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「能力あるが自信なし」 OECD国際教育調査から浮かぶ日本の教師像
2014.6.25 22:34
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また、「生徒に勉強ができると自信をもたせる」ことが「よくできる」と答えた割合は、各国平均の85.8%に対し日本はわずか17.6%だった。
自信の有無とは裏腹に、教室の規律は日本の方が保たれているともいえる。
「生徒が授業を妨害するため、多くの時間が失われてしまう」と答えた日本の教員の割合は9.3%(各国平均29.5%)で、34カ国・地域の中で最も少なかった。「教室内はとても騒々しい」と感じる割合も日本は13.3%(同25.6%)で2番目に低かった。
日本の教員は、校内研修にも熱心だ。日本では「ほかの教員の授業を見学し、感想を述べる」のに積極的な教員の割合が93.9%で、各国平均の55.3%を大幅に上回った。こうした教員同士の学び合いが「指導実践に効果がある」とする回答も88.6%(各国平均62%)を占めた。
熱心に授業を行い、放課後も部活動などの指導に努め、残業して一般事務も行う。教室は静かで規律が保たれ、たびたび授業研究が行われる。それなのになぜ、自分の指導に自信がないのだろうか。
調査から浮かび上がる日本の教員像について、元神奈川県教職員組合委員長で教育評論家の小林正氏は、「各国によって設問の捉え方も異なるだろうし、この調査だけで教員の資質を比べることはできないが、日本の教員が、本来なら事務職員が行う仕事などにも忙殺されているのは事実だ。教員の本分は教育活動であり、授業にさらに専念できるような人員配置が必要」と話している。
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