沖縄戦の犠牲者を悼む「沖縄慰霊の日」の23日、北九州市八幡西区の千代小学校(庄展彦〈のぶひこ〉校長)で琉球民謡の奏者を招いたコンサートが開かれた。全校児童約500人が琉球民謡に聴き入った。

 沖縄の紅型(びんがた)の衣装に身を包んだ林輝美さん(41)=小倉南区在住=が沖縄の弦楽器三線(さんしん)を演奏しながら「島唄」など7曲を熱唱。沖縄戦で多くの住民が犠牲になった悲しみを歌った「月桃(げっとう)」では、林さんの演奏に合わせて児童が全6番を合唱した。

 林さんは八幡西区生まれ。22歳の時、琉球民謡を学ぶため沖縄へ移住した経験がある。児童を前に「沖縄の人はとても優しいが、あなたの祖先(本土の人)が沖縄を戦争に巻き込んだと言われたこともありました」と沖縄での体験談を話した。