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みんなも甘く セクハラやじに幕

 みんなの党Tokyoの塩村文夏(あやか)都議(35)が「早く結婚した方がいいんじゃないか」とのセクハラやじを受けた問題で、東京都議会は25日、最終本会議内で「東京都議会の信頼回復に関する決議」が採択された。

 玉虫色の決着となった。24日、議会運営委員会で揉まれた決議案は自民、公明、民主、結いと維新、みんなの5会派連名。問題となった鈴木章浩都議(51)のヤジ「早く結婚した方がいい」の文言もなく辞職要求もない大甘な文言だった。

 みんなの党会派の両角穣都議は「もともと自民案ではなく、我々が素案として作っていたもの。厳しいことばかり書いても成立しなければ意味がない。各会派が賛成できるよう、妥協して最大公約数で決議案をつくった」と説明した。

 しかし、共産党都議団の1人は言う。みんなが議員辞職を求めないのは「(みんなの)党本部が決定したと聞いている」。さらに塩村都議自身が「自分としては辞職を求めたいが、上の方が…」と言ったという。塩村都議は本会議後「複雑な気持ち。全てが解決したわけではない」と表情を曇らせた。

 みんなの上田令子都議が全女性都議25人でつくる超党派の女性協議会の結成に向けた動きが始まっていることを明かしたが、活動時期は未定。声紋分析に関しても両角幹事長は「分析に耐えうるレベルかを検討する」と話すにとどめた。みんなの控室には「対応が甘すぎる」などの電話が鳴り響いた。

 定例会はこの日閉会、幕引きムードは避けられない。自民党会派の吉原修幹事長は「幕引きという言葉は不適切じゃないか」と逆ギレ。しかし責任の所在をうやむやにし、他のヤジ発言者を含めた真相は不明のまま。何も変えられなかった都議会だった。【三須一紀】

 [2014年6月26日9時31分 紙面から]

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