< 2011年 12月 >この月の画像一覧
- 餅は力が宿り不思議な能力を与える食べ物~アジア民俗学[ 2012-01-01 23:38 ]
- 今年1年間を振り返って~一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である~[ 2011-12-31 22:20 ]
- 韓国人の意識「半数が下流」、中国人の意識はそれ以上だろう[ 2011-12-30 23:19 ]
- 日本は鏡、そしてもちろん中国も韓国も~3国たとえ話[ 2011-12-29 21:49 ]
- 北朝鮮の対日外交に変化があるのか~金正恩外交を読み解く[ 2011-12-28 21:28 ]
- 北朝鮮でジャスミン革命が起きるか[ 2011-12-27 19:46 ]
- 大日本帝国の幻影国家としての北朝鮮[ 2011-12-26 23:50 ]
- 金正日死去で明らかになった在日朝鮮人社会と北朝鮮の乖離[ 2011-12-25 22:49 ]
- 朝鮮本国の差別の実態と明らかになった高英姫ファミリー[ 2011-12-24 23:15 ]
- 「改革の意志」を持っても金正恩氏が改革・開放をしないワケ[ 2011-12-23 22:20 ]
餅は力が宿り不思議な能力を与える食べ物~アジア民俗学
皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。昨年、我が国日本は東日本大震災や原発で非常に大変な年でありましたが、今年は恵まれた年にしたいと思います。今年は復興元年であり、重要な年でありますが、正月から悲観的な話をするのもなんですので、めでたい話から入りたいです。
福をもたらすということで日本・中国・朝鮮3国のお餅の話からはじめます。
日本に餅が伝来したのは、稲作と同時だったというのが定説で、そして稲作はどこから伝来したかと言えば、中国南部から沖縄、九州へという海上ルートであるということを過去お話ししました。当時、中国は戦国時代に突入し、越により滅亡させられた呉の移民が日本に来て、倭国の国造りに貢献したというのが私見ですが、同様に様々な民俗も伝えられ、そして稲作と同時に餅文化も入ったという考えでいます。餅の発祥は、春秋時代の呉国といいますが、詳しくは、「本ブログ お餅に込められた日本人・中国人・韓国人・中国朝鮮族の秘密」を参照して頂きたいと思います。日本・中国・韓国の三国の渡るそれぞれのお餅文化のことへの理解が進めば、新たな視点が浮かぶことでしょう。民俗学という世界を活用すれば、三国の文化がそれぞれ干渉し合い、近似性があり、そしてそれはアジア全体の交流をも促進することにつながります。
そして中には、これは日本特有の文化では思っていたことが実は朝鮮にも中国にもあり、より広範囲に広がっている世界が見えてきます。日本は日本の民俗、韓国は韓国の民俗、中国は中国の民俗という固定的に見てきたことをその枠取っ払った民俗学を提唱しているのですが、それは読者の方々の視点も固定的なものから、鳥瞰的・俯瞰的に拡大します。民俗学はある意味、右にも左にも利用される学問で、視点を狭くすると狭義なナショナリストにも活用される弱点も持っているですが、鳥瞰的・俯瞰的に民俗学を活用すれば、日本独自の文化と頑なに信じられてきたものが、アジアという巨大な枠で収まりきれない範囲まで広がります。そういう視点を持てば、この文化の起源は我が国のものだという議論がいかに稚拙であるかも分かってもらえると思います。
人の行動範囲というものは自分を起点とすることから古代は狭かったのでは考え勝ちなのですが、それは我々現代人の視点であり、「お餅の文化」がここまで拡大した背景には古代から現代に至るまで日本・中国・朝鮮あるいはそれ以上へと広がっていたからでしょう。
ちなみに、3国のそれぞれのサブカルチャーの交流については都市民俗学という項目を打ち立てたいと考えていますが、今後とも3国の交流が深まることによって、全く新しい概念の民俗学の世界も構築されます。そしてこれは今日、別の分野の学者が調査をしていますが、しっかりとした論壇として打ち立てられていないのが現状ですが、民俗学としての学問を活用すれば、可能になると信じております。
そしてお餅の話に戻ります。食べ物には単に食べたいから食べるあるいは生きたいから食べると考え勝ちですが、昔は儀礼のために食べるという考えもありました。昔は神とともに、食事をするということで直会という儀礼もあり、今でも神社からもらう「御神酒」でその名残が残っています。神に捧げたものを自分が食べることによって異能の力が宿る、そういう考え方が日本広範囲にありました。
よく昔の戦争ドラマで最後に「御神酒」を飲み、それで戦場に赴くシーンがありますが、それも直会の名残です。日本人は神と一体となることで神の力を宿らせるというのはかなり古い時代から存在し、その手段としてよく使われたのが「御神酒」「お餅」です。例えば中々廃れない習慣として「鏡餅」を飾り、そして「鏡餅」には歳神様が宿るという考え方が一般的で、私が少年の時はこういう習慣は、多分、日本だけなのだろうなと考えていました。そして恐らく韓国の少年もトック(韓国餅)を食べているときには私と同じコトを考えていたのでしょう。
一方、中国朝鮮族も「お餅」との接点は大変多い。お祝い事や節句の時には、お餅が出ます。そして、やはり、「お餅」を食べると異能の力を発揮するという点でも一致します。ある日、二つの中国朝鮮族グループが瀋陽市で運動会を開催したところ、その一つのグループが、「今日はお餅を食べて力を付けたから負けないぜ」と叫びました。ところが意に沿わずして負けてしまったのですが、勝ったチームは、「お餅を食べたから伸びきったんだ」と笑ったそうです。このお餅についての中国朝鮮族の掛け合いは、日本人が同じような会話をしていても違和感がないと考えます。
日本でも「力餅」と言って餅を食べると力がつくという考えがありますし、また重いお餅を持って力を養う祭りは各地に多い。この中国朝鮮族の会話は、「力餅」の発想に近いものがあるのでしょう。
ところが不思議なことに北方漢族はお餅の文化は少ない。今日、中国朝鮮族と北方漢族の友人が来たのでせっかくなので聞いて見ると北方漢族の友人はほとんどお餅を食べないらしい。
これが北京あたりまで下がると、お餅はお菓子のような扱いで食べることがあるという。お菓子のようなお餅については以前、紹介したので割愛するのですが、中国では南方に下がるとお餅の文化が強まる。中国南方と日本そして朝鮮文化の近似性を思わせる話です。中国でも南に下がるほどお餅との親和性があり、東南アジアや中国南方との文化を色濃く残した日本文化と朝鮮文化の中にも「お餅文化」が生きていると言えます。
ところで日本では棟上げ式の際、お餅を屋根から投げる習慣がありますが、中国朝鮮族では、少し異なり、ヨモギ、小豆、塩の3点セット四つの角に配置するという。嫁に言わせると、すべての中国朝鮮族に限らないというのですが、いずれも魔除けの役割を果たしたといいます。そうしてみると「お餅」は、力をつける意味合いの他に魔除けの役割もあるのかも知れません。
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願い申し上げます
2007年12月 山梨県河口湖にて
←夫ちゃんに励みの一票よろしくお願いしますヾ(^-^;)
←私にも励みの一票よろしくお願いします☆^(o≧▽゚)o
福をもたらすということで日本・中国・朝鮮3国のお餅の話からはじめます。
日本に餅が伝来したのは、稲作と同時だったというのが定説で、そして稲作はどこから伝来したかと言えば、中国南部から沖縄、九州へという海上ルートであるということを過去お話ししました。当時、中国は戦国時代に突入し、越により滅亡させられた呉の移民が日本に来て、倭国の国造りに貢献したというのが私見ですが、同様に様々な民俗も伝えられ、そして稲作と同時に餅文化も入ったという考えでいます。餅の発祥は、春秋時代の呉国といいますが、詳しくは、「本ブログ お餅に込められた日本人・中国人・韓国人・中国朝鮮族の秘密」を参照して頂きたいと思います。日本・中国・韓国の三国の渡るそれぞれのお餅文化のことへの理解が進めば、新たな視点が浮かぶことでしょう。民俗学という世界を活用すれば、三国の文化がそれぞれ干渉し合い、近似性があり、そしてそれはアジア全体の交流をも促進することにつながります。
そして中には、これは日本特有の文化では思っていたことが実は朝鮮にも中国にもあり、より広範囲に広がっている世界が見えてきます。日本は日本の民俗、韓国は韓国の民俗、中国は中国の民俗という固定的に見てきたことをその枠取っ払った民俗学を提唱しているのですが、それは読者の方々の視点も固定的なものから、鳥瞰的・俯瞰的に拡大します。民俗学はある意味、右にも左にも利用される学問で、視点を狭くすると狭義なナショナリストにも活用される弱点も持っているですが、鳥瞰的・俯瞰的に民俗学を活用すれば、日本独自の文化と頑なに信じられてきたものが、アジアという巨大な枠で収まりきれない範囲まで広がります。そういう視点を持てば、この文化の起源は我が国のものだという議論がいかに稚拙であるかも分かってもらえると思います。
人の行動範囲というものは自分を起点とすることから古代は狭かったのでは考え勝ちなのですが、それは我々現代人の視点であり、「お餅の文化」がここまで拡大した背景には古代から現代に至るまで日本・中国・朝鮮あるいはそれ以上へと広がっていたからでしょう。
ちなみに、3国のそれぞれのサブカルチャーの交流については都市民俗学という項目を打ち立てたいと考えていますが、今後とも3国の交流が深まることによって、全く新しい概念の民俗学の世界も構築されます。そしてこれは今日、別の分野の学者が調査をしていますが、しっかりとした論壇として打ち立てられていないのが現状ですが、民俗学としての学問を活用すれば、可能になると信じております。
そしてお餅の話に戻ります。食べ物には単に食べたいから食べるあるいは生きたいから食べると考え勝ちですが、昔は儀礼のために食べるという考えもありました。昔は神とともに、食事をするということで直会という儀礼もあり、今でも神社からもらう「御神酒」でその名残が残っています。神に捧げたものを自分が食べることによって異能の力が宿る、そういう考え方が日本広範囲にありました。
よく昔の戦争ドラマで最後に「御神酒」を飲み、それで戦場に赴くシーンがありますが、それも直会の名残です。日本人は神と一体となることで神の力を宿らせるというのはかなり古い時代から存在し、その手段としてよく使われたのが「御神酒」「お餅」です。例えば中々廃れない習慣として「鏡餅」を飾り、そして「鏡餅」には歳神様が宿るという考え方が一般的で、私が少年の時はこういう習慣は、多分、日本だけなのだろうなと考えていました。そして恐らく韓国の少年もトック(韓国餅)を食べているときには私と同じコトを考えていたのでしょう。
一方、中国朝鮮族も「お餅」との接点は大変多い。お祝い事や節句の時には、お餅が出ます。そして、やはり、「お餅」を食べると異能の力を発揮するという点でも一致します。ある日、二つの中国朝鮮族グループが瀋陽市で運動会を開催したところ、その一つのグループが、「今日はお餅を食べて力を付けたから負けないぜ」と叫びました。ところが意に沿わずして負けてしまったのですが、勝ったチームは、「お餅を食べたから伸びきったんだ」と笑ったそうです。このお餅についての中国朝鮮族の掛け合いは、日本人が同じような会話をしていても違和感がないと考えます。
日本でも「力餅」と言って餅を食べると力がつくという考えがありますし、また重いお餅を持って力を養う祭りは各地に多い。この中国朝鮮族の会話は、「力餅」の発想に近いものがあるのでしょう。
ところが不思議なことに北方漢族はお餅の文化は少ない。今日、中国朝鮮族と北方漢族の友人が来たのでせっかくなので聞いて見ると北方漢族の友人はほとんどお餅を食べないらしい。
これが北京あたりまで下がると、お餅はお菓子のような扱いで食べることがあるという。お菓子のようなお餅については以前、紹介したので割愛するのですが、中国では南方に下がるとお餅の文化が強まる。中国南方と日本そして朝鮮文化の近似性を思わせる話です。中国でも南に下がるほどお餅との親和性があり、東南アジアや中国南方との文化を色濃く残した日本文化と朝鮮文化の中にも「お餅文化」が生きていると言えます。
ところで日本では棟上げ式の際、お餅を屋根から投げる習慣がありますが、中国朝鮮族では、少し異なり、ヨモギ、小豆、塩の3点セット四つの角に配置するという。嫁に言わせると、すべての中国朝鮮族に限らないというのですが、いずれも魔除けの役割を果たしたといいます。そうしてみると「お餅」は、力をつける意味合いの他に魔除けの役割もあるのかも知れません。
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願い申し上げます
2007年12月 山梨県河口湖にて
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今年1年間を振り返って~一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である~
皆様1年間、ご愛読頂きまして大変ありがとうございます。コメント欄に寄せられた言葉からヒントを得て、コラムをつくったものも数多くあり、厳しいお言葉も含めて参考にさせて頂きました。今年1年間、本当に数多くの出会いがあり、全くの別件の用事で面談しつつ、本ブログの取材に応じて頂きましたことを感謝申し上げます。
今年、1年間について総括しますと、私にとっては「東日本大震災から始まり、金正日死去及び金正恩体制構築で終わった」年でした。
東日本大震災では、現地のゼネコンや国土交通省東北地方整備局の人々に会い、不眠不休で復旧に邁進する姿や問題点、課題等も率直にお話し頂きましたが、こうしたお話は、建設業界ではほとんど共有されていると思いますが、一般の方にはまだまだ浸透されていません。そうした想いから、全く勝手ながら記事にさせて頂いた次第です。
そして一方、建設職人さんをはじめとする技能者の方々に会うと賃金の安さでどんどん辞めていく問題が浮上しました。東日本大震災の復興工事はこれからが本格化しますが、建設技能者や建設職人が不足していることから、難しい面もあります。これまで叩きに叩いてきた建設職人さん等の処遇改善に向き合わなければ早期復興は大変難しいと思わざるを得ません。そう実感しました。こうした職人さんを通じて、多くの団体の資料をもとに、得た知見や考えなども参考にさせて頂きました。
また、これまで私が所属する建設業界について、過去、談合等の社会的に問題を引き起こしたことは十分に反省すべきですが、社会資本整備に大きな役割を果たし、減災への貢献について理解が得られた1年でもあったと考えています。どのような業界でも光があれば影もあります。しかし、影の部分のみにスポットあてて、それがすべてであるかのような誤解は解かなくてはいけない、そういう想いが私にはあります。建設業界は多くの方が業界内では声が大きいのですが、一般の方に対しては沈黙する方が大変多い。しかし、私は建設業界の末席を汚している一員ではありますが、沈黙することがベストとは思いません。そうした中で、建設業界の諸先輩方からお叱りを受けるかも知れませんが、一般の方が関心を持ちやすい建設業界の問題点をオープンにすべきだと思い、記事化致しました。
また、TPPの問題では、知り合いの自民党国会議員に話を聞き、TPPの問題点等を整理致しました。そしてTPPの問題点を農業だけの問題ではなく、全国建設業協会会員会社にとって不利であることをもっと知ってもらうための努力をしたつもりです。建設業界にとって大手建設会社にとって有利そして地域建設会社にとって不利であるという結論に至りましたが、TPPの問題は農業や建設業のみの問題ではなく、多岐にわたり、日本社会全体のあり方を変える危険性をはらんでいることを指摘しました。先日、大学を退官し、土木学会の会員で重鎮である方にもお会いしました。その方は韓国にもパイプを持つ学識経験者でもありますが、世間で言われる米韓FTAの毒素条項について、恐らく「TPPで押しつけられるだろうな」と言われていました。この懸念については全くの同意見であります。
そして本ブログは、日本と中国そして韓国、北朝鮮を俯瞰的・鳥瞰的に眺めるための一助にしたい。そういう考えでいます。そこで避けて通れないことは、北朝鮮を除く上記の3国の社会問題を扱いました。
しかし、その前に考えて頂きたいのは、3国の人々がそれぞれの国々を誤解していることは大きな損失です。3国の社会問題は共通しているコトが多い。そうした中で3国の人々の思いや考えが分断されている状態にあります。3国の人々がネットで話し合うときは必ず、領土問題や歴史問題が先に来る。そしていがみ合いが続く、その繰り返しです。これは3国にとって、決していいこととは思えません。
ところが腹を割って社会問題や個人の悩みその他で話し合うとお互い参考になることが多い。それに、東日本大震災においては一部の中国人や韓国人の対応について腹が立ったことも否めませんが、苦境に陥った日本に対して暖かい手を差し伸べてくれたことは非常に有り難いことでした。また、今の日本は原発も含めて決して芳しい状況ではありませんが、残った人々が働いて仕事をする姿勢は素直に我々も認めるべきでしょう。もはや、多くの業界で、外国人なくして成立しないところもたくさんあります。もし仮に、今の日本で外国人がいなくなれば、かなりの部分、日本社会で不具合が生じます。そうした中、中国人や韓国人と意見交換しようと思えばいくらでも可能です。ちなみに、日本には7万人の中国朝鮮族がいると言われますが、彼らと接することも難しくありません。そこでお互い紳士的に話せば、いい意見が出ると信じたいです。
そして3国の社会問題で特に重点に置いたのは、3国の貧困です。日本のマスコミは、貧困問題について扱うことについて躊躇いがありますが、私は正面を切って書きました。
韓国、中国から学ぶことも多い反面、日本も同様ですが、時の指導者は貧困問題を真剣に考えないことが多い。こうした点について、私は激しい憤りを持っています。
まず我が国日本で言えば、小泉・竹中路線でやったような市場原理主義とは別の方法で一定の解決を民主党ならやってくれるのではないか。そう期待した向きも多い。「国民の生活が第一」というスローガンはそれを具現化したものと言えます。じかし、実際、完全に裏切られ、今の民主党は市場原理主義派と変わらない政策を次々と打ち出している。小泉・竹中路線の後継者が菅直人前首相であり、野田佳彦首相と言わざるを得ません。マニフェストはおろか理念まで捨て去ったのでは、何の意味もない。これでは地元に帰って裏切り者と言われても致し方ありません。民主党に対してはそういう思いがあります。
そして次は、韓国ですが、韓国は確かに高度成長をし、ソウルでのインフラ整備も整っており、我が国も参考にすべき事例があり、都市をまるごとパッケージとして販売する手法を海外進出の際に使うやり方は我が国も大いに学ぶべきでしょう。経済大統領の面目躍如と言いたいところですが、その儲かったお金が韓国の庶民に何故流れないのか。ここに李明博政権が問われなくてはならないのです。儲かったお金は一部の特権階級や財閥が独占し、庶民はウォン安によるインフレで生活苦になっています。給料は多少上がってもインフレが激しいため、借金苦に苦しんでいることが今の韓国人の現状とも言えます。このように財閥優遇政策を取り続けていけば、李明博政権を支えるハンナラ党も揺らぎ、親北政権誕生もありうる事態に陥っている反省を、李明博政権はすべきであり、貧困と向き合う政策を考えなくてはならないのです。
最後は、中国ですが、胡錦濤政権の「和諧社会」は素晴らしい理念だと思います。しかし、実行が伴わなければ、意味がない。「和諧社会」は、公平と正義を尊び、友愛に満ち、人と自然が共生する社会を指しますが、中国共産党が行っていることは、市場原理主義です。韓国と日本と同様、富はほんの一握りの世帯が握り、共産党であるにもかかわらず、貧困と真剣に向き合おうとしないのが実態です。
国際労働機関のフィラデルフィア宣言の中に、「一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」という項目があります。世界でジャスミン革命が起きている現状は貧困と無縁ではありません。各国の指導者にとっては重要なことは民心をつかむことですが、貧困を限りなく少なくする努力はすべきです。
ここ数年の政治経済を見ていますと、各国とも高度成長に血道を上げましたが、成長することが善であり、他のコトが見過ごされてしまいました。経済の発展と国民の豊かな生活をどうつなげるのかが大きな難関です。経済成長の必要性は私も認めますが、経済成長することが本当に安定した中間層を維持できるのかということに今立ち止まって考える時に来ています。
3国にとって、今や決して貧困は一部の問題とは済まされない状態に来ています。あまりにも貧困が拡大すると最終的に国家の存続も危うくするものとなります。だからこそ3国の人々が貧困を含めた社会問題について真摯に話し合う時が来ていることを今年1年間通じて言いたかったことなのです。
本日は長々と書きましたが、来年は本当にいい年になって欲しいと思います。震災、不景気、雇用不安、原発等多くの不安は抱えていますが、それでも我が日本は、世界の模範となるべく、新たな革新に近づくことを祈念し、筆置きたいと思います。来年もまたよろしくお願い申し上げます。
昨年8月からgooブログを復活して
9月にエキサイトブログに移転して約一年四ヶ月
お陰様でアクセス数も伸びて
一ヶ月ほど前から50万ヒットいたしました。
夫の記事と私の写真に長らくお付き合いいただき
誠にありがとうございましたm(_ _)m
今年はいろいろと大変な年でしたが、
来年はきっといい年になると信じております。
最近寒い日が続いておりますので
風邪を引かないように気を付けながら
家族団欒良いお年をお迎えください。
来年のよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
寺院と教会の見える風景

2004年11月 長崎県平戸市にて
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今年、1年間について総括しますと、私にとっては「東日本大震災から始まり、金正日死去及び金正恩体制構築で終わった」年でした。
東日本大震災では、現地のゼネコンや国土交通省東北地方整備局の人々に会い、不眠不休で復旧に邁進する姿や問題点、課題等も率直にお話し頂きましたが、こうしたお話は、建設業界ではほとんど共有されていると思いますが、一般の方にはまだまだ浸透されていません。そうした想いから、全く勝手ながら記事にさせて頂いた次第です。
そして一方、建設職人さんをはじめとする技能者の方々に会うと賃金の安さでどんどん辞めていく問題が浮上しました。東日本大震災の復興工事はこれからが本格化しますが、建設技能者や建設職人が不足していることから、難しい面もあります。これまで叩きに叩いてきた建設職人さん等の処遇改善に向き合わなければ早期復興は大変難しいと思わざるを得ません。そう実感しました。こうした職人さんを通じて、多くの団体の資料をもとに、得た知見や考えなども参考にさせて頂きました。
また、これまで私が所属する建設業界について、過去、談合等の社会的に問題を引き起こしたことは十分に反省すべきですが、社会資本整備に大きな役割を果たし、減災への貢献について理解が得られた1年でもあったと考えています。どのような業界でも光があれば影もあります。しかし、影の部分のみにスポットあてて、それがすべてであるかのような誤解は解かなくてはいけない、そういう想いが私にはあります。建設業界は多くの方が業界内では声が大きいのですが、一般の方に対しては沈黙する方が大変多い。しかし、私は建設業界の末席を汚している一員ではありますが、沈黙することがベストとは思いません。そうした中で、建設業界の諸先輩方からお叱りを受けるかも知れませんが、一般の方が関心を持ちやすい建設業界の問題点をオープンにすべきだと思い、記事化致しました。
また、TPPの問題では、知り合いの自民党国会議員に話を聞き、TPPの問題点等を整理致しました。そしてTPPの問題点を農業だけの問題ではなく、全国建設業協会会員会社にとって不利であることをもっと知ってもらうための努力をしたつもりです。建設業界にとって大手建設会社にとって有利そして地域建設会社にとって不利であるという結論に至りましたが、TPPの問題は農業や建設業のみの問題ではなく、多岐にわたり、日本社会全体のあり方を変える危険性をはらんでいることを指摘しました。先日、大学を退官し、土木学会の会員で重鎮である方にもお会いしました。その方は韓国にもパイプを持つ学識経験者でもありますが、世間で言われる米韓FTAの毒素条項について、恐らく「TPPで押しつけられるだろうな」と言われていました。この懸念については全くの同意見であります。
そして本ブログは、日本と中国そして韓国、北朝鮮を俯瞰的・鳥瞰的に眺めるための一助にしたい。そういう考えでいます。そこで避けて通れないことは、北朝鮮を除く上記の3国の社会問題を扱いました。
しかし、その前に考えて頂きたいのは、3国の人々がそれぞれの国々を誤解していることは大きな損失です。3国の社会問題は共通しているコトが多い。そうした中で3国の人々の思いや考えが分断されている状態にあります。3国の人々がネットで話し合うときは必ず、領土問題や歴史問題が先に来る。そしていがみ合いが続く、その繰り返しです。これは3国にとって、決していいこととは思えません。
ところが腹を割って社会問題や個人の悩みその他で話し合うとお互い参考になることが多い。それに、東日本大震災においては一部の中国人や韓国人の対応について腹が立ったことも否めませんが、苦境に陥った日本に対して暖かい手を差し伸べてくれたことは非常に有り難いことでした。また、今の日本は原発も含めて決して芳しい状況ではありませんが、残った人々が働いて仕事をする姿勢は素直に我々も認めるべきでしょう。もはや、多くの業界で、外国人なくして成立しないところもたくさんあります。もし仮に、今の日本で外国人がいなくなれば、かなりの部分、日本社会で不具合が生じます。そうした中、中国人や韓国人と意見交換しようと思えばいくらでも可能です。ちなみに、日本には7万人の中国朝鮮族がいると言われますが、彼らと接することも難しくありません。そこでお互い紳士的に話せば、いい意見が出ると信じたいです。
そして3国の社会問題で特に重点に置いたのは、3国の貧困です。日本のマスコミは、貧困問題について扱うことについて躊躇いがありますが、私は正面を切って書きました。
韓国、中国から学ぶことも多い反面、日本も同様ですが、時の指導者は貧困問題を真剣に考えないことが多い。こうした点について、私は激しい憤りを持っています。
まず我が国日本で言えば、小泉・竹中路線でやったような市場原理主義とは別の方法で一定の解決を民主党ならやってくれるのではないか。そう期待した向きも多い。「国民の生活が第一」というスローガンはそれを具現化したものと言えます。じかし、実際、完全に裏切られ、今の民主党は市場原理主義派と変わらない政策を次々と打ち出している。小泉・竹中路線の後継者が菅直人前首相であり、野田佳彦首相と言わざるを得ません。マニフェストはおろか理念まで捨て去ったのでは、何の意味もない。これでは地元に帰って裏切り者と言われても致し方ありません。民主党に対してはそういう思いがあります。
そして次は、韓国ですが、韓国は確かに高度成長をし、ソウルでのインフラ整備も整っており、我が国も参考にすべき事例があり、都市をまるごとパッケージとして販売する手法を海外進出の際に使うやり方は我が国も大いに学ぶべきでしょう。経済大統領の面目躍如と言いたいところですが、その儲かったお金が韓国の庶民に何故流れないのか。ここに李明博政権が問われなくてはならないのです。儲かったお金は一部の特権階級や財閥が独占し、庶民はウォン安によるインフレで生活苦になっています。給料は多少上がってもインフレが激しいため、借金苦に苦しんでいることが今の韓国人の現状とも言えます。このように財閥優遇政策を取り続けていけば、李明博政権を支えるハンナラ党も揺らぎ、親北政権誕生もありうる事態に陥っている反省を、李明博政権はすべきであり、貧困と向き合う政策を考えなくてはならないのです。
最後は、中国ですが、胡錦濤政権の「和諧社会」は素晴らしい理念だと思います。しかし、実行が伴わなければ、意味がない。「和諧社会」は、公平と正義を尊び、友愛に満ち、人と自然が共生する社会を指しますが、中国共産党が行っていることは、市場原理主義です。韓国と日本と同様、富はほんの一握りの世帯が握り、共産党であるにもかかわらず、貧困と真剣に向き合おうとしないのが実態です。
国際労働機関のフィラデルフィア宣言の中に、「一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である」という項目があります。世界でジャスミン革命が起きている現状は貧困と無縁ではありません。各国の指導者にとっては重要なことは民心をつかむことですが、貧困を限りなく少なくする努力はすべきです。
ここ数年の政治経済を見ていますと、各国とも高度成長に血道を上げましたが、成長することが善であり、他のコトが見過ごされてしまいました。経済の発展と国民の豊かな生活をどうつなげるのかが大きな難関です。経済成長の必要性は私も認めますが、経済成長することが本当に安定した中間層を維持できるのかということに今立ち止まって考える時に来ています。
3国にとって、今や決して貧困は一部の問題とは済まされない状態に来ています。あまりにも貧困が拡大すると最終的に国家の存続も危うくするものとなります。だからこそ3国の人々が貧困を含めた社会問題について真摯に話し合う時が来ていることを今年1年間通じて言いたかったことなのです。
本日は長々と書きましたが、来年は本当にいい年になって欲しいと思います。震災、不景気、雇用不安、原発等多くの不安は抱えていますが、それでも我が日本は、世界の模範となるべく、新たな革新に近づくことを祈念し、筆置きたいと思います。来年もまたよろしくお願い申し上げます。
昨年8月からgooブログを復活して
9月にエキサイトブログに移転して約一年四ヶ月
お陰様でアクセス数も伸びて
一ヶ月ほど前から50万ヒットいたしました。
夫の記事と私の写真に長らくお付き合いいただき
誠にありがとうございましたm(_ _)m
今年はいろいろと大変な年でしたが、
来年はきっといい年になると信じております。
最近寒い日が続いておりますので
風邪を引かないように気を付けながら
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来年のよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
寺院と教会の見える風景
2004年11月 長崎県平戸市にて
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韓国人の意識「半数が下流」、中国人の意識はそれ以上だろう
今回の韓国人の意識調査にはやや驚かされたが、韓国人約半数に当たる45.3%が自分を下流と考え、半数余りが自分は、「中流」であると考えていることが、韓国統計庁の調査で明らかになった。
この調査について驚いたものだが、中国朝鮮族の嫁さんに調査結果を伏せて、質問したところ「ほぼ半数は下流と考えているんじゃないの」と言い当てた。それでは、中国人の意識調査を行った場合、どのような結果が出るのかと再度質問したところ、「韓国よりももっと酷い結果になると思う。かなりの数が自分は下流と考えると思う」と答えている。
ソウルの中心街や大通りに行っても韓国の内実は分からない。私が今年2月にソウル郊外にある駅に降りて嫁の義姉夫婦が韓国に出稼ぎに行っているため、その家にしばらくお世話になったのだが、この時、「私は世界観が変わりました」とまで言ったほどだった。大通りには確かに大きなショッピングモールがあり、「ほー便利だなあ」と感じさせたが、義姉夫婦が住んでいるのは大通りから裏手に入る小さな小道の通りにある。
そこで私は息を飲んだ。韓国は比較的煉瓦造りが多いのだが、その煉瓦造りの家は老朽化して、かなりの年数の家が建ち並んでいた。日本も60年代までこういう家がたくさん並んでいたと思うが、家や地区そのものが改良され、見ることは随分少なくなったように思う。私は、嫁に指示をし、その老朽化した地区を撮影するようにした。そしてしばらく行くと、少し遠くに大きなビルがあり、その下にはスラム街があるような光景に出くわした。この時一瞬、映画の「天国と地獄」を思い出した。昔の誘拐事件の映画だが、高台がある高級家屋が下のスラム街を見下ろす光景のシーンがあった。そこに住む人々は当然、高台の家に対して憎悪が生まれる。
私はしばらくその家にいたが、お風呂は汚いので使うことを躊躇った。しかし、何日も風呂に入ることができなくなると、体も痒くなり、韓国の一般の人が使うスーパー銭湯にいったのだが、使い古しの石けんが一個置いているだけであった。石けんで頭や体を洗っていたとき、ずっと考えていたのが、一体韓国ではどのくらいの人がこういう生活をしているのだろうということだった。そして、本来韓国人が受け取るべき果実はどこに行ったのだろうか、財閥の関係者に吸収されているのだろうなということで、今回、韓国人の半数が「下流」だと考えたことは、そういう意味で不思議ではなかった。
今、新大久保にいる若いニューカマーのイケメン韓国人はまだ恵まれていると思う。テレビが放映しない韓国社会の裏側だが、一生懸命に韓国の美味しいものを作っており、女性からも人気のようだが、あれも一種の出稼ぎなのだろう。韓国で食べれば韓国から脱出する人もいないはずなのだが、食べられないので必然的に出稼ぎをする。それに韓国料理も美味しいものが多いため、日本でもニーズがある。そうした中で若い男性が新大久保あたりで、店を開いて様々な商売を始めることはある意味当然のことであった。韓国では無理だが、日本で一旗揚げようという若い韓国人がそういう考えに至ることも韓国社会を見ていけば理解が可能だ。
そして中国人はどうか。先も述べたようにうちの嫁さんが考えるにあたっては、「中国人自身の半数以上が下流と考えるのでは」と推理しているコト自体示唆的だ。というのも、嫁さんは比較的、昔といっても80年代90年代序盤の中国を懐かしむ傾向にあり、現代中国に対しては批判的に述べることが多い。嫁さんの実家は中国では中流だと思う。家も広いし住みやすい。昔の中国は割合に自給自足が成り立っていた。自分の庭で野菜を作ったり、今よりも想像以上に農家も多かった。それが再開発で農家が潰され、都市に行くことになるのだが、やはり都市だけでの稼ぎで食べるのは大変でこれもまた出稼ぎが多くなる。今、韓国に出稼ぎに行っているのはそうした事情がある。
割合に嫁さんの実家は中国家庭で見る上でかなり平均値に近い。それでも出稼ぎに行かざるを得ない事情があることから、かなりの中国人が「下流」と考えても不思議ではないだろう。
今、韓国や中国もちろん日本も含むことだが、「のしあがる」という時代的な言葉を許してもらえれば、非常に難しい。階級が一種固定化されていて、一度、会社などが潰れたり、リストラすると次がない。私もこの20年間、嵐のような建設業界で耐えてやってきて、何とか生活していることから、おおよそ韓国人や中国人の気持ちも理解できるのだが、韓国人も「努力すれば自分の階層が上がるか」という質問に対して6割がそうは思わないと回答している。私も実の所、同じ答えだ。私について、「あなたはのし上がることが可能と考えられるのか」という問いには、「難しい」と回答するだろう。
そして韓国や中国はものすごくモノが溢れている。大都市に行くと高級品がたくさんある。高級品があっても買えないということもあるし、様々な要因で韓国人が「下流」と考える人が多いが、日本も他人事ではない。3国を鳥瞰的・俯瞰的に見ると階層が固定化されることから、海外で一旗揚げようという思考の人が増えてくるだろうなと想像できる。
平戸市の街並み







2004年11月 長崎県平戸市にて
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この調査について驚いたものだが、中国朝鮮族の嫁さんに調査結果を伏せて、質問したところ「ほぼ半数は下流と考えているんじゃないの」と言い当てた。それでは、中国人の意識調査を行った場合、どのような結果が出るのかと再度質問したところ、「韓国よりももっと酷い結果になると思う。かなりの数が自分は下流と考えると思う」と答えている。
ソウルの中心街や大通りに行っても韓国の内実は分からない。私が今年2月にソウル郊外にある駅に降りて嫁の義姉夫婦が韓国に出稼ぎに行っているため、その家にしばらくお世話になったのだが、この時、「私は世界観が変わりました」とまで言ったほどだった。大通りには確かに大きなショッピングモールがあり、「ほー便利だなあ」と感じさせたが、義姉夫婦が住んでいるのは大通りから裏手に入る小さな小道の通りにある。
そこで私は息を飲んだ。韓国は比較的煉瓦造りが多いのだが、その煉瓦造りの家は老朽化して、かなりの年数の家が建ち並んでいた。日本も60年代までこういう家がたくさん並んでいたと思うが、家や地区そのものが改良され、見ることは随分少なくなったように思う。私は、嫁に指示をし、その老朽化した地区を撮影するようにした。そしてしばらく行くと、少し遠くに大きなビルがあり、その下にはスラム街があるような光景に出くわした。この時一瞬、映画の「天国と地獄」を思い出した。昔の誘拐事件の映画だが、高台がある高級家屋が下のスラム街を見下ろす光景のシーンがあった。そこに住む人々は当然、高台の家に対して憎悪が生まれる。
私はしばらくその家にいたが、お風呂は汚いので使うことを躊躇った。しかし、何日も風呂に入ることができなくなると、体も痒くなり、韓国の一般の人が使うスーパー銭湯にいったのだが、使い古しの石けんが一個置いているだけであった。石けんで頭や体を洗っていたとき、ずっと考えていたのが、一体韓国ではどのくらいの人がこういう生活をしているのだろうということだった。そして、本来韓国人が受け取るべき果実はどこに行ったのだろうか、財閥の関係者に吸収されているのだろうなということで、今回、韓国人の半数が「下流」だと考えたことは、そういう意味で不思議ではなかった。
今、新大久保にいる若いニューカマーのイケメン韓国人はまだ恵まれていると思う。テレビが放映しない韓国社会の裏側だが、一生懸命に韓国の美味しいものを作っており、女性からも人気のようだが、あれも一種の出稼ぎなのだろう。韓国で食べれば韓国から脱出する人もいないはずなのだが、食べられないので必然的に出稼ぎをする。それに韓国料理も美味しいものが多いため、日本でもニーズがある。そうした中で若い男性が新大久保あたりで、店を開いて様々な商売を始めることはある意味当然のことであった。韓国では無理だが、日本で一旗揚げようという若い韓国人がそういう考えに至ることも韓国社会を見ていけば理解が可能だ。
そして中国人はどうか。先も述べたようにうちの嫁さんが考えるにあたっては、「中国人自身の半数以上が下流と考えるのでは」と推理しているコト自体示唆的だ。というのも、嫁さんは比較的、昔といっても80年代90年代序盤の中国を懐かしむ傾向にあり、現代中国に対しては批判的に述べることが多い。嫁さんの実家は中国では中流だと思う。家も広いし住みやすい。昔の中国は割合に自給自足が成り立っていた。自分の庭で野菜を作ったり、今よりも想像以上に農家も多かった。それが再開発で農家が潰され、都市に行くことになるのだが、やはり都市だけでの稼ぎで食べるのは大変でこれもまた出稼ぎが多くなる。今、韓国に出稼ぎに行っているのはそうした事情がある。
割合に嫁さんの実家は中国家庭で見る上でかなり平均値に近い。それでも出稼ぎに行かざるを得ない事情があることから、かなりの中国人が「下流」と考えても不思議ではないだろう。
今、韓国や中国もちろん日本も含むことだが、「のしあがる」という時代的な言葉を許してもらえれば、非常に難しい。階級が一種固定化されていて、一度、会社などが潰れたり、リストラすると次がない。私もこの20年間、嵐のような建設業界で耐えてやってきて、何とか生活していることから、おおよそ韓国人や中国人の気持ちも理解できるのだが、韓国人も「努力すれば自分の階層が上がるか」という質問に対して6割がそうは思わないと回答している。私も実の所、同じ答えだ。私について、「あなたはのし上がることが可能と考えられるのか」という問いには、「難しい」と回答するだろう。
そして韓国や中国はものすごくモノが溢れている。大都市に行くと高級品がたくさんある。高級品があっても買えないということもあるし、様々な要因で韓国人が「下流」と考える人が多いが、日本も他人事ではない。3国を鳥瞰的・俯瞰的に見ると階層が固定化されることから、海外で一旗揚げようという思考の人が増えてくるだろうなと想像できる。
平戸市の街並み
2004年11月 長崎県平戸市にて
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日本は鏡、そしてもちろん中国も韓国も~3国たとえ話
さんざん使い古された言葉だが、「アメリカの鏡 日本」という本がある。そして最近思うことなのだが、人は誰にしてもどのようなところでも鏡になり得ると感じる事が多い。
アメリカがかつての日本に対して否応なしに嫌悪感があったのは、日本の帝国主義時代の日本人の思考がアメリカ人そのものだったからだ。そう考えてみると、今、銀座や日本の高級百貨店で大人買いをする中国人に日本人が嫌悪感を持つのも、「中国が日本のバブル時代の鏡」だということだからだ。そしてまた、韓国の超学歴社会や格差社会は程度こそ違うものの、日本人は韓国を鏡として見ることが出来るのだろう。もちろんこれは日本人が中国や韓国をどう見るか考えるかによって、その人が普段考えていることがわかり得ることでもある。だからこそ、3国はそれぞれが鏡になり得るのだ。
好戦的な人のもとには好戦的な人が集まる。優しい人には優しい人が集まる。マナーが良い人の元にはマナーが良い人が集まる。親日的な人の元には親日的な人が集まる。親韓の人には親韓の人が集まる。親中の人には、親中の人が集まる。嫌韓の人のもとには嫌韓の人が集まる。反中の人には反中の人が集まる。さらに、反日の人の元には反日の人が集まる。喧嘩好きな人の元には喧嘩好きな人が集まる。差別主義者の元には差別主義者が集まる。
前置きが少々長くなってしまったが、何故このようなたとえ話を持ちだしたのかと言えば、私の友人関係や周囲の人々を見てそう感じる事が多いからだ。
私は多くの韓国人や中国人と出会ったが、多くのコトについて喧嘩腰になることもなく、食事をしつつ談笑している。そうした中で私の周囲にいる中国人は実の所、親日派が多いのではと感じる事が多い。だからこそ、中国の反日デモについてちょっと信じられないことがある。
そしてそのことについて中国人に話を聞くと、「中国も広いですからいろんな考え方を持つ人もいますよ。親日の人も反日の人もいるといえばいますよ。ただ、現状に不満を持っている人が多いのではないですかね。不満がなければデモなんてしませんよ。だいたい、デモしている人の服装見れば分かると思いますが、当時の老人なんて参加していないでしょう。中国も格差が酷いので、生活するのがきついのです。だからデモなんです」と答えていた。
今まで思い起こしてみると、日本に親しみを持つ中国人や韓国人の前には優しい日本人が集まる。これは3国共々同じだ。だから、性格のいい中国人の周囲には、実際の所、性格のいい人が集まるのだろうなあと想像できる。
お金持ちがお金持ち同士で付き合うことと同時に、人は似たような人を引き寄せるのだろうと思う。
だからあなたの目の前にいる中国人や韓国人は鏡でもあるのだ。もちろん、これは韓国人や中国人だけではなく、同じく日本人でも同じだ。
他人は自分を映し出す鏡。もし、目の前にいる人や連れ合いに嫌悪感を持てば、それはあなたの投影した姿である可能性があるのだ。
平戸大橋

2004年11月 長崎県平戸市にて
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アメリカがかつての日本に対して否応なしに嫌悪感があったのは、日本の帝国主義時代の日本人の思考がアメリカ人そのものだったからだ。そう考えてみると、今、銀座や日本の高級百貨店で大人買いをする中国人に日本人が嫌悪感を持つのも、「中国が日本のバブル時代の鏡」だということだからだ。そしてまた、韓国の超学歴社会や格差社会は程度こそ違うものの、日本人は韓国を鏡として見ることが出来るのだろう。もちろんこれは日本人が中国や韓国をどう見るか考えるかによって、その人が普段考えていることがわかり得ることでもある。だからこそ、3国はそれぞれが鏡になり得るのだ。
好戦的な人のもとには好戦的な人が集まる。優しい人には優しい人が集まる。マナーが良い人の元にはマナーが良い人が集まる。親日的な人の元には親日的な人が集まる。親韓の人には親韓の人が集まる。親中の人には、親中の人が集まる。嫌韓の人のもとには嫌韓の人が集まる。反中の人には反中の人が集まる。さらに、反日の人の元には反日の人が集まる。喧嘩好きな人の元には喧嘩好きな人が集まる。差別主義者の元には差別主義者が集まる。
前置きが少々長くなってしまったが、何故このようなたとえ話を持ちだしたのかと言えば、私の友人関係や周囲の人々を見てそう感じる事が多いからだ。
私は多くの韓国人や中国人と出会ったが、多くのコトについて喧嘩腰になることもなく、食事をしつつ談笑している。そうした中で私の周囲にいる中国人は実の所、親日派が多いのではと感じる事が多い。だからこそ、中国の反日デモについてちょっと信じられないことがある。
そしてそのことについて中国人に話を聞くと、「中国も広いですからいろんな考え方を持つ人もいますよ。親日の人も反日の人もいるといえばいますよ。ただ、現状に不満を持っている人が多いのではないですかね。不満がなければデモなんてしませんよ。だいたい、デモしている人の服装見れば分かると思いますが、当時の老人なんて参加していないでしょう。中国も格差が酷いので、生活するのがきついのです。だからデモなんです」と答えていた。
今まで思い起こしてみると、日本に親しみを持つ中国人や韓国人の前には優しい日本人が集まる。これは3国共々同じだ。だから、性格のいい中国人の周囲には、実際の所、性格のいい人が集まるのだろうなあと想像できる。
お金持ちがお金持ち同士で付き合うことと同時に、人は似たような人を引き寄せるのだろうと思う。
だからあなたの目の前にいる中国人や韓国人は鏡でもあるのだ。もちろん、これは韓国人や中国人だけではなく、同じく日本人でも同じだ。
他人は自分を映し出す鏡。もし、目の前にいる人や連れ合いに嫌悪感を持てば、それはあなたの投影した姿である可能性があるのだ。
平戸大橋
2004年11月 長崎県平戸市にて
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北朝鮮の対日外交に変化があるのか~金正恩外交を読み解く
北朝鮮について、金正日死去から毎日のように報じてきたが、本日をもって区切りをつけたい。正直調べ物も多く、しんどい作業でもあったが、北朝鮮の将来はこのようなものではということでレポートとしては完結したと言いたい。最後のテーマは北朝鮮の対日外交に変化があるのかということである。ここまで辛抱して読んで頂いた読者の皆様には感謝申し上げたい。
北朝鮮外交は一貫性がないようでいて、実の所ある。金正日は、核を使って脅迫し、援助が得られる雰囲気になると核をやめましょうかと言い、実際の所は核開発を続行し、その繰り返しであった。中国政府は何回も北朝鮮に対して、「我々のように改革・開放すべきだ」と助言をしたが、金正日はほとんど受け入れることはなかった。
金正日や金正恩氏の対日感情は良好であるものの、実際それが外交に反映されることはほとんどない。国益を守り他国からお金を得ようとする考え方としては一貫して、そしてそれは金正恩外交も継承されるだろう。だから、金正恩氏にとって日本はそれほど重要な国ではない。重要な国は金正日がそうであったように、アメリカと中国である。金正恩氏が最初に訪問する国は中国であるだろう。
そこで金正日が感想を漏らしたように、「中国の発展は素晴らしい」と激賞することになろうが、実際に改革・開放に乗り出す可能性は少ない。また、中国にしても本当に北朝鮮をサポートすることになれば今、以上にお金がかかる。中国だけでの負担は大きいので、韓国と日本に対しても北朝鮮支援金を要請するかも知れないが、韓国経済も厳しいし、日本も同様だ。日本は核問題だけではなく、拉致問題も抱えているので、日本によほどの親北政権が誕生しない限り、ノーを突きつける。
ただし、北朝鮮の意向について最も知りうることができる立場が中国であることには変わりはない。北朝鮮の歴代政権は次の指導者に決まると必ず中国を訪問する。金正日もそうであったし、金正恩氏も同様だ。正式に指導者となった金正恩氏が中国でどのような発言をするか我々は注視する必要があるし、そのためには中国とのパイプを太くすることが重要である。
私は日本政府が行うべきコトとして考えられることは当面、様子見がベストである。中国、アメリカ、韓国、ロシア各国の動向を見て、どうすべきかを決める方がいい。下手に動けば、金丸外交にように金づる外交になるだけだ。
ただ韓国政府は日本と立ち位置と違い厳しいだろうなと想像できる。砲撃事件等が繰り返される恐れがあり、お金を払わなければ攻撃すると脅迫する可能性もあるからだ。第二第三の延坪島事件はありうるが、かと言って韓国に直接的に攻め入ることはしないので韓国としてはどう対応すべきかやっかいな問題を抱えることになる。1年ほどは喪に服することになるので1年間は安定するが、問題はその後で「先軍政治」を続行する金正恩氏は、自らが後継者になった意向を示すため、日本海や太平洋にミサイルを落とし、韓国へも砲撃することが一番手っ取り早いことであるし、それが相手からの譲歩を引き出す方法だからだ。しかし、週刊誌に書かれているように第二次朝鮮戦争は最悪の選択であるにしても、その選択を金正恩氏が取るとは考えられない。
次の韓国政権は親北政権になるかそれとも朴槿恵氏になるかは分からない。日本として望ましいことは朴槿恵氏だが、彼女は北朝鮮を訪問し、金正日にも面談したこともあり、北朝鮮に独自ルートを持っている。金正日は朴槿恵と面談したときは終始上機嫌であったともいう。こうしたパイプを持つ朴槿恵氏の大統領就任が日本にとってベストだ。
日本にとって拉致問題さえ解決すればそれほど北朝鮮問題に深入りする必要はないのだが、北朝鮮としては日本を金づるにしたい。拉致問題を解決する代わりに、国交樹立プラス韓国式のように大規模な補償を得ることだ。ところが北朝鮮は拉致問題解決に前向きでないからこそ先に進まない以上、日本が出来ることは全く無いない。北朝鮮が拉致問題解決に前進をする際は何らかのシグナルを送るかも知れないが、金正恩氏は父である金正日を否定する行動には出ないとするのが相当であろう。
ただし中国政府の助言によって金正恩氏や北朝鮮政府の心境も変化する可能性もある。その時になってようやく日本の対北朝鮮外交が本格的に始まることになるだろう。それまでは日本は動く必要はない。

2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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北朝鮮外交は一貫性がないようでいて、実の所ある。金正日は、核を使って脅迫し、援助が得られる雰囲気になると核をやめましょうかと言い、実際の所は核開発を続行し、その繰り返しであった。中国政府は何回も北朝鮮に対して、「我々のように改革・開放すべきだ」と助言をしたが、金正日はほとんど受け入れることはなかった。
金正日や金正恩氏の対日感情は良好であるものの、実際それが外交に反映されることはほとんどない。国益を守り他国からお金を得ようとする考え方としては一貫して、そしてそれは金正恩外交も継承されるだろう。だから、金正恩氏にとって日本はそれほど重要な国ではない。重要な国は金正日がそうであったように、アメリカと中国である。金正恩氏が最初に訪問する国は中国であるだろう。
そこで金正日が感想を漏らしたように、「中国の発展は素晴らしい」と激賞することになろうが、実際に改革・開放に乗り出す可能性は少ない。また、中国にしても本当に北朝鮮をサポートすることになれば今、以上にお金がかかる。中国だけでの負担は大きいので、韓国と日本に対しても北朝鮮支援金を要請するかも知れないが、韓国経済も厳しいし、日本も同様だ。日本は核問題だけではなく、拉致問題も抱えているので、日本によほどの親北政権が誕生しない限り、ノーを突きつける。
ただし、北朝鮮の意向について最も知りうることができる立場が中国であることには変わりはない。北朝鮮の歴代政権は次の指導者に決まると必ず中国を訪問する。金正日もそうであったし、金正恩氏も同様だ。正式に指導者となった金正恩氏が中国でどのような発言をするか我々は注視する必要があるし、そのためには中国とのパイプを太くすることが重要である。
私は日本政府が行うべきコトとして考えられることは当面、様子見がベストである。中国、アメリカ、韓国、ロシア各国の動向を見て、どうすべきかを決める方がいい。下手に動けば、金丸外交にように金づる外交になるだけだ。
ただ韓国政府は日本と立ち位置と違い厳しいだろうなと想像できる。砲撃事件等が繰り返される恐れがあり、お金を払わなければ攻撃すると脅迫する可能性もあるからだ。第二第三の延坪島事件はありうるが、かと言って韓国に直接的に攻め入ることはしないので韓国としてはどう対応すべきかやっかいな問題を抱えることになる。1年ほどは喪に服することになるので1年間は安定するが、問題はその後で「先軍政治」を続行する金正恩氏は、自らが後継者になった意向を示すため、日本海や太平洋にミサイルを落とし、韓国へも砲撃することが一番手っ取り早いことであるし、それが相手からの譲歩を引き出す方法だからだ。しかし、週刊誌に書かれているように第二次朝鮮戦争は最悪の選択であるにしても、その選択を金正恩氏が取るとは考えられない。
次の韓国政権は親北政権になるかそれとも朴槿恵氏になるかは分からない。日本として望ましいことは朴槿恵氏だが、彼女は北朝鮮を訪問し、金正日にも面談したこともあり、北朝鮮に独自ルートを持っている。金正日は朴槿恵と面談したときは終始上機嫌であったともいう。こうしたパイプを持つ朴槿恵氏の大統領就任が日本にとってベストだ。
日本にとって拉致問題さえ解決すればそれほど北朝鮮問題に深入りする必要はないのだが、北朝鮮としては日本を金づるにしたい。拉致問題を解決する代わりに、国交樹立プラス韓国式のように大規模な補償を得ることだ。ところが北朝鮮は拉致問題解決に前向きでないからこそ先に進まない以上、日本が出来ることは全く無いない。北朝鮮が拉致問題解決に前進をする際は何らかのシグナルを送るかも知れないが、金正恩氏は父である金正日を否定する行動には出ないとするのが相当であろう。
ただし中国政府の助言によって金正恩氏や北朝鮮政府の心境も変化する可能性もある。その時になってようやく日本の対北朝鮮外交が本格的に始まることになるだろう。それまでは日本は動く必要はない。
2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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北朝鮮でジャスミン革命が起きるか
北朝鮮は言うまでもなく、経済は最悪である。韓国に逃げてきた脱北者の身長をはかったデータがあるのだが、その時は、韓国人よりも北朝鮮人の方が10㎝ほど低かった。
北と南の栄養の違いは身長になって表れるのだ。韓国が高度成長して、何故北朝鮮がそうならなかったかという理由は様々あるが、その理由は、金日成と金正日にある。実際、1950年代から60年代までは経済は北の方が優勢だった。
今となっては失笑ものでしかないが、「38度線 北」という本の中で評論家の寺尾五郎は、北朝鮮経済が日本経済を追い抜くという論陣を張っていた時期である。寺尾の言い方は極論にしても当時の西側諸国は北朝鮮をかなり楽観的に見ていたのは実情で、80年代から国の借金の返済が滞るようになって北朝鮮経済の実態が知れ渡るようになる。
今では信じられないかも知れないが、工場や企業はそれぞれの専門家である支配人や工場長が動かしていた。しかし、そのうち企業や工場も朝鮮労働党の支配が強まり、経済や経営の素人の党の人間が動かすようになる。経済の理論よりも党の理論が優先されてしまったのだ。
これに見かねたのが、北朝鮮の政治グループで一大派閥を構築していた甲山派であった。甲山派というのは咸鏡南道甲山郡出身者が多いことからつけられた名称だが、知識人や専門家が多かった。金日成は軍と経済を同時に進めようと提言したが、党の大部分を掌握していた甲山派の朴金喆は経済が先ですと逆提案した。しかし、この提案は受け入れられず、甲山派は大粛正されてしまった。経済の専門家が北朝鮮にいなくなり、軍の力が限りなく増大し、国家予算の30%を軍に使うという異常事態になった。だから、「先軍政治」というのは、金日成時代からその萌芽があり、金正日が結実させたといえる。
後世になってからの金正男氏の経済優先の「先経政治」VS金正恩氏の「先軍政治」は1960年代の甲山派とパチルザン派の対立の再現でもあったのだ。
そして後継者である金正恩氏は「先軍政治」を選択した。恐らく金正日が金日成の後継者となった背景にはパルチザン派の支持があったからということなのだが、今回はそういうことになったのだろう。
だからこそ金正恩氏は限りなく軍に費用を投ずる方針に変わりはないし、核も手放すこともない。金正日がやってきたように、日本海や太平洋にミサイルを落として、「ウチのミサイルはこんなに性能がいいですよ」とアピールするだろうし、韓国や日本への挑発も続けるだろう。藤本健二氏によると対日感情が良いようだが、それでも軍の意向を考えると、これまでと同じような政策を行うことになる。
だからこそ北朝鮮経済が良くなるというのは夢物語であり、餓死者も相変わらず多くなり、民衆は困った状況に置かれることになるのは今まで通りだろう。粛正に次ぐ粛正で経済の舵取りを行う知識人がいなくなってしまったからだ。経済の論理よりも軍の論理が優先される状況で経済が良くなるわけではないからだ。
そうなれば民衆は反乱を起こすのではという質問があるのだが、今の北朝鮮ではそういうムードもない。考えてみれば、李氏朝鮮時代は餓死者が数多く出て、春窮や秋窮続出でも、500年ほど続いている。鎖国状態であった李氏朝鮮と現代の北朝鮮と比較することは出来ないにしても、軍の力が強く、反乱を起こそうにしても主導者がいるとも思えない。庶民は文句を言うことが多いが韓国メディアの取材によると、「諦めムード」というのが本当のところではないか。
唯一つの変数は、中国の動向だが、その中国の温家宝首相は、「改革・開放を進めている」とされるが、北朝鮮は聞く耳を持たず「先軍政治」を続けるのだろう。日本にしてもそうだが、中国・韓国・ロシアも深く北朝鮮に関わろうとしない。北朝鮮の庶民も「諦めムード」なら、周辺諸国も同様だ。北朝鮮問題について、しばらく集中連載したが、結論としては「あまり変わらない」「先軍政治は続ける」「庶民は貧しいまま」というコトである。



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北と南の栄養の違いは身長になって表れるのだ。韓国が高度成長して、何故北朝鮮がそうならなかったかという理由は様々あるが、その理由は、金日成と金正日にある。実際、1950年代から60年代までは経済は北の方が優勢だった。
今となっては失笑ものでしかないが、「38度線 北」という本の中で評論家の寺尾五郎は、北朝鮮経済が日本経済を追い抜くという論陣を張っていた時期である。寺尾の言い方は極論にしても当時の西側諸国は北朝鮮をかなり楽観的に見ていたのは実情で、80年代から国の借金の返済が滞るようになって北朝鮮経済の実態が知れ渡るようになる。
今では信じられないかも知れないが、工場や企業はそれぞれの専門家である支配人や工場長が動かしていた。しかし、そのうち企業や工場も朝鮮労働党の支配が強まり、経済や経営の素人の党の人間が動かすようになる。経済の理論よりも党の理論が優先されてしまったのだ。
これに見かねたのが、北朝鮮の政治グループで一大派閥を構築していた甲山派であった。甲山派というのは咸鏡南道甲山郡出身者が多いことからつけられた名称だが、知識人や専門家が多かった。金日成は軍と経済を同時に進めようと提言したが、党の大部分を掌握していた甲山派の朴金喆は経済が先ですと逆提案した。しかし、この提案は受け入れられず、甲山派は大粛正されてしまった。経済の専門家が北朝鮮にいなくなり、軍の力が限りなく増大し、国家予算の30%を軍に使うという異常事態になった。だから、「先軍政治」というのは、金日成時代からその萌芽があり、金正日が結実させたといえる。
後世になってからの金正男氏の経済優先の「先経政治」VS金正恩氏の「先軍政治」は1960年代の甲山派とパチルザン派の対立の再現でもあったのだ。
そして後継者である金正恩氏は「先軍政治」を選択した。恐らく金正日が金日成の後継者となった背景にはパルチザン派の支持があったからということなのだが、今回はそういうことになったのだろう。
だからこそ金正恩氏は限りなく軍に費用を投ずる方針に変わりはないし、核も手放すこともない。金正日がやってきたように、日本海や太平洋にミサイルを落として、「ウチのミサイルはこんなに性能がいいですよ」とアピールするだろうし、韓国や日本への挑発も続けるだろう。藤本健二氏によると対日感情が良いようだが、それでも軍の意向を考えると、これまでと同じような政策を行うことになる。
だからこそ北朝鮮経済が良くなるというのは夢物語であり、餓死者も相変わらず多くなり、民衆は困った状況に置かれることになるのは今まで通りだろう。粛正に次ぐ粛正で経済の舵取りを行う知識人がいなくなってしまったからだ。経済の論理よりも軍の論理が優先される状況で経済が良くなるわけではないからだ。
そうなれば民衆は反乱を起こすのではという質問があるのだが、今の北朝鮮ではそういうムードもない。考えてみれば、李氏朝鮮時代は餓死者が数多く出て、春窮や秋窮続出でも、500年ほど続いている。鎖国状態であった李氏朝鮮と現代の北朝鮮と比較することは出来ないにしても、軍の力が強く、反乱を起こそうにしても主導者がいるとも思えない。庶民は文句を言うことが多いが韓国メディアの取材によると、「諦めムード」というのが本当のところではないか。
唯一つの変数は、中国の動向だが、その中国の温家宝首相は、「改革・開放を進めている」とされるが、北朝鮮は聞く耳を持たず「先軍政治」を続けるのだろう。日本にしてもそうだが、中国・韓国・ロシアも深く北朝鮮に関わろうとしない。北朝鮮の庶民も「諦めムード」なら、周辺諸国も同様だ。北朝鮮問題について、しばらく集中連載したが、結論としては「あまり変わらない」「先軍政治は続ける」「庶民は貧しいまま」というコトである。

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大日本帝国の幻影国家としての北朝鮮
北朝鮮政治経済を見ると、他にやりようがあったのではないか。どこの道を選択すれば良かったのかと思うことが本当に多い。韓国とどうしてこのような差がついてしまったのかと複雑な思いで北朝鮮を俯瞰することが多い。
北朝鮮の文化・芸術その他を見ると戦前の大日本帝国や戦後の日本と共通することがある。北朝鮮のプロパガンダ臭を除けば、北朝鮮の作成した映画は戦後の日本が作成したものとよく似ているし、革命歌や軍歌は戦前の日本の歌を剽窃しているのではないかと考えることがしばしばある。そして金正日は、昭和の歌をとても愛したという。実際、藤本健二氏によると宴会の席で日本の高名な演歌歌手を呼ぼうという話にもなったし、実際一部はそれを実行した。北朝鮮の革命歌や軍歌が日本と共通しているコトはかなり昔から言われていることで民団系の人からも北朝鮮の歌は、戦前の日本のようだという話はよく聞かれた話だ。
ではこうした革命歌や軍歌以外の流行歌はどうだろうか。北朝鮮でも韓国でも流行った「口笛」は日本に原曲があるのではと見紛うほどであるし、普天堡電子楽団は金正日の肝いりで作られた楽団だが、この楽団は日本の歌の「青い山脈」「津軽海峡冬景色」もカバーで歌っている。
私は本ブログでは歌の好みはあまりオープンにしていなかったのだが、普天堡電子楽団は日本の昭和の歌のメロディーを感じさせる。私の歌の好みが古いのだろう。私のような40を過ぎたオジサンには、歌詞はともかくメロディーは好みだ。普天堡電子楽団は昭和の歌謡メロディーの雰囲気がある。
一方、政治面では、北朝鮮の金氏に対する神格化は戦前の大日本帝国を彷彿とさせる。金日成、金正日そして今後飾られることになるのだろうが、金正恩氏の写真はご真影が原型だと思うというコメントがあったのだが、私も同感だ。
そして金正日が行った「先軍政治」は、大日本帝国の「国家総動員」を思わせるし、北朝鮮は多くの面で日本の戦前の政治形態あるいは文化を吸収していこうとしていたのかは分からない。
本来であれば社会主義国なのだから、日本の影響よりも中国や旧ソ連のような国になっていなければならなかったはずだ。当然、世襲などありえない。言い方を変えれば、東欧のような国が朝鮮半島に誕生するはずだったが、目指した国が大日本帝国というのは歴史の皮肉とも言える。
金正日が南北首脳会談の際、「タイのような王制国家」に関心を寄せていることも金一族がロイヤルファミリーを目指していることを示唆する一面だが、北朝鮮を建国した金日成は、いい意味でも悪い意味でも朝鮮人だったのだ。
彼らは当初の頃はソ連風社会主義や中国風社会主義のような国造りを試みたが、最終的にはソ連式・中国式も破棄して、ソ連派も延安派も追放した。そこで今度は、自分たちの身の丈にあった国づくりを構築しなければならなくなった。そこで思想的なものを構築したのが主体思想である。我々式の社会主義を唱えたものだが、その実態は、朱子学や水戸学の影響も強い。興味深い思想の中に、「父の間違いで家が傾いたと言って、父を代えることができないように、首領を代えることはできないのである。全人民は、団結して無条件に忠誠を捧げなければならない。」というものがある。
この言葉にはかつての天皇への忠誠の残滓を見いだすことが出来ると思う。まるで水戸学のようだなと思う人は私だけではないはずだ。そういう意味で北朝鮮は、大日本帝国の幻影国家なのだ。政治や経済形態は、戦前の大日本帝国をモデルとし、文化・芸術は戦前・戦後の日本から吸収してきた。実際、北朝鮮の楽団が使う楽器は日本製であるし、金正日の晩年は分からないが、以前はNECのパソコンを使っていた。
もし我々が北朝鮮に対して嫌なものを見るようであればそこには大日本帝国の幻影を見ることに他ならない。北朝鮮は別の意味で言えば朝鮮人が建国した大日本帝国でもあったのだ。
津軽海峡冬景色 by北朝鮮 普天堡電子楽団
青い山脈 by北朝鮮 普天堡電子楽団
口笛by北朝鮮 普天堡電子楽団


2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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北朝鮮の文化・芸術その他を見ると戦前の大日本帝国や戦後の日本と共通することがある。北朝鮮のプロパガンダ臭を除けば、北朝鮮の作成した映画は戦後の日本が作成したものとよく似ているし、革命歌や軍歌は戦前の日本の歌を剽窃しているのではないかと考えることがしばしばある。そして金正日は、昭和の歌をとても愛したという。実際、藤本健二氏によると宴会の席で日本の高名な演歌歌手を呼ぼうという話にもなったし、実際一部はそれを実行した。北朝鮮の革命歌や軍歌が日本と共通しているコトはかなり昔から言われていることで民団系の人からも北朝鮮の歌は、戦前の日本のようだという話はよく聞かれた話だ。
ではこうした革命歌や軍歌以外の流行歌はどうだろうか。北朝鮮でも韓国でも流行った「口笛」は日本に原曲があるのではと見紛うほどであるし、普天堡電子楽団は金正日の肝いりで作られた楽団だが、この楽団は日本の歌の「青い山脈」「津軽海峡冬景色」もカバーで歌っている。
私は本ブログでは歌の好みはあまりオープンにしていなかったのだが、普天堡電子楽団は日本の昭和の歌のメロディーを感じさせる。私の歌の好みが古いのだろう。私のような40を過ぎたオジサンには、歌詞はともかくメロディーは好みだ。普天堡電子楽団は昭和の歌謡メロディーの雰囲気がある。
一方、政治面では、北朝鮮の金氏に対する神格化は戦前の大日本帝国を彷彿とさせる。金日成、金正日そして今後飾られることになるのだろうが、金正恩氏の写真はご真影が原型だと思うというコメントがあったのだが、私も同感だ。
そして金正日が行った「先軍政治」は、大日本帝国の「国家総動員」を思わせるし、北朝鮮は多くの面で日本の戦前の政治形態あるいは文化を吸収していこうとしていたのかは分からない。
本来であれば社会主義国なのだから、日本の影響よりも中国や旧ソ連のような国になっていなければならなかったはずだ。当然、世襲などありえない。言い方を変えれば、東欧のような国が朝鮮半島に誕生するはずだったが、目指した国が大日本帝国というのは歴史の皮肉とも言える。
金正日が南北首脳会談の際、「タイのような王制国家」に関心を寄せていることも金一族がロイヤルファミリーを目指していることを示唆する一面だが、北朝鮮を建国した金日成は、いい意味でも悪い意味でも朝鮮人だったのだ。
彼らは当初の頃はソ連風社会主義や中国風社会主義のような国造りを試みたが、最終的にはソ連式・中国式も破棄して、ソ連派も延安派も追放した。そこで今度は、自分たちの身の丈にあった国づくりを構築しなければならなくなった。そこで思想的なものを構築したのが主体思想である。我々式の社会主義を唱えたものだが、その実態は、朱子学や水戸学の影響も強い。興味深い思想の中に、「父の間違いで家が傾いたと言って、父を代えることができないように、首領を代えることはできないのである。全人民は、団結して無条件に忠誠を捧げなければならない。」というものがある。
この言葉にはかつての天皇への忠誠の残滓を見いだすことが出来ると思う。まるで水戸学のようだなと思う人は私だけではないはずだ。そういう意味で北朝鮮は、大日本帝国の幻影国家なのだ。政治や経済形態は、戦前の大日本帝国をモデルとし、文化・芸術は戦前・戦後の日本から吸収してきた。実際、北朝鮮の楽団が使う楽器は日本製であるし、金正日の晩年は分からないが、以前はNECのパソコンを使っていた。
もし我々が北朝鮮に対して嫌なものを見るようであればそこには大日本帝国の幻影を見ることに他ならない。北朝鮮は別の意味で言えば朝鮮人が建国した大日本帝国でもあったのだ。
津軽海峡冬景色 by北朝鮮 普天堡電子楽団
青い山脈 by北朝鮮 普天堡電子楽団
口笛by北朝鮮 普天堡電子楽団
2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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金正日死去で明らかになった在日朝鮮人社会と北朝鮮の乖離
在日朝鮮人社会も様々な面で複雑な様相であることが金正日死去のニュースから明らかになった。私は常日頃、政治活動をしている人としていない人との乖離は激しいと述べてきたが、はからずもそれが明確になったと言うことだ。
今回、NPO「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)が発表したところによると、朝鮮総連は労働党支配下で政権を潤す資金源の役割を担ってきたが、「危険な秘密を知る組織」とみなされ、重要拠点としての存在意義が“格下げ”されるとみられるという。高英姫が在日朝鮮人であると言うことを誇りに思う人は多いと思う。それが北朝鮮では公言されず、さらに朝鮮総連の存在意義まで格下げされることについては、在日朝鮮人にとっては、かなり残念に思うのではないか。
一説によると、朝鮮総連が祖国に献上したお金は北朝鮮が自力で稼いだお金を上回るほどとも言われる。そうした背景もあり、朝鮮総連から代議員も送り出すことも可能なのだが、祖国における地位向上は今回も実現できなかったことについてはやるせない思いだろう。
以前書いたように民団もそうだが、二代三代になると朝鮮半島への思い入れは少なくなっていくのが実情である。だから在日の人々がどのくらい政治活動をしているかといえば、民団の実数が4万程度と割り出しているが、朝鮮総連はもっと少ないだろう。1万人くらいいれば御の字ではないのか。ただそれでも組織を維持できるのは一部の在日朝鮮人が途方もないお金持ちが出資しているからだ。
朝鮮総連は29日までを哀悼期間とし、「一切の歌舞、遊戯、娯楽などを慎むように」と“宴会禁止令”を発布したという。しかし、飲食関係の自営業が多い在日朝鮮人にとっては年末の忘年会は稼ぎ時だ。こんな命令に従っていたら日干しになるのだろうから、反発する声も高いことも事実だ。また、川崎市のセメント通りはコリアタウンでもあるのだが、ここを取材した東京新聞によると、「「知らない」「関係ない」という反応ばかりが返ってきた。中には、「かかわりたくない」と、露骨に嫌がる人までいた」という。
これは拉致問題が大きいのだろう。拉致問題によって日本の世論は一気に反北朝鮮に傾いていった。さらに今まで、「強制連行されてきた」と言っていたのだが、そんなことは実際なく、出稼ぎ者や結婚を理由に来て日本に来たのがほとんどだ。だから最近、「我々は強制連行。。」という言葉は一切使わなくなった。そもそも強制連行されれば帰ればいい話だが、実際、約9万人の在日朝鮮人は北朝鮮に帰国している。そして今の在日韓国・朝鮮人が韓国や北朝鮮に行って生活出来るだろうかと思うと無理だろうとほぼ断言できる。日本の生活もかなりしんどいが、韓国や北朝鮮に比べればはるかにましで、韓国語も朝鮮語も出来ないとなれば、祖国に帰るのは現実的ではない。
だからこそ在日韓国・朝鮮人は静かに政治運動することもなく、普通に生活する人も多い。政治運動というのはとても面倒であるし、それよりも日常の仕事を淡々とこなし、日本人と変わらない生活を送っている人が本当に増えた。実際、そうしたライフスタイルの方が在日韓国・朝鮮人にとってはベストな生活なのだろう。
こうしたことは韓国での選挙権を持つことになった在外韓国人の数でも分かるようになった。申請しているのは1万2000人で全体の100分の1である。普段は選挙権云々の話を民団はしているがいざとなれば実態はこのようなものである。仕事で忙しいから、行かないよというところが本音だろう。民団の運動家の発言がすべて正しいのであれば、日本だけでも20万人申請していなければならないはずだが、世界の在外韓国人合わせても2万人にも足りない。それが今の民団の実力なのである。
民団の運動家の発言が在日社会全体の意向と捉えられやすいのだが、実際は全く政治運動に無関係な人がはるかに多い。民団新聞が回ってきても、「あーなんか来ているなー」の一言で済ます人々も多い。そのことも総連も同じだ。総連については拉致問題もあり、若い人は、朝鮮総連系であることについて恥ずかしいと思う人も少なくない。親の意向で仕方なく朝鮮総連にいることが多い。
今回の金正日死去のニュースははからずも祖国と在日社会の乖離が明らかになったと言えるのではないだろうか。
今年、我が家は宇治抹茶クリームケーキにしました。

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今回、NPO「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)が発表したところによると、朝鮮総連は労働党支配下で政権を潤す資金源の役割を担ってきたが、「危険な秘密を知る組織」とみなされ、重要拠点としての存在意義が“格下げ”されるとみられるという。高英姫が在日朝鮮人であると言うことを誇りに思う人は多いと思う。それが北朝鮮では公言されず、さらに朝鮮総連の存在意義まで格下げされることについては、在日朝鮮人にとっては、かなり残念に思うのではないか。
一説によると、朝鮮総連が祖国に献上したお金は北朝鮮が自力で稼いだお金を上回るほどとも言われる。そうした背景もあり、朝鮮総連から代議員も送り出すことも可能なのだが、祖国における地位向上は今回も実現できなかったことについてはやるせない思いだろう。
以前書いたように民団もそうだが、二代三代になると朝鮮半島への思い入れは少なくなっていくのが実情である。だから在日の人々がどのくらい政治活動をしているかといえば、民団の実数が4万程度と割り出しているが、朝鮮総連はもっと少ないだろう。1万人くらいいれば御の字ではないのか。ただそれでも組織を維持できるのは一部の在日朝鮮人が途方もないお金持ちが出資しているからだ。
朝鮮総連は29日までを哀悼期間とし、「一切の歌舞、遊戯、娯楽などを慎むように」と“宴会禁止令”を発布したという。しかし、飲食関係の自営業が多い在日朝鮮人にとっては年末の忘年会は稼ぎ時だ。こんな命令に従っていたら日干しになるのだろうから、反発する声も高いことも事実だ。また、川崎市のセメント通りはコリアタウンでもあるのだが、ここを取材した東京新聞によると、「「知らない」「関係ない」という反応ばかりが返ってきた。中には、「かかわりたくない」と、露骨に嫌がる人までいた」という。
これは拉致問題が大きいのだろう。拉致問題によって日本の世論は一気に反北朝鮮に傾いていった。さらに今まで、「強制連行されてきた」と言っていたのだが、そんなことは実際なく、出稼ぎ者や結婚を理由に来て日本に来たのがほとんどだ。だから最近、「我々は強制連行。。」という言葉は一切使わなくなった。そもそも強制連行されれば帰ればいい話だが、実際、約9万人の在日朝鮮人は北朝鮮に帰国している。そして今の在日韓国・朝鮮人が韓国や北朝鮮に行って生活出来るだろうかと思うと無理だろうとほぼ断言できる。日本の生活もかなりしんどいが、韓国や北朝鮮に比べればはるかにましで、韓国語も朝鮮語も出来ないとなれば、祖国に帰るのは現実的ではない。
だからこそ在日韓国・朝鮮人は静かに政治運動することもなく、普通に生活する人も多い。政治運動というのはとても面倒であるし、それよりも日常の仕事を淡々とこなし、日本人と変わらない生活を送っている人が本当に増えた。実際、そうしたライフスタイルの方が在日韓国・朝鮮人にとってはベストな生活なのだろう。
こうしたことは韓国での選挙権を持つことになった在外韓国人の数でも分かるようになった。申請しているのは1万2000人で全体の100分の1である。普段は選挙権云々の話を民団はしているがいざとなれば実態はこのようなものである。仕事で忙しいから、行かないよというところが本音だろう。民団の運動家の発言がすべて正しいのであれば、日本だけでも20万人申請していなければならないはずだが、世界の在外韓国人合わせても2万人にも足りない。それが今の民団の実力なのである。
民団の運動家の発言が在日社会全体の意向と捉えられやすいのだが、実際は全く政治運動に無関係な人がはるかに多い。民団新聞が回ってきても、「あーなんか来ているなー」の一言で済ます人々も多い。そのことも総連も同じだ。総連については拉致問題もあり、若い人は、朝鮮総連系であることについて恥ずかしいと思う人も少なくない。親の意向で仕方なく朝鮮総連にいることが多い。
今回の金正日死去のニュースははからずも祖国と在日社会の乖離が明らかになったと言えるのではないだろうか。
今年、我が家は宇治抹茶クリームケーキにしました。
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朝鮮本国の差別の実態と明らかになった高英姫ファミリー
北朝鮮でよく言われていることでは、身分差別があることだ。それは、出身成分として、分類され、「核心階層」「動揺階層」「敵対階層」に分けられている。一種、江戸時代の身分制度のようなものと想像して欲しいのだが、「核心階層」は平壌市に居住することが可能で、その周辺に、「動揺階層」、そして政府に反抗的な意向がある出身階層を「敵対階層」として中央から遠ざける方針を採っている。だから平壌市に居住する市民は、「核心階層」であり、江戸時代で言う徳川幕府の旗本のような存在である。しかし、一昨日のNHKの放送によると、平壌市が小さくなったと報じられた。平壌市は電気も水道も優先的に廻され、他の自治体よりもはるかに優遇されているのだが、この優遇措置についての範囲が小さくなったことを意味する。
今回、北朝鮮では、高英姫の扱いについて「在日出身者であることを最高機密」としたが、これはかなり以前から行われており、在日出身者と公言することは罰せられていたことは事実だ。在日朝鮮人出身が最高機密のワケは、以前も書いたが、在日出身者は出身成分が悪いからだ。基本的に、韓国出身者、在日朝鮮人出身者は、資本主義について理解を示し、外国の空気知っていることから、「動揺階層」か「敵対階層」に分類される。ある一定の能力があれば別だがそうでなければ上の階層に行くことは難しいだろう。
身分差別が現実に生きている世界を想像して欲しいのだが、例えば、徳川将軍の正妻に、農民出身者がなるようなものである。普通に考えれば大名家、天皇家、五摂家からもらうことが通例であり、正妻に農民出身者がなることはありえない。妾のような愛人が子供を産めば、その愛人の地位は上がるが、最初から正妻になることは考えにくい。
それに高英姫は、済州島出身の済州高氏である。今では想像も出来ないのだが、済州島出身者の扱いは韓国でも酷かったし、在日社会でもいいとは言えなかった。私見だが、日本人による在日韓国・朝鮮人差別よりも、朝鮮人による地域差別の方がずっとしんどいところがあったのが、率直な感想である。北朝鮮でもこうした地域感情があり、例えば、平安道出身の人は一段低く見られていたというのが実情だった。だから極端な話、北朝鮮人からすれば、高英姫は得体の知れない女性ということになる。だからこそ、高英姫を母とする正恩氏も得体の知れない人だと言うことにつながる。そこに問題があるわけだ。
実際、金正日はある楽団の人が在日朝鮮人帰国者と結婚したいという旨の報告を受けると平壌市から追放するぞと言っている。そして実際その通りにした。
ところで高英姫について書く際で避けて通れないのが、その父親のことである。一説には在日プロレスラーの高太文と同一人物であり、wikにもそう書いているのだが、それについては大いに疑問がある。様々ソースをもとに説明するのがいいのだが、結論を言えば、高英姫の父親は在日プロレスラーではない。確かに似た経歴を持っているのだが、2人の高氏が存在したということだろう。
よくソースとして活用される「愛国柔道家」(高春幸著)に登場する高春幸氏と高英姫が同一人物とするのが定説だが、諸事情で同一人物ではないと考えている。日本での定説は、こちらの方であり、日本のWIKもこちらを採用している。私はWIKもこの機会に変更すべきと考えている。
では本来の高氏はどんな一族であったのか。韓国の諜報機関「国家情報院(国情院)」の見立てでは、高英姫の父親は、高ギョンテク(1913年生まれ、1999年死亡)という。母親は李氏である。
そして高ギョンテクは、「朝鮮総連」の機関誌「朝鮮画報」1973年3月号の「帰国者だより」に登場する。デイリーNK日本支局の高英起支局長はこの「帰国者だより」を総ざらいして執念のスクープを報じた。隠された高家の実態に迫ったが、それによると、「韓国済州島の船頭の三男に生まれ、1929年に日本に渡り、大阪の「広田裁縫所」に勤務、その後失業し、北朝鮮に渡る。北朝鮮では咸鏡北道にあるミョンガン化学工場の労働者として働いていたという。高氏の家族では、金策工業大学に通う長男、商業高校を卒業し販売員となった長女、高等中学校を卒業した次男、咸興薬学大学に通う三女・ヨンスク等が登場する。
そして、さらに同誌には高ギョンテク氏の次女、ヨンジャが「金日成主席の配慮によって国家授勲の栄誉をにない、表彰までされた」と記されている。ヨンジャは、無料で奨学金まで受けながら音楽舞踊大を卒業し「功勲俳優」された。デイリーNKはこのヨンジャこそ後の英姫に間違いないと断定している。実際、北朝鮮では日帝残滓として名前に子をつけた女性を改名させたことで、「英子」から「英姫」に改名したのではないかと考えている。
さらに報道によると、高英姫の日本での登録名は、コ・フィフン。1952年6月26日生まれ。藤本健二説によると、1950年生まれだが、月と日は合っている。恐らく6月26日で間違いないだろう。つまり、高英姫は最初の本名はコ・フィフンで次に高英子に変えさらに現在の名前に変えたことになる。そして金正日の妻になったという数奇な人生を歩むことになる。
そして決定的なのが、ここにも三女ヨンスク氏が登場するが、藤本健二氏にこの「帰国者だより」を見せて確認したところ、亡命した高英姫の妹である英叔氏で100%間違いないと回答している。
デイリーNK等の苦心の努力によって、かなりの部分で高家の内実が明らかになったと言える。朝鮮専門媒体の面目躍如であるといえる。
金正日夫人としても仕えた高英姫は、藤本健二氏の著作によると、一言で言えば賢夫人だと言える。夫人としてだけではなく秘書としても優秀だったという印象がある。雰囲気に一番近いとなるとご高齢の方はご存じだと思うが、「原節子」が一番ぴったり来るという。金正日は、彼女のことを好んで日本名「あゆみ」と呼んでいた。また、朝鮮語の分からない藤本氏の通訳は朴氏であったが、彼女のことも「さくら」と呼んでいた。
高英姫は息子たちを連れて日本のディズニーランドにも来ているのだが、その写真をしっかりと警察は、撮影している。こうしてみると金正男氏の事例はイレギュラーだったのだろう。警察はマークしながらも、やることはやっていたのだ。
ところで金氏ファミリーである正男氏、正恩氏、正哲氏のいずれも日本に親しみの感情を持つことについては、「親が日本を好きだから」というコトに尽きるのではないか。この場合、親とは、金正日のことであるのだが、高英姫も日本在住の時は当時であれば差別もあったのかも知れないが、日本に対して親しみを持つ言葉の方をはるかに藤本氏に投げかけている。正男氏の母親は異なるが、正男氏の日本好きなのも共通している。
そして、金正日が何故、在日朝鮮人出身者の高英姫を妻にしたことが大きな疑問がある。そもそも国家主席の息子であればこんな言い方も酷いが、望めば誰とでも結婚出来ると思う。そしてもう一つの疑問として、よく金日成が結婚を認めたなということがある。実際、2番目の事実上の嫁である成蕙琳に対しては猛反対している。
そのことを考えると、身分を越えても高英姫の容貌だけではなく、人間性が金正日と金日成にも認められたからではないからではないだろうか。親としては自分の息子についてはいつも不安に思う。息子をサポートしてくれる嫁がいいというのは世の常だ。そのお眼鏡に適ったというのが本当のところではないだろうか。
こうした人柄を持つ高英姫の出自を最高機密にすることについては、つくづく身分社会というのは罪が重いことを改めて感じた一面であった。
メリークリスマス
\_(^◇^)_/\(*^^*)/

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今回、北朝鮮では、高英姫の扱いについて「在日出身者であることを最高機密」としたが、これはかなり以前から行われており、在日出身者と公言することは罰せられていたことは事実だ。在日朝鮮人出身が最高機密のワケは、以前も書いたが、在日出身者は出身成分が悪いからだ。基本的に、韓国出身者、在日朝鮮人出身者は、資本主義について理解を示し、外国の空気知っていることから、「動揺階層」か「敵対階層」に分類される。ある一定の能力があれば別だがそうでなければ上の階層に行くことは難しいだろう。
身分差別が現実に生きている世界を想像して欲しいのだが、例えば、徳川将軍の正妻に、農民出身者がなるようなものである。普通に考えれば大名家、天皇家、五摂家からもらうことが通例であり、正妻に農民出身者がなることはありえない。妾のような愛人が子供を産めば、その愛人の地位は上がるが、最初から正妻になることは考えにくい。
それに高英姫は、済州島出身の済州高氏である。今では想像も出来ないのだが、済州島出身者の扱いは韓国でも酷かったし、在日社会でもいいとは言えなかった。私見だが、日本人による在日韓国・朝鮮人差別よりも、朝鮮人による地域差別の方がずっとしんどいところがあったのが、率直な感想である。北朝鮮でもこうした地域感情があり、例えば、平安道出身の人は一段低く見られていたというのが実情だった。だから極端な話、北朝鮮人からすれば、高英姫は得体の知れない女性ということになる。だからこそ、高英姫を母とする正恩氏も得体の知れない人だと言うことにつながる。そこに問題があるわけだ。
実際、金正日はある楽団の人が在日朝鮮人帰国者と結婚したいという旨の報告を受けると平壌市から追放するぞと言っている。そして実際その通りにした。
ところで高英姫について書く際で避けて通れないのが、その父親のことである。一説には在日プロレスラーの高太文と同一人物であり、wikにもそう書いているのだが、それについては大いに疑問がある。様々ソースをもとに説明するのがいいのだが、結論を言えば、高英姫の父親は在日プロレスラーではない。確かに似た経歴を持っているのだが、2人の高氏が存在したということだろう。
よくソースとして活用される「愛国柔道家」(高春幸著)に登場する高春幸氏と高英姫が同一人物とするのが定説だが、諸事情で同一人物ではないと考えている。日本での定説は、こちらの方であり、日本のWIKもこちらを採用している。私はWIKもこの機会に変更すべきと考えている。
では本来の高氏はどんな一族であったのか。韓国の諜報機関「国家情報院(国情院)」の見立てでは、高英姫の父親は、高ギョンテク(1913年生まれ、1999年死亡)という。母親は李氏である。
そして高ギョンテクは、「朝鮮総連」の機関誌「朝鮮画報」1973年3月号の「帰国者だより」に登場する。デイリーNK日本支局の高英起支局長はこの「帰国者だより」を総ざらいして執念のスクープを報じた。隠された高家の実態に迫ったが、それによると、「韓国済州島の船頭の三男に生まれ、1929年に日本に渡り、大阪の「広田裁縫所」に勤務、その後失業し、北朝鮮に渡る。北朝鮮では咸鏡北道にあるミョンガン化学工場の労働者として働いていたという。高氏の家族では、金策工業大学に通う長男、商業高校を卒業し販売員となった長女、高等中学校を卒業した次男、咸興薬学大学に通う三女・ヨンスク等が登場する。
そして、さらに同誌には高ギョンテク氏の次女、ヨンジャが「金日成主席の配慮によって国家授勲の栄誉をにない、表彰までされた」と記されている。ヨンジャは、無料で奨学金まで受けながら音楽舞踊大を卒業し「功勲俳優」された。デイリーNKはこのヨンジャこそ後の英姫に間違いないと断定している。実際、北朝鮮では日帝残滓として名前に子をつけた女性を改名させたことで、「英子」から「英姫」に改名したのではないかと考えている。
さらに報道によると、高英姫の日本での登録名は、コ・フィフン。1952年6月26日生まれ。藤本健二説によると、1950年生まれだが、月と日は合っている。恐らく6月26日で間違いないだろう。つまり、高英姫は最初の本名はコ・フィフンで次に高英子に変えさらに現在の名前に変えたことになる。そして金正日の妻になったという数奇な人生を歩むことになる。
そして決定的なのが、ここにも三女ヨンスク氏が登場するが、藤本健二氏にこの「帰国者だより」を見せて確認したところ、亡命した高英姫の妹である英叔氏で100%間違いないと回答している。
デイリーNK等の苦心の努力によって、かなりの部分で高家の内実が明らかになったと言える。朝鮮専門媒体の面目躍如であるといえる。
金正日夫人としても仕えた高英姫は、藤本健二氏の著作によると、一言で言えば賢夫人だと言える。夫人としてだけではなく秘書としても優秀だったという印象がある。雰囲気に一番近いとなるとご高齢の方はご存じだと思うが、「原節子」が一番ぴったり来るという。金正日は、彼女のことを好んで日本名「あゆみ」と呼んでいた。また、朝鮮語の分からない藤本氏の通訳は朴氏であったが、彼女のことも「さくら」と呼んでいた。
高英姫は息子たちを連れて日本のディズニーランドにも来ているのだが、その写真をしっかりと警察は、撮影している。こうしてみると金正男氏の事例はイレギュラーだったのだろう。警察はマークしながらも、やることはやっていたのだ。
ところで金氏ファミリーである正男氏、正恩氏、正哲氏のいずれも日本に親しみの感情を持つことについては、「親が日本を好きだから」というコトに尽きるのではないか。この場合、親とは、金正日のことであるのだが、高英姫も日本在住の時は当時であれば差別もあったのかも知れないが、日本に対して親しみを持つ言葉の方をはるかに藤本氏に投げかけている。正男氏の母親は異なるが、正男氏の日本好きなのも共通している。
そして、金正日が何故、在日朝鮮人出身者の高英姫を妻にしたことが大きな疑問がある。そもそも国家主席の息子であればこんな言い方も酷いが、望めば誰とでも結婚出来ると思う。そしてもう一つの疑問として、よく金日成が結婚を認めたなということがある。実際、2番目の事実上の嫁である成蕙琳に対しては猛反対している。
そのことを考えると、身分を越えても高英姫の容貌だけではなく、人間性が金正日と金日成にも認められたからではないからではないだろうか。親としては自分の息子についてはいつも不安に思う。息子をサポートしてくれる嫁がいいというのは世の常だ。そのお眼鏡に適ったというのが本当のところではないだろうか。
こうした人柄を持つ高英姫の出自を最高機密にすることについては、つくづく身分社会というのは罪が重いことを改めて感じた一面であった。
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「改革の意志」を持っても金正恩氏が改革・開放をしないワケ
金正恩氏の「対日感情の良さ」と「改革開放への理解」そして、「人民に対する思い」もそれなりにあると思う。藤本健二氏の証言でもいずれもこの3点については、裏付けられている。
それならば、それを実行できるかと言えば、「難しいだろうなあ」と思う。「先軍政治」というのは軍が国の予算の大部分を占め、何よりも軍を優先されるものだが、それで生活している人が余りにも北朝鮮では多いからだ。
北朝鮮では一部の特権階級がいい暮らしをして他は貧しいという原因の1つがこの「先軍政治」だ。そして北朝鮮のような政治体制は今後、決済は、金正恩氏を通して行われるが、側近たちは自分たちがいい暮らしをすればそれでいいと考える人も多い。このあたり、日本の同族会社のメンタリティーに似ているのではないか。日本の同族会社でも、社長が働けなくなっても、後を継ぐのはぽっと出の若社長で、長年会社で尽くしていた専務か常務は引き続き、支えるという構図はよくあるが、北朝鮮でも同様なのだろう。金正恩氏になって安定するかという質問に関しては、「金正恩氏が後継でなければ安定しない」と答えたい。
最近の週刊誌はさすがに書きたい放題だが、北朝鮮が崩壊する、韓国と戦争すると何でもありの世界だが、そうしなければ週刊誌は売れない事情があるにせよ、見出しを見ただけで一笑に付すものが多い。
そこそこの規模の同族会社でも30代で専務というのは、別にその人が優秀だからというワケではない。単に社長の息子であるということだけだ。しかし、同族会社であれば、社長の息子が社長を継いだ方がおさまりはいいのも事実だ。
同じコトは北朝鮮にも言え、例えば、金正日の妹婿の張成沢氏が野心を持って金正日の後がまに座ろうとしても誰も認めないし、成り上がりと言って非難囂々になる。北朝鮮を一種の同族会社に例えれば、見えてくるモノが多いはずだ。北朝鮮は社会主義でも何でもなく、「李氏朝鮮」のような「王権国家」であり、そして、その模範として考えているのは、実は大日本帝国のような天皇制ではないかと思うコトがしばしばある。
金正日は皇室番組を見たと言うし、金日成は、カンボジアのシアヌーク殿下を匿ったことがある。実際、金正日は南北首脳会談の折、「タイ等の王政について」言及したという。その時、韓国政府はそれほど関心を示さなかったのだが、本音を言えば「王権国家」を目指しているのではないだろうか。
だから指導者として経験も浅く能力もそれほどあるとは思えない金正恩氏が新たな指導者になったと言うのは自然の流れとも言える。実際、徳川将軍家でも10歳に満たない徳川家継が将軍に就任した例等あまたあるのだ。つまり、指導者としての能力ではなく、「朝鮮を解放した」という神話を持つ金日成の血流を優先させたとも言える。徳川将軍家でも九代の家重等能力的に全く無かった人物が将軍に就いている。実際は田安家を創設した弟の方がより優秀であったのだが。
金正恩氏はスイスにも留学し、日本にも来た。恐らく金氏一族はかなりの数で日本に来ているのだろう。そしてその際、北朝鮮にはモノがないが、何故日本にはあるのかとか、中国は発展していることを見習わなければならないとか、困っている人民を助けたいとかそういう側面もあるかも知れない。藤本健二氏の証言によると、金正恩氏は人間臭さがあり、指導者としてしっかりしなければいけないという面を伺わせる。そして改革の意志も持っている。にもかかわらず「先軍政治」を選択した事情もある。
その事情とは、日本と仲良くしたい、改革をしたいと考えたとしてもそうはさない勢力が北朝鮮にもあるのだろうなと想像できる。北朝鮮では一種の利権で食っている人間も多く、下手に人民のことを考えられても困るとか改革開放すれば、体制が持たないとか様々な要素が考えられる。それに北朝鮮の場合は、利権が世襲される。現状維持の方が特権階級は楽に暮らしていけるのだ。



2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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それならば、それを実行できるかと言えば、「難しいだろうなあ」と思う。「先軍政治」というのは軍が国の予算の大部分を占め、何よりも軍を優先されるものだが、それで生活している人が余りにも北朝鮮では多いからだ。
北朝鮮では一部の特権階級がいい暮らしをして他は貧しいという原因の1つがこの「先軍政治」だ。そして北朝鮮のような政治体制は今後、決済は、金正恩氏を通して行われるが、側近たちは自分たちがいい暮らしをすればそれでいいと考える人も多い。このあたり、日本の同族会社のメンタリティーに似ているのではないか。日本の同族会社でも、社長が働けなくなっても、後を継ぐのはぽっと出の若社長で、長年会社で尽くしていた専務か常務は引き続き、支えるという構図はよくあるが、北朝鮮でも同様なのだろう。金正恩氏になって安定するかという質問に関しては、「金正恩氏が後継でなければ安定しない」と答えたい。
最近の週刊誌はさすがに書きたい放題だが、北朝鮮が崩壊する、韓国と戦争すると何でもありの世界だが、そうしなければ週刊誌は売れない事情があるにせよ、見出しを見ただけで一笑に付すものが多い。
そこそこの規模の同族会社でも30代で専務というのは、別にその人が優秀だからというワケではない。単に社長の息子であるということだけだ。しかし、同族会社であれば、社長の息子が社長を継いだ方がおさまりはいいのも事実だ。
同じコトは北朝鮮にも言え、例えば、金正日の妹婿の張成沢氏が野心を持って金正日の後がまに座ろうとしても誰も認めないし、成り上がりと言って非難囂々になる。北朝鮮を一種の同族会社に例えれば、見えてくるモノが多いはずだ。北朝鮮は社会主義でも何でもなく、「李氏朝鮮」のような「王権国家」であり、そして、その模範として考えているのは、実は大日本帝国のような天皇制ではないかと思うコトがしばしばある。
金正日は皇室番組を見たと言うし、金日成は、カンボジアのシアヌーク殿下を匿ったことがある。実際、金正日は南北首脳会談の折、「タイ等の王政について」言及したという。その時、韓国政府はそれほど関心を示さなかったのだが、本音を言えば「王権国家」を目指しているのではないだろうか。
だから指導者として経験も浅く能力もそれほどあるとは思えない金正恩氏が新たな指導者になったと言うのは自然の流れとも言える。実際、徳川将軍家でも10歳に満たない徳川家継が将軍に就任した例等あまたあるのだ。つまり、指導者としての能力ではなく、「朝鮮を解放した」という神話を持つ金日成の血流を優先させたとも言える。徳川将軍家でも九代の家重等能力的に全く無かった人物が将軍に就いている。実際は田安家を創設した弟の方がより優秀であったのだが。
金正恩氏はスイスにも留学し、日本にも来た。恐らく金氏一族はかなりの数で日本に来ているのだろう。そしてその際、北朝鮮にはモノがないが、何故日本にはあるのかとか、中国は発展していることを見習わなければならないとか、困っている人民を助けたいとかそういう側面もあるかも知れない。藤本健二氏の証言によると、金正恩氏は人間臭さがあり、指導者としてしっかりしなければいけないという面を伺わせる。そして改革の意志も持っている。にもかかわらず「先軍政治」を選択した事情もある。
その事情とは、日本と仲良くしたい、改革をしたいと考えたとしてもそうはさない勢力が北朝鮮にもあるのだろうなと想像できる。北朝鮮では一種の利権で食っている人間も多く、下手に人民のことを考えられても困るとか改革開放すれば、体制が持たないとか様々な要素が考えられる。それに北朝鮮の場合は、利権が世襲される。現状維持の方が特権階級は楽に暮らしていけるのだ。
2008年11月 東京都昭和記念公園にて
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