2014年06月25日

内国産ホットリスト - サンデーサイレンス傍系その10

「内国産ホットリスト」シリーズ第二十弾はハーツクライ系、ハットトリック系、ブラックタイド系です。ハーツクライは短期間でジャスタウェイやワンアンドオンリーを出し、一躍大種牡馬に登り詰めました。特にジャスタウェイは世界でも高い評価を受けており、後継種牡馬として文句なしの存在でしょう。ハットトリックは引退後はいきなり米国で種牡馬入りしましたが、初年度から仏GIを制した Dabirsim を出しており、父系を繋ぐことに成功しています。
<ハーツクライ系> ★★★★★ (絶対安泰)

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986 (1991〜2002)
  ハーツクライ 2001 19戦5勝 (2007〜) ★現役
    ・ドバイシーマクラシック(UAE-I) ・有馬記念(GI)
   ウインバリアシオン 2008 18戦4勝 ★現役
    ・日経賞(GII) ・青葉賞(GII) (2着) ・ダービー(GI) ・有馬記念(GI)
   ギュスターヴクライ 2008 19戦5勝
    ・阪神大賞典(GII)
   アドマイヤラクティ 2008 26戦6勝 ★現役
    ・ダイヤモンドS(GIII)
   カポーティスター 2009 14戦4勝 ★現役
    ・日経新春杯(GII)
   ジャスタウェイ 2009 19戦6勝 ★現役
    ・ドバイデューティーフリー(UAE-I) ・天皇賞(秋)(GI) ・安田記念(GI)
   フェイムゲーム 2010 10戦3勝 ★現役
    ・ダイヤモンドS(GIII) ・京成杯(GIII)
   ヌーヴォレコルト 2011 6戦3勝 ★現役
    ・オークス(GI)
   ワンアンドオンリー 2011 9戦3勝 ★現役
    ・ダービー(GI) ・ラジオNIKKEI杯2歳S(GIII)

ハーツクライは有馬記念やドバイシーマクラシックに勝った活躍馬で、国内で唯一ディープインパクトに土を付けた馬でもある。種牡馬として初年度は100頭そこそこの種付けにとどまっており、当初は産駒もそこまで目立たなかったが、2年目の産駒ジャスタウェイが4歳時に天皇賞(秋)でGI初勝利を飾ると、そこから4連勝でドバイデューティフリー・安田記念を制覇し、世界に誇る名馬となった。さらに今年はヌーヴォレコルトがオークスを、ワンアンドオンリーがダービーを制しており、一転して大種牡馬への道を歩み出している。今後の日本はステイ・ディープ・ハーツの「新サンデー御三家」を中心に回っていくことになるだろう。


<ハットトリック系> ★★★★☆ (安泰)

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986 (1991〜2002)
  ハットトリック 2001 21戦8勝 (米国・豪州・亜国)
    ・香港マイル(HK-I) ・マイルチャンピオンシップ(GI)
   Bright Thought (USA) 2009 12戦4勝
    ・サンルイレイS(USA-II)
   Dabirsim (FR) 2009 7戦5勝 (独国)
    ・モルニ賞(FR-I) ・ジャンリュックラガルデール賞(FR-I)
   Howe Great (USA) 2009 20戦6勝
    ・パームビーチS(USA-III)
   King David (USA) 2009 20戦7勝
    ・ジャマイカH(USA-I)
   Mata Hari (RUS) 7戦4勝
    ・露1000ギニー(RUS-II) ・U.V.ウラジミロフメモリアル(RUS-II)
   Big Trick (USA) 2010 9戦5勝
    ・カバルダバルカルダービー(RUS-I) ・オータムS(RUS-III)
   Try Twice (ARG) 2010 22戦6勝
    ・ラプラタ市賞(ARG-II)
   Zapata (ARG) 6戦2勝 2010
    ・亜2000ギニー(ARG-I)(繰上り)

ハットトリックは名手・ペリエを背にマイルChS・香港マイルとGIを連勝した活躍馬だったが、惨敗も多いタイプだったこともあり、日本ではなく米国で種牡馬入り。初年度産駒から5戦無敗でGIモルニ賞・ジャンリュックラガルデール賞を制し、欧州2歳牡馬チャンピオン並びに仏年度代表馬に輝いた Dabirsim を出して一躍脚光を浴びた。それ以外にも米GIジャマイカHを勝った King David をはじめ多数の重賞勝ち馬を出しており、シャトル先のアルゼンチンではクラシックホースも出している。その Dabirsim はドイツで種牡馬入りとのことだが、日本では重賞勝ち馬ぐらいは出せても父系を繋ぐのは困難だったと思われ、まさに輸出は大成功だったといえる。


<ブラックタイド系> ★★★☆☆ (注意)

Halo (USA) 1969
 *サンデーサイレンス Sunday Silence (USA) 1986 (1991〜2002)
  ブラックタイド 2001 22戦3勝 (2009〜) ★現役
    ・スプリングS(GII)
   イワミノキズナ 2010 22戦8勝
    ・ヤングチャンピオン(福山)
   テイエムイナズマ 2010 19戦2勝 ★現役
    ・デイリー杯2歳S(GII)
   デイジーギャル 2010 21戦5勝 ★現役
    ・ローレル賞(川崎)
   シャイニーガール 2011 8戦3勝 ★現役
    ・スイートピーS(OP) ・エルフィンS(OP)
   ターントゥタイド 2011 11戦5勝 ★現役
    ・はまなす賞(盛岡) ・若鮎賞(盛岡)
   マイネルフロスト 2011 8戦3勝 ★現役
    ・毎日杯(GIII) (3着) ・ダービー(GI)

ブラックタイドはスプリングSを勝っただけだったが、ディープインパクトの全兄ということから種牡馬として人気を博し、初年度から150頭もの牝馬を集めた。その後も人気は安定しており、昨年まで120頭を下回ったことはない。種付け料の安さから牝馬の質に恵まれているとは言いがたいが、初年度からデイリー杯2歳Sの勝ち馬テイエムイナズマを出しており、2012年の新種牡馬リーディングにも輝いている。さらに2年目の産駒マイネルフロストは毎日杯を勝ったほか、ダービーでは並みいる良血馬を相手に3着に健闘した。現状はあくまでディープの代替種牡馬だけによほどの結果を残さないと父系は繋げないだろうが、牝馬の質が上がれば多少は可能性が見えてくる。

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この記事へのコメント

1. Posted by Nashwan 2014年06月25日 20:37
サンデー系の生き残りもいいですが・・・・・、
ワンダーアキュートが帝王賞勝利!。

やってくれました、

武さん、ありがとう。
2. Posted by Organa 2014年06月25日 20:52
8歳にしてやりましたね。これでカリズマティックの父系も繋がる可能性が出てきたでしょうか。道営ではそのワンダーアキュートの半兄ワンダースピード産駒が勝ち上がりました。ここで結果を残して、弟の種牡馬入りに弾みをつけてほしいところです。
3. Posted by Nashwan 2014年06月25日 21:20
ヘリテージ系の3歳はアジルがそこそこいけそうですし、2歳は父エンパイアメーカーですから、期待してます。スピード産駒が勝ったようで、ホッとしてます。
4. Posted by アドマイア 2014年06月25日 23:21
今日はワンダー兄弟大活躍でしたな
5. Posted by 倫敦納豆 2014年06月26日 00:01
 誰か既に言っていた説のような気がするのですが、「ハーツクライ≒トニービン」なのでしょうかね。
 トニービンが現役種牡馬だったころと比べると、阪神の外回りができて、ヴィクトリアマイルができて、「トニービン的な性能」が成功につながりやすくなっているだけに、ハーツクライが大種牡馬になる可能性もありそうに思います。
6. Posted by 大統領 2014年06月26日 07:22
母父トニービンだとアドマイヤベガ・リンカーンが早くに亡くなってしまいましたから、ハーツクライがその系統を一手に引き受けている感がありますね。長生きさえすれば大種牡馬確実でしょうから頑張ってほしいものです。
ハットトリックはドイツにまで血を広げているとは初耳でしたが、本当に輸出大成功でしたね。SS系はもう少し輸出を増やすべきだと思います。
7. Posted by miko 2014年06月26日 12:30
フロストはダービー勝ってないよん。

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