［できごと］法定協メンバー入れ替えめぐり強行と裏技…維新と反維新連合の攻防激化（2014.6.25 22:57）

　大阪都構想の制度設計を話し合う法定協議会をめぐって大阪維新の会が反対派メンバーの入れ替え手続きを進めていることに対し、大阪府議会（定数１０９、欠員４）の野党各会派と２５日に維新に離党届を提出した府議３人の計５７人は同日、維新幹事長の松井一郎知事に臨時議会の招集を請求した。“反維新連合”で入れ替えを阻止できる条例案を提出するのが狙い。

　法定協メンバーの会派別人数は規約で定められておらず、維新は２７日、過半数を占める府議会議会運営委員会（議運）で、都構想に反対する自民府議と民主府議のメンバーを入れ替える方針だが、野党側は「議運に参加しない少数会派の意見が反映されない」と反発。維新が過半数に達しない本会議で、各会派の人数に応じて法定協のメンバー数を割り振る条例案を提出する考えだ。

　地方自治法では、定数の４分の１以上の議員の請求があれば、知事は２０日以内に臨時議会を招集しなければならないが、罰則規定はない。松井氏は２５日の定例会見で、臨時議会招集前にメンバー入れ替えを強行した上で法定協を再開し、都構想の設計図にあたる「協定書」を完成させてしまう意向を示唆した。

　これに対し、自民府議団の花谷充（みつ）愉（よし）幹事長は同日、仮に入れ替えが強行されれば、維新が過半数を持たない大阪市議会の議運で法定協の維新メンバーを入れ替える“裏技”を検討していることを明らかにした。