今年もやってまいりました予定納税シーズン。
予定納税とは前年度の所得税額が15万円を超える方のところにやってくる、『今年もどうせ収入高いんだろうから、先に税金を納めておけ!』という通知のこと*1。しかもそんな形で税金を前払いさせるくせに、ちょっとでも支払いが遅れると結構な遅延金を請求されます(汗)
その年の5月15日現在において確定している前年分の所得金額や税額などを基に計算した金額(予定納税基準額)が15万円以上である場合、その年の所得税の一部をあらかじめ納付するという制度があります。この制度を予定納税といいます。
例えば前年度の所得税が300万円だった個人事業主であれば、予定納税で年2回、1/3ずつの税金である100万円を納税する義務があります(合計200万円納税するということ)。
収入が伸びているうちは大丈夫なのだけれども:
この予定納税、収入が毎年増えていっている場合であればそれほど苦でもないのですが、瞬間風速的に1年間だけ稼げてしまったケースなどでは、翌年の税金支払いで結構苦労することになります。
仮に所得税率が30%になっている高所得者の場合には、1回分の予定納税で昨年の年収の10%分を払う必要があります(30%の1/3なので10%)。この納税分のお金を用意しておくのが大変なのですね。
そのため、予定納税には『今年は去年ほどは稼げないので、予定納税で大金をもっていくのは勘弁してください…』と懇願できる減額申請書も用意されています。手元現預金が足りないという方は、利用してみてください。
敢えて予定納税をきっちり納める:
また、敢えて予定納税をきっちり納めて、納めすぎた税金を返してもらう手法も存在…。この場合、『いやいやゴメンゴメン。税金を取り過ぎちゃったから利子を付けて返すね』というオマケがついてくるため、実はかなりお得なんです。
このオマケ部分について調べてみると2014年の予定納税では、払い過ぎた分に対して年率1.9%の利息を付けて還付してくれるようです(こちらの記事より)。
特定基準割合は、前年の12月15日までに財務大臣が告示する割合に1%を加算したもので、2014年中は1.9%です。
ちょっと前までは4.3%だったため、わずか1.9%…と感じるかもしれませんが、銀行の定期預金に預けていてもこんな利息はくれないご時世。贅沢を言わずに、予定納税は安心して投資できる高利回り商品(しかも、元本保証付き)と考えてしまいましょう。
去年より稼げば関係ない話:
以上、予定納税で納め過ぎた税金は、国が利息を付けて返してくれる…という話題でした。
予定納税を払いすぎたら1.9%の利息を貰えるっていうのはもちろん魅力的なんですが、やはり目標は去年以上の税金を納めること(納税金額が増えれば還付金は無くなる)。本末転倒にならないように、収益アップを目指して頑張ります。
文末リンク:
*1:サラリーマンなど雇用されている方の場合には、そもそも税金分が源泉徴収されているので予定納税はやってきません。