“白票水増し”高松市の選管職員ら3人逮捕6月25日 19時05分
去年7月に行われた参議院選挙の比例代表の開票作業で、高松市の選挙管理委員会の当時の事務局長ら開票担当者3人が、一度集計し終えた白紙の票をもう一度集計させることで白票の数を実際よりおよそ300票増やしたとして、検察は、3人を公職選挙法違反の疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、いずれも去年の参議院選挙で高松市の開票作業に当たった、当時の市の選挙管理委員会事務局長の山地利文容疑者(59)、当時の市の財政局職員、大嶋康民容疑者(60)、それに市の消防局次長の山下光容疑者(56)の3人です。
検察によりますと、3人は去年7月の参議院選挙で、高松市の体育館で行われた比例代表の開票作業で白紙の票の数を実際よりおよそ300票増やしたとして、公職選挙法の投票増減の疑いが持たれています。
検察によりますと、3人は一度集計し終えた白紙の票を再び担当者に手渡し、もう一度集計させていたということです。
検察は、3人の認否については明らかにしていません。
この時の開票作業を巡っては、比例代表に立候補して当選した自民党の衛藤晟一議員の高松市での得票数が1票もなかったとして、支援者が市側に抗議する問題が起きていて、検察は、この問題についての告発状が提出されたのを受けて捜査を進めていました。
検察では、3人が白紙の票を増やした動機やいきさつについて詳しく調べています。
「信頼を失墜」と謝罪
今回の事件を受けて、高松市選挙管理委員会の東原博志事務局長は、取材に対し、「ことし8月に知事選挙を控えるなかで市民や関係者の皆様の選挙への信頼を失墜してしまい、大変申し訳ありません」と謝罪しました。
また、今回の事件については「投票総数のつじつまを合わせるためだったのではないか」と述べる一方、衛藤議員の高松市での得票が1票もなかった問題との関連については、「事実関係がはっきりしていないのでコメントは差し控えたい」と述べました。
「信じられない」
自民党の衛藤総理大臣補佐官は25日夕方、国会内でNHKの取材に対し、「選挙は民主主義の基本であり、この日本で票をごまかすという行為が行われたことは信じられない。関係性はまだ分からないが、せっかく投票してくださった方々の心が踏みにじられているので、きちんと事実を明らかにしてほしい」と述べました。
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