2014年6月26日11時27分
法務省は26日、同日朝に1人の死刑を執行したと発表した。昨年12月の前回執行から半年ぶりで、今年に入って初めて。2012年12月に自民党が政権復帰して以降、谷垣禎一法相のもとでの執行は5度目で、計9人目となった。
法務省によると、執行されたのは、2007年に香川県坂出市で3人が殺害された事件で死刑が確定した川崎政則死刑囚(68)。大阪拘置所で執行した。川崎死刑囚は12年7月に最高裁で死刑が確定しており、約2年でのスピード執行となった。
確定判決によると、川崎死刑囚は07年11月、義姉の三浦啓子さん(当時58)と、当時5歳と3歳だった三浦さんの孫の姉妹を包丁で刺して殺害し、遺体を坂出港近くの資材置き場に埋めた。借金問題に絡んで三浦さんに恨みを募らせ、三浦さん宅に泊まりに来ていた姉妹も殺害した。
谷垣法相は12年12月に自民党が政権復帰して以降、2~5カ月の間隔で死刑を執行してきた。昨年12月の前回執行から約6カ月の間が空いた背景には、一家4人が殺害された「袴田事件」で死刑判決が確定した袴田巌さん(78)について、今年3月、静岡地裁が再審開始決定を出したことが影響したとみられる。
谷垣法相は執行後の記者会見で「身勝手な理由から尊い命を奪った極めて残忍な事件であり、裁判所の十分な審理を経た上で死刑が確定した。慎重な検討を加えた上で執行した」と述べた。
確定死刑囚は、袴田さんを除くと128人になった。
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朝日新聞社会部
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