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「IS インフィニット・ストラトス ~黒衣の侍~」
IS学園入学編

二斬 漢は時に泥も被るものだ

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 柏木翔、鍛錬中の不注意で学園からの資料を細切れにしたと白状した時間の授業が終わった休み時間、一夏は自らの席の椅子に後ろ向きに座り、翔と顔を突き合わせていた。

「わりぃ、正直助かった、あの事知られたら千冬姉に何回殴られたかわかんねぇからなぁ」

 想像するだけで恐ろしい、と顔色を青くさせ、ブルブルと震えている一夏、その様子に少し済まなそうな表情の翔。

「そうか、しかし、スマンな、千冬には恐らくバレているぞ、話を合わせるように合図したからな」
「い!? 教室出る時千冬姉に睨まれたのはそれでか……」

 あぁ、憂鬱だ、と嘆く一夏に苦笑を一つ。

「まぁ、いいさ、恥かく所を代わりになってくれたんだ、それだけで感謝。まぁ、罪悪感もあるけどな」
「気にするな。俺に友を救うチャンスを与えた、とでも思っておけ」

 そんな図々しい事思えるか、と今度は一夏が苦笑する。と、そこで一夏でも翔でもない声が間に入る。

「ちょっとあなた」

 その高圧的な女性の声に一夏と翔は視線をそちらへ向ける、そこにいたのはウェーブの掛かった金色の髪と意志の強そうな瞳が印象的な女子生徒だった。その女子生徒の雰囲気は正しく現代の女性の雰囲気と同じものを纏っている。
 現代の女性、つまり、ISが普及してから今までの女性の事、ISと言うのは女性しか扱う事が出来ない、つまりそれは女性優遇の制度が強まり、男性の肩身が狭くなると言う風潮が蔓延している世界で、男性よりも女性の方が優れていると考えている人間が多くなった世界と言う事である。
 今ではその様な世界の常識が固定化し、女性=偉いの図式が成り立ってしまっている。その事から、女性が男性を下に見る事が多くなっているのだ。そして今目の前にいる女子生徒は、その世界の中で普通の、つまり世界の常識に則った様な女性だった。

「えっと、君は?」

 怪訝な表情でその女子生徒に問う一夏に金の髪を持つ女子生徒は大げさに驚いてみせる。

「まぁ、私を知りませんの? このイギリス代表候補生せ……「セシリア・オルコット、だったな?」……あら、あなたは知っていたようですわね?」
「知ってるのか? 翔」
「自己紹介あったからな、名前だけは覚えている、代表候補生と言うのは初めて聞いたがな」
よく覚えてたなー、と感心している一夏をよそに、件の女性――セシリア――はフルフルと体を震わせている。
「あ、あなた達は私を馬鹿にしていらっしゃるの?」
「いや? 別に」
「初対面で人を馬鹿にするほど落ちぶれてはいないつもりだが……」

 純粋に何言ってるんだ? と言う表情でセシリアの言葉に答える一夏と翔、その二人の様子に我慢が出来なくなったのか、セシリアは翔の机に両手を強く叩きつける。

「馬鹿にしています! このイギリス代表候補生でこの学年の主席たるセシリア・オルコットを!」
「主席、そりゃすげぇなぁ」
「なるほど、優秀なのだな、主席とは恐れ入った」

 二人の純粋に感心したような声に幾分か気分が良くなったのか、ふふん、と金色の髪を払う仕草をする、彼女自体はかなりの美人であるため、その姿は非常に絵になる。

「で、では、本題ですが、あなたに色々教えてあげてもよろしくてよ?」

 そう提案するセシリアに声をかけられた筈の翔は何も答えない。その様子におかしさを感じたのかセシリアはもう一度翔に問いかける。

「ちょっと聞いていますの?」

 段々セシリアの声に苛立ちが混じってくる。それから何度も何度も翔に問いかけるがその結果は無視。さすがに我慢できなくなったのか、顔を真っ赤にして翔の肩を掴み自らに向かせる。

「あなたはせっかく私が話しかけているというのに何故その様な態度なのですか!?」
「誰の事を言っている?」
「ですからあなた……「あなたとは誰だ?」……え?」

 セシリアの台詞に声を被せた翔の顔は何時も通り感情を悟らせないクールな表情だ。その表情を見たセシリアは思わず気圧される。

「誰だと聞いている、名前を呼べ、でないと誰か分からん」
「な、ならば名乗りなさい」
「自己紹介はしたはずだ何故覚えていない?」
「こ、この私がわざわざあなた達の様な人の名前を覚えてあげると言っているのですよ? 素直に名乗ればよろしいんじゃなくて?」

 セシリアの発言に思わず一夏が立ち上がろうとしたが、翔の手に遮られる。翔の表情は相変わらずクールな表情だが、少しばかりの同情のような色が見て取れた。

「自分は優秀だと自信を持つのは構わない、俺もそれなりの自信を自分に持っている、だが、人を見下すのは感心しない、いつか足元をすくわれるぞ」

 諭すような口調で言われたセシリアは、気圧されたように、もういいですわ!と翔の肩を離し、自らの席へ戻っていった。


「さて、授業を始める、の前に、再来週のクラス対抗戦に出る代表者を決める」

 自薦他薦は問わないぞ、と言う千冬の言葉に、女子生徒の手が挙がる。

「はい、織斑君がいいと思います!」
「お、俺ぇ!?」
「はーい、私は柏木君がいいでーす!」
「ふむ……」

 一夏と翔の名前が挙がっていく中で、一夏は予想外の出来事に慌て、翔は何時も通りの反応。どうやら一夏の男は黙って不言実行、いかなる時も冷静にそして完璧に対処する男像へは程遠いようだ。
 そうこうしている内に翔と一夏の名前はどんどん挙がり、一夏はさらに慌てる。

「他に候補者がいなければこの二人のどちらかになるが?ちなみに他薦されたものに拒否権はない、選ばれた以上は覚悟しろ」

 我慢できずに異議を申し立てようとした一夏は異議を申し立てる前に千冬に封殺され、うぐっ、と言葉に詰まる。対照的に翔は予想できた事だ、とでも言うように目を瞑り、腕を組み、落ち着いている。
 変わらず一夏と翔の名前が挙がる中で、ある女子生徒から大きな声が上がる。

「納得できませんわ!」

 ある女子生徒―セシリアは興奮したのか、椅子を鳴らして勢い良く立ち上がる。

「その様な選出は認められませんわ! この私セシリア・オルコットを差し置いて男がクラス代表などいい恥さらしですわ!」

 自分の発言に段々勢いづいてきたのか、セシリアの声量は落ちない。
 そのセシリアの弁に、一夏は少しうんざりしたような表情、だが少し安堵も感じているような表情をしており、翔は先程と然程変化は見られない。

「実力から言えば私がクラス代表になるのは必然です!何せ私は入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

 そのセシリアの発言に、内心、自分以外にクラス代表をしたいと名乗り挙げている人物がいてよかった、やる気のない人間よりもやる気のある人間を起用した方がいいと思う、などと安堵していた一夏が疑問の声を上げる。

「入試ってあれか? ISを動かして闘うやつ」

 一夏の疑問にセシリアがノータイムで回答を寄越す。

「それ以外入試などありませんわ」

 セシリアの回答にますます疑問を深め首を傾げながらも、セシリアの発言のおかしな点について指摘する。

「俺も倒したぞ、教官」

 一夏のその台詞に数秒言葉を失うセシリアだが、その言葉を理解すると共に表情が驚愕の色に変わっていく。信じられない発言に一夏の席へつかつかと歩み寄り、わざわざ一夏を指差してから発言する。

「あ、あなたも教官を倒したって言うの!? わ、私一人だと……」

 まさに驚愕、と言った表情をしているセシリアに一夏の後ろに座っている人物から声が掛かる。

「女子では、と言う事ではないのか?」

 その人物、柏木翔が発した犬も食わぬような落ちに辺りは沈黙に包まれ、セシリアは舞い上がっていた自分を思い返したのか白い肌が段々と赤く染まっていく。
 羞恥を誤魔化す為にかは分からないが、翔の席につかつかと歩み寄り、苦し紛れに翔へ問いかける。

「そ、そういうあなたはどうですの!?」
「俺如きが勝ったんだから翔ならさくっと……「俺は負けたぞ?」……なん……だと?」

 その事実が信じられないと言うように、今度は一夏の顔が驚愕の色を浮かべ、それに反比例するようにセシリアの表情は喜色を帯びていく。

「おーっほっほっほ、やはり大きな事を言ってもあなたはその程度と言う事ですわね!」

 翔が負けた事が余程衝撃的だったのかセシリアの発言が耳に入っていない一夏は反応できなかったが、千冬はセシリアの発言をしっかり耳に入れ、眉尻を不機嫌そうにピクリと動かし、口を開こうとした瞬間、笑われている当人から声が上がっていた。

「他人を見下すな、足元をすくわれるぞ、そう言った筈だが?」

 有無を言わさぬ声色の中に少し諦めの入った声色、その声にセシリアも思わず高笑いを止める。

「な、何ですの? 偉そうに言った癖に負けた者の言葉などどうと言う事もありませんわ」

 どもりつつも言い切ったセシリアに翔はため息を一つ。

「ならば仕方ない、俺がお前の足元をすくう最初の人間になろう、織斑教諭、クラス代表の決定権を賭けて決闘、と言う事で構いませんか?」

 千冬に確認を取る翔に、わかった、と一つ頷く千冬。

「いいですわ、後で泣いても知らなくてよ?」
「ふむ、一度挫折をしなければ成長せぬか、溢れる才能、止めておくには惜しい、憎まれ役は俺がなろう」

 戦意満々の二人に千冬からの出席簿が落ちる。

「少し落ち着け、後オルコット、席に着け」

 ガツン!! ゴチン
 やはり今度の出席簿アタックの音も大いに贔屓の見える音がした。その証拠に、翔は特に顔色を変えず、

「ふむ……」

 と頭をさすっているのに対し、セシリアは……

「っ~~~~~~!」

 自らが上流階級の出だと言うのを忘れたかのように頭を押さえ声もなく床に転がっている。

「明らかに贔屓だよなぁ……小さい頃からだけど……」

 そう小さくつぶやく一夏の発言が聞こえたのか、外を見ている箒の表情は諦めたような表情で、静かに一夏の意見に賛同するように一つ頷いていた。

「話は纏まった、勝負はクラス代表の決定権を賭けて一週間後の月曜、放課後に第三アリーナで行う、それぞれ用意しておくように」
「承知」
「ッ~~~~!」

 その話し合いの最後は、普通に返事をする翔と、痛みで返事すら出来ずに床でのた打ち回っているセシリアと言う何とも締まらない最後で幕を下ろした。
 ちなみに痛みが中々引かず席にすら戻れないセシリアに容赦なく千冬からの出席簿アタックが追い討ちをかけた。
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