまったんだよ……良い様にやられっぱなしじゃねぇか……」

 眉間に皺を寄せ、呻く様に声を出す一夏。避けるばかりで一向に反撃しない所か武器すらも出さない翔が一夏には理解できなかった。

「師匠は一体何をやっているのだ……」

 小さい頃に剣を教えてもらっていた箒としては、今の翔の姿はどうも逃げ腰のように見えるようで、不機嫌そうに眉間に皺が寄っている。
 が、その中にも違う意見の者がいるようで、一夏と箒の見解とまた違う者、千冬と真耶はこの状況を不利とは捉えていなかったようで、真耶は感心したように声をあげ、千冬は何時ものクールな表情に見えるが、よくよく見てみれば、比較的穏やかな雰囲気を纏っていた。

「凄いですね、柏木君、判断力、分析力、それにISの扱いも、どれを取っても15歳とは思えませんよ」

 明らかに不利な様に見える翔の方へ賞賛の声を上げる真耶に、一夏と箒から、どういう事だ、と疑問が投げかけられるが、それについては千冬が口を開く。

「柏木が攻撃に転じず、回避に専念しているのは機体の特徴を把握するのにそちらの方が効率的だからだろう、攻撃という動作を排除する事によって機体の加速性、旋回性、制動性などの機体の軌道に関する性能は少しでも掴みやすくなる筈だ」

 そう説明する千冬だが、視線はモニターに映るセシリアと翔の戦いから外れていない、千冬の考えでは、翔は既に機体の特徴を掴んでいると考えている。その証拠としては実に単純、先程からセシリアの射撃が殆ど当たっていないという事実からその答えを導き出しただけだ。

「攻撃するにしても、接近、後退、回避してからの接近などの行動がある、この行動を最も効率よくこなす為に絶対に必要な事、それが自らのISの軌道性能の把握だ、どのような軌道が出来るのか、どのような軌道が苦手なのか、それを把握するしないによって攻撃チャンスの幅がかなり違う」

 参考に良く見ておけ、締めくくり、一夏と箒は感心したような声を上げる。が、千冬としては機体の機動性云々よりもISの使い手として、最初に使うISでまず初めに機体の機動性を把握するという事から始めた翔の判断力を見習ってほしいと言うのが本音だ。初めにそうする事によって、自分の機体を把握する上で、謂わばおまけの様な物も見えてくる。それは、相手の癖や行動、攻撃方法、回避方法、など相手のデータを機体を把握しながら同時に収集出来る側面がある。戦闘に関して相手の事を知るというのは大きなアドバンテージでもあるのだ。
 無論、毎回毎回そんな事が出来るかといえば無理だろう、相手が多数いる時はそんな事をしている暇はないし、味方が多数いる時は分析する前に終わっているだろう。だが、この様に誰にも邪魔される可能性がなく、1対1という状況では翔の判断は最善といえる。相手の手札のある程度を看破し、尚且つ自分の手札を隠す、理想的とすら言える運びなのは間違いない。
 画面上で繰り広げられる戦いを分析したその結果は、千冬の翔への敬愛度が上がった結果に終わった。


「全く、いつまで逃げているつもりですの? 逃げていては何も変わらなくてよ?」

 小馬鹿にしたような声音と共にセシリアのBTからビームが放たれ、スターライトmkⅢが逃げ場を潰すように翔の回避軌道上へ向けられる。放たれたエネルギーの弾を直角に上昇する事で回避。

「なら、お言葉に甘えて攻撃へと転じさせてもらおう」

 その一言と共に武器を検索、1件該当、近接格闘用ブレード、その表示を見た瞬間、翔の両手は左の腰の辺りへ移動する。丁度刀を引き抜くような形で右手を引き抜くと、日本刀に良く似た形のブレードが握られていた。
 その武器を見た瞬間セシリアは笑いと共に声を掛ける。

「中距離射撃型の私に近距離格闘武器で挑もうなんて、お笑い種ですわ」

 せせら笑うセシリアに翔は、ブレードを正眼に構え答える。

「教えてやろう」
「何を教えて下さるのかしら!」

 ブレードを静かに構えている翔へ向かって、スターライトmkⅢが火を噴く(火じゃないけどね)、放たれたエネルギーが翔に到達する寸前、突如として掻き消える。何が起こったのか理解しかねるセシリアは続けてBTによる射撃を行うも、やはり翔に到達する前に掻き消えるようにして霧散している。
 BTから放たれた最後のビームが掻き消えた時、翔の持っているブレードが横へ振り抜かれている形になっている状態を見てセシリアは翔が一体何をやっていたのかを理解して額に汗を浮かべる。

「あ、あなた、実体の無いエネルギーを……」

 焦っているセシリアに静かに告げる、何を教えたかったのか。

「教えてやるといった筈だ、俺の剣に断てぬ物など、ない」

 この試合を見ている全員が信じられないものを目にした瞬間だった。信じられないものだが、翔がやった事は実に単純、だが、まず普通は誰にも出来ない事、だからこそ信じられないものなのだ、翔はただ単純にエネルギーを切った、もっと正確に言うならば、あまりの剣速に収束していたエネルギーが霧散し掻き消えたといった方が正確だろう。

「さて、教えたい事も教えた所で、いかせてもらう」
「くっ……」

 信じられないものを目にしたおかげで少し焦り気味のセシリアだが、そう易々と接近を許すわけにはいかない、定石通りにスターライトmkⅢで牽制、その後に回避方向をBTによる射撃で制限し、その場に止める。実際セシリアの策は基本的な事だが、実に有効な策の内の一つである事は事実。それを言うだけならまだしもするのは思っているより遥かに難しい、それを正確にこなせるセシリアは確かに優秀なのである。
 それに対し、翔はブレード一本で収束されたエネルギーの弾をかき消し、被弾はないものの、その場に止められる。描いた図とは違うが、奇しくも結果はセシリアの思う通りになっていた。

(ふむ、流石に距離の問題は如何ともしがたいな、接近しなければ埒が明かんか……)

 千冬が言っていたように飛行し、空中で移動するにはイメージが大事で、自分に一番あったイメージの仕方がIS操作の上で一番効率の良い方法だと聞いていた。そこで何時もの様に相手に踏み込む事をイメージする。
 瞬間、自らの身体を置いてきたような感覚と共に、周りの景色が縮み、知覚した瞬間、セシリアの背後へと抜けていた。

「なっ!?」
「っ!?」

 スターライトmkⅢの射撃体勢に入っていたセシリアに向かって直進してくる翔が見え、うっすらと笑みを浮かべていたセシリアだったが、気が付いた時には自らの背後に抜けている翔を認識した瞬間、驚きを隠せないように声がでていた。
 それはセシリアだけではなく、セシリアに驚きを与えた原因も同じような声を上げていた。
 が、翔はセシリアの背後に抜けたと思った瞬間に機体を反転、もう一度同じ要領でセシリアの背後に迫り。懐に飛び込んだ瞬間、ブレードを一閃。バリアを抜ける事はなかったが、シールドエネルギーを削る事には成功。
 それと共に、翔は完璧にこのISの特性を把握した。

(直線軌道が得意で曲線軌道が極端に苦手なISだと思っていたが……なるほど、こういう事か)
「ククッ」

 それを理解した途端、自分の勘違いと、このISの非常識な仕様に思わす笑い声を漏らしてしまう。が、すぐさま表情を元に戻し、このISの仕様を確認する。

(このISの特性、それは……)

 直線軌道が得意で曲線軌道が極端に苦手なIS、ではなく、線の速さを極限まで突き詰め、曲線的な軌道をほぼ捨てたIS。これが正しい表現で、実際扱ってみると、前者と後者が全く違う事が良く分かる。直線的な移動においては総てを置いて行く速さを手に入れたISの回避軌道、それは、攻撃の射線軸上から直線的に退避する事の連続という行動になる。無論、進んでいた方向から唐突に向きを変える事は、普通のISの速度なら誰もが実行可能であろう、が、普通のISでは手に出来ない速さを自覚した零式の軌道では、いくらISを使っていると言えども、常人では使いこなすのは至難の業だろう。故に、この零式は……

(俺の専用機とは……よく言ったものだ)

 と言うわけなのである。
 尋常ではない速さでBTの攻撃を避けるも、油断なくスターライトmkⅢを構えるセシリアに接近の隙は少ない、それに、零式には速さはあるが、決め手に掛ける決定的な事があった。

(こちらの攻撃が軽すぎる)

 そう、速さと突進力を自覚したのは良いが、それに対してブレードが軽すぎるのか、取れる戦法としては、BTとスターライトmkⅢの攻撃を切り払い、回避し、隙を突いて急速接近し攻撃その後BTからの攻撃を回避するため急速離脱、と言うヒット&アウェイの戦法ぐらいしかないのが事実。その他に取れる作戦としては、どうにかしてBTを破壊して、セシリアに接近しブレードによる手数でシールドエネルギーを削りきる戦法ぐらいだが、その為にはBTの破壊が大前提。

(BTを破壊した所であちらがジョーカーを隠し持っていると考えるのが妥当だが……この際四の五の言っていられんか)

 普通ならば対処がしにくい部分を狙って放たれたBTのビームを回避、その後、自分が持っているブレードを振りかぶり……。

「ぜぇあ!!」
「な!? ブレードを投げるなんて!? 何を考えていますの!?」

 とは言いつつも、かなりのスピードで迫ってくるブレード、奇抜な行動に一瞬反応が遅れたセシリアは避けるには遅すぎると判断し、スターライトmkⅢでの迎撃へシフトする。2発3発と撃ち、ブレードが弾かれた時には既にBTは翔の手によって、折られ、貫かれ、蹴り砕かれ、突き壊されていて、それをした張本人はセシリアによって上空に弾かれたブレードを掴みセシリアへと急降下する態勢に入っていた。
その態勢に入っている翔を見た瞬間、セシリアの口元は笑みの形を刻む。

「かかりましたわ……」

 上空から急降下してくる翔へ、セシリアのブルー・ティアーズの腰パーツの奥から2機のミサイルのようなものが発射される。

「おあいにくさまでしたわね、ブルー・ティアーズは6機ありましてよ!」
「言った筈だ、俺の剣に断てぬ物などない、とな」

 ミサイルに向かって急降下していく、ミサイルに接触する瞬間、ブレードを一閃。
 その瞬間、翔の姿は爆発に包まれる。


「翔っ!」
「まさか、師匠が……」

 一夏が思わず声を張り上げ、箒は信じられないとばかりに呆然と呟く。

「問題ない、ししょ……ん、んっ、柏木があの程度の策を看破出来てない訳がないだろう」

 何やら思わず間違えそうになったのか、咳払いの後に翔が負けたという予測を否定する。が、少し遅かったらしく、それを聞いていた真耶から珍しい事にからかいの声が飛んでくる。

「でも、織斑先生が呼び方を間違えそうになるなんて……信じててもちょっと心配しちゃったんですよね?」

 それを聞いた千冬はおもむろに真耶の傍まで行き、自然な流れのまま左手で真耶の頭を鷲掴み、そのまま右の脇に頭を持っていき、右腕と横腹で真耶の米神を締め上げる。気のせいか妙な音までなっている気がする。

「山田先生……私はからかわれるのが嫌いだ」
「っ~~~!!」

 千冬は平坦な声でそう告げ、真耶は痛さで声もでないのか、声にならない声を上げながら、千冬の腕をタップする事しか出来ていない。
 そんな和気藹々とした二人の様子から心配する事はないと判断した箒と一夏は互いに無言で煙の晴れる直前のモニターを見詰める。爆発の煙が去った後に出てきたのは、明らかにさっきまでとはシルエットの違うISと武器を携え、堂々とそこに浮いている翔の姿があった。


「これで終わったと思いますが……」
(やけに爆発の規模が小さかったような気がしなくもないですわね?)

 セシリアが小さな疑問を抱えている内に、どんどんと煙が晴れてくる、そこにはさっきまでとは明らかに違うシルエットのISを纏った翔がいた。
 背部からはスラスターが3つ縦に並んだ刀の鞘のような棒が二本突き出し、胸部は黒が覆う部分が明らかに増えている、腕パーツも肘辺りに小型のスラスターが追加されている。だが、何より変わっているのは翔が右手で持っている武器。先程までは日本刀のようなシルエットだったブレードが、刀身は分厚く巨大で長大、刃の背にはスラスターが並んでいて、柄もかなり長くなり、柄尻に手を添えても隙間がかなり開くほどの長さまで伸びている。
 翔の目の前には初期化と最適化が終了したという報告と武器の名前が載せられたモニターが表示されていた。
 そしてその武器の名前は……正宗零式。
 一次移行を終えたと認識した翔は、視線をセシリアへと向ける。

「あの後に追撃を加えて丁度良い位だと、認識を改めておけ」

 それを聞いたセシリアは悔しそうに唇をかみ締める。

「俺のエネルギーはまだ残っている、頼みの綱のジョーカーも見切った、勝負は決まったと思うが?」

 降参を促す翔の台詞に何か線に触れるものがあったのか、眉間に皺を寄せながらスターライトmkⅢを構える。

「それでも……それでも私は負けるわけにはいきませんわ!」

 セシリアの何か頑なな思いを感じ取った翔は目を瞑り、正宗を構えて、目を開く。

「その意気や良し。オルコット、お前の想い俺にぶつけて来い。それを俺は一度折る。それから先は柔軟さを手に入れた新しいお前になり、前へ進め」

 正宗零式の柄を両手で握り、右肩に刃の背を乗せて担ぐ。

「お前のその信念、一度断ち切らせてもらう、柏木翔、推して参る!」

 何時も剣を振るっている時の踏み込みの速度を意識する、瞬間、景色を置いていった黒衣零式が疾走する。瞬く間にセシリアの正面に接近するが、セシリアのスターライトmkⅢの銃身が翔を捕らえたと思った瞬間、セシリアに見えていた翔の姿は忽然と消え去り、セシリアの視界に薄く影が差し込み、セシリアが翔のいる位置を把握し身体ごとスターライトmkⅢを真上に向けた瞬間には既に翔の正宗零式のスラスターから圧縮されたエネルギーが噴出している所だった。

「チェストォォォォ!!」

 景色を置いて行くISの姿に正宗零式から噴出するエネルギーが纏わりつき、一瞬の煌きのようにセシリアへと向かう。
 その姿を捉えたセシリアは思ってしまう。

「きれい……」

 そう思った瞬間、上空を向いているセシリアの腹部に正宗零式がバリアーを易々と着き抜け、搭乗者を死なさないために絶対防御が発動し続け、一気にシールドエネルギーがゼロになり、試合終了のブザーが第三アリーナに鳴り響く。
 その音を聞いた翔は正宗を瞬時に量子化、気絶して落下しているセシリアを追い抜き、急制動を掛けながら両手で受け止める。

『試合終了、勝者、柏木翔!』

 判定アナウンスを背に、セシリアを抱き上げたまま、保健室へと足を向ける翔。
 セシリア・オルコット対柏木翔 勝者 柏木翔。


 余談ではあるが、セシリアを抱っこしながら保健室へ向かった翔を見た千冬が、弟とその幼馴染の首根っこを掴んで、ISの使用許可を取り、第三アリーナに篭ったと言う、内容はその後生還した一夏と箒に聞くも青い顔をして顔を横に振るようになっていたとか。
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