ICU図書館の、「誰も借りてくれない本フェア」が話題になってますね。
【公式Twitter】
本日から展示「誰も借りてくれない本フェア」始まりました! そう、ここに並んでいるのはICU図書館に納品されてからこのかた、誰にも一度も借りてもらってない本たち!あまりに哀しすぎる企画です(;∇;) 6月16日~7月4日 まで開催中! pic.twitter.com/F1vXZM3ei6
— ICU図書館 (@ICU_Lib) 2014, 6月 16
展示されているのは、同図書館でこれまで一度も借りられていない新書860冊のうち、職員が選定した100冊。
専門書は読者が限られすぎるとのことで、新書限定で選定したそうです。
この企画どこかで聞いたよなぁと思って調べたところ、私が初めて聞いたものは苫小牧市立図書館の「誰も読んでない本フェア」。今年1月実施されたものですね。
http://current.ndl.go.jp/en/node/25226
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-225590-storytopic-5.html
そんな中ICUだけが圧倒的に話題になっている気がするのはなぜか。考えてみました。
①Twitterによる広報
公式Twitterでの企画発信はやっぱり効果絶大かと。フォロワー数は1986人(2014/6/22現在)。こんなオモシロい企画つぶやかれたらリツイートしちゃうだろうなぁ
この記事を書いてる時点で、リツイート数19088。学生さん経由でどんどん広がっているんでしょうねぇ。そしてこういうものは必ず、ネットで話題沸騰なニュースをまとめたようなウェブサイトに載ってくる。
公式Twitterの、顔文字多用しまくりでフランクな感じにも好感もてます。
②「大学図書館」だからこそ
まず、上記の「Twitterで拡散」で広まるというのも、やっぱり大学生の力だと思います。
そしてもう一つ。
想像ですが、「普段あまり本を読まない学生」を取り込めたんじゃないか、と思ってます。
この時期、レポート提出のために自習しに来る学生さんは多いもの。普段本はほとんど借りないという人も結構多かったりします。
そこへ「誰も借りてくれない」というインパクトある展示。しかも読書習慣が無い人にも読みやすい「新書」。
『ちょっと借りてみようかな?』っていう人も出てくると思うんです。まぁもちろんヘビーユーザーもしっかりチェックして借りていきそうですが。
これだけ話題になっているのは、きっと企画者の気持ちや努力の結果なのだろうと思います。企画者は本当に本好きなんだろうなぁ。「誰にも借りられない本があるなんてかわいそう!」という愛情があるんだと思います。すべての本をその読者に。
「おたくの図書館でもやりなよ!」と言われたりもしますが、何故か私はあんまり「よっしゃウチでもやろう!!」っていう気になれていません。
「誰にも借りられない本があるなんてかわいそう!」という気持ちがないしなぁ。。
「借りられたことない」という理由でスポットライトが当たるのが、なんとなくズルい気がするんですよねぇ。多分ひねくれてるんだと思います。
「何故これらの本を展示するのか。勧めるのか。」というところが今一つ消化できない。それだったら、よくある「雨音を聴きながら読みたい一冊」みたいな、その時期に活躍できる本を出す!でいいじゃん、と。面白い企画とは言えないけれど、こっちの方が本当の意味で「本が日の目を見る」だと思うんです。
とかごちゃごちゃ言ってますが、利用者が「面白い!」「やってほしい!」と感じるんだったら余計なこと考えずにやればいい!とも思ってます。なので結局やるかもしれません。笑
LibraryLovers’キャンペーンあたりで提案しようかなぁ。
ややネガティブな書き方をしましたが、こういったアイデアで注目を浴びるという事こそが、企画の成功を意味すると思うし、私の目指しているところでもあります。
見習わなければ。
【参考】
ICT図書館公式Twitter