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アプリのレビュー評価はASOに効く!

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photo credit: Corey Templeton via photopin cc

こんにちは!アプリマーケティングエンジニアの鈴木です。

今回はASO(アプリストア最適化)におけるレビュー評価の重要性と、よりポジティブなレビュー評価をつけてもらうための方法を考えてみました。

ASOにおいてはタイトル、説明文といったテキスト要素だけでなく、ストアのレビュー評価が重要な要素として挙げられます。特にポジティブレビューを増やすことがとても重要です。

◆なぜ重要か?◆

まず一つ目に、ユーザーからの印象です。
ストアのランキングや検索結果ページにはレビュー評価(☆の数)が表示されるため、レビュー評価が高い(☆の数が多い)とユーザーに良い印象を与えることができ、DLページからアプリDLに至るまでの行動促進に繋がることが考えられます。

2つ目に、検索順位を決定付けるアルゴリズムへの影響です。
レビュー評価はストア内の検索順位にも大きく影響します。もちろんポジティブなレビュー評価数が多ければ多いほど検索順位が上昇する傾向にあります。

これらの点はApp Store、Google Play双方において言えることです。

そのため、レビュー数を増やすことネガティブレビューを減らしポジティブレビューを増やすことは、ASO対策に繋がります。

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レビュー評価の検索順位への影響事例(App Store)ですが、
こちらに記載がありました。

"ASO Case Study: The Effect of Ratings on Search Rankings [myVEGAS]:
http://www.worldofsearch.io/aso/aso-case-study-the-effect-of-ratings-on-search-rankings/
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◆レビュー数を増やす為には?◆

レビュー評価をつけてもらうために一般的に行われているのがアプリ内のアラートビューを使ってユーザーにお願いする方法です。

まずは下図のアラートビューのようにレビュー評価ページへの導線を作りましょう。

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以降では、ポジティブレビューを増やすための方法を考えてみましたので参考にして頂ければと思います。


◆レビュー依頼方法の工夫◆

レビュー評価ページへの誘導を図るうえでもちょっとした工夫で、ポジティブレビューを促すことが可能です。今回、アラートビューを使った効果的なレビュー依頼の方法を以下に考えてみました。

①ユーザーが気持ちの良いタイミングでレビューをお願いする
アプリを使うユーザーが嬉しかったり楽しかったり、気持ちの良いタイミングでレビューをお願いすることがポジティブレビューの増加に効果的であると考えています。

<例>
 -ゲームをクリアしたとき、ハイスコアを出したとき
 -ダイエット管理や貯金アプリなどで目標を達成したとき
 etc.


②アクティブユーザーに働きかける
アクティブユーザーから、アプリの仕様や使い心地といった部分の素直な意見を得ることが出来ます。今後の機能追加や改善などのアップデートにとても役立ちます。

<例>
 -アチーブメントをある個数獲得したとき
 -起動回数がある値まで達したとき
 etc.


③「不具合、バグ報告はこちら」の選択項目を設置する
レビュー☆1評価の大半が「アプリが落ちる」や「進まなくなった」などバグが原因によるものです。
そのためレビュー依頼に「不具合、バグ報告はこちら」の選択項目を設置し、遷移先フォームでユーザーからのフィードバックを受け止めることで、ネガティブレビューが減り、ポジティブレビューがつきやすくなることが考えられます。

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④レビュー依頼の表現を変える
アプリのブランディングや親和性を考慮した上で、お願いや回答項目の表現方法を変えるのも場合によっては効果的と考えます。

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上図のアラートビューはiPhoneのFacebookアプリのレビュー依頼事例です。☆5の評価を送信すると、「ありがとうございました」のアラートビューが出現し、「OK」を選択するとApp Storeのレビュー評価ページに遷移します。
(※☆1の評価を送信した場合の動きは未確認)
この場合、高い評価を付けたユーザーに対してレビュー評価を促すことができます。

また、極端な例ですが、ユーザーの心理に訴えかけるような「面白いので評価する」/「つまらないので評価しない」の2択の回答しかない場合、「面白いので評価する」を選択したときのみレビューページに遷移させるようにすれば面白い反応は期待できそうです。

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このようにお願いの表現方法を少し変えるだけでポジティブレビューを促すことが可能です。


別の表現方法としてアプリ内に登場してくる人気キャラクターにレビューをお願いされれば、ファンの心理に訴えかけることができるかもしれません。しかしながら、このような場合は標準のアラートビューではなくグラフィックに富んだリッチな表現が必要だと思います。

ちなみにユーザーにインセンティブを与えることによって評価を誘う方法は、Google Playのコンテンツポリシー違反やApp Storeのガイドライン違反によりリジェクトされる可能性がありますので、ご注意ください。
例えば、「このアプリを評価してポイントをゲット!」、「5つ星の評価を付けると新しい機能が利用できます」などと記載してレビューを誘う方法はNGです。
Google Playにおいては明確にNGです。
App Storeにおいてはグレーゾーンであり、審査は通ることもありますがガイドラインでは偽レビューを禁止しているのでリジェクトリスクはあります。また今後は明確に禁止する動きもでてきそうです。


⑤効果検証と最適化
Google AnalyticsやFlurryなど分析ツールのSDKを入れて、レビュー依頼の効果を測定することができます。

取得できる情報は以下です。
 -アラートビューの表示回数
 -各々の選択(回答)項目のクリック数、確率(CTR)
 -レビュー評価をつけてもらえた確率(CVR)

App Annieを併用することで一定期間に実際にレビュー評価をつけてもらえた数を調べることができるので、その値からCVRを計測できます。

※上記のアラートビューを例とした場合「今すぐ評価する」を選択した確率(CTR)= レビュー評価をつけてもらえた確率(CVR)とならないことに注意です。
(アプリストア上の動きは分析できないので、実際にレビュー評価をつけてもらえたかどうかわからないため)


これらの情報だけでなく、レビュー評価(☆の数)を見ておくことも重要です。

より効果が高いレビュー依頼に最適化するためには、日々これらの分析ツールを用いて効果検証を繰り返していくことが必要かと思います。

以上、レビュー依頼方法の工夫について(①〜⑤)まとめてみました。


ASOというよりアプリ内最適化のような話が大半ですが、今後はより一層アプリのインタフェースの部分と密接に繋がっていくのではないかと考えています。

現状、新しいインタフェースを効果検証する度にアップデートを行うのは相当な手間ですが、海外からはアプリ内でインタフェースのA/Bテストを行えるSDKなども出てきております。
http://architects.dzone.com/articles/roundup-ab-testing-solutions

今後はアップデートせず動的にインタフェースを変えてユーザーの反応を見れる方法を探っていきますので、次回以降、こちらのコラムで展開していければと思います。


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6月 26st, 2014
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