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【アニメ】・「健全ロボ ダイミダラー」

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原作:なかま亜咲、監督:柳沢テツヤ

人類を攻撃してくるペンギン帝国に対抗できるのは、エロい気持ちになったときに特定の人間(因子保有者)から出る「Hi-ERo粒子」で動くロボット「ダイミダラー」しかなかった!
因子保有者の真玉橋 孝一(まだんばし こういち)は、楚南恭子にエロいことをしながらペンギン帝国のロボットと戦う。

私は原作を読んでいない。どうも原作では説明されていないつじつま合わせをアニメで行っているようなので、その辺のことはよくわからない。
実は初見では、「いったいいつのアニメだ!?」と目を疑った。エロチックな関係の二人が搭乗するロボットとしては「ゼオライマー」や「イクサー1」が思い出されるし、「エロいことをすると変身する」スーパーヒロインとして「スーパーロイド愛」なんてのも思い出される。基本設定そのものは、決して目新しいものではない。

しかも、今は「ラッキースケベ」がお約束の時代である。「ラッキースケベ」の概念の登場以前以後と分けたいくらいである。何かとセクハラにはうるさいご時勢、「うううなんだこれは……」と思ったのは事実である。

さらに「ペンギン帝国」に何の説明もないことも、何か80年代的な「古さ」を感じざるを得なかった。せめて平行世界のペンギンはヒューマノイドに進化しているとか、そういった説明が欲しかった。

だが毎週見ていくと、これが実に王道の「巨大ロボットアニメ」であることがわかってきた。巨大ロボットのアクションが実によくできている。変なかたちのロボットだけど……。
70年代的な「敵にも侵略の理由があるんだよ」的な描き方も心地いい。
そして、最終的になぜ「エロ」がテーマになっているかもいちおう説明が付くのである。

おそらく、原作とのつじつま合わせと、全12回という回数の問題で起こった「途中主人公の交代」が、物語に幅を持たせた。よくよく考えたら「マジンガーZ」から「グレートマジンガー」の交代劇などが過去にあるが、あれは何年もかけてのことだったし、「マジンガー」と「グレート」は基本的には別の作品である。
同じエロでも、「強引な男が、押されると弱い女の子の乳をもんだりする」のと、「相思相愛カップルが年がら年中イチャイチャする」のは意味あいが異なるため、「Hi-ERo粒子」という、どーでもえーような設定にも面白味が増した。
一時的にパートナーを失った喜友名霧子が、「妄想でHi-ERo粒子を制御する」と言ったのを、真玉橋 孝一がまったく理解していない、というワンシーンがとても面白かった。

ネットでは「おっさん向け」みたいに言われることが多いようだが、実はこの手の巨大ロボットアニメで、複数主人公で交代劇があってロボットが合体もしない、と言うのはありそうであまりなかったりする(主人公側の、合体しないロボットが複数登場するのは、むしろ90年代以降の、エヴァの影響だと思う)。

そういう意味では、本作は2014年のアニメの形式にのっとってつくられた、2014年のアニメなのである。

ただ、このギャグセンスは人を選ぶだろう(笑)。

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