ブーストするアプリって1週間のうち何件有るの?(AppStore編)
ゲーム事業本部の鳥居です。
今回は、「1週間AppStoreのランキングを注視して分かった事」をお話しします。
ブーストするアプリって一体何件有るの?
最近、私の担当しているアプリでブーストプロモーションを検討する機会がありました。
ブーストは「同期間の競合アプリ」より、多くのダウンロード数を確保し、AppStoreトップ無料ランキングの目標とする順位に掲載され、自然流入を得る事を目的とします。そのため、ブースト検討は「同期間の競合アプリ」の動向を探る事、つまり実施時刻の競合アプリの件数とリワードによるDL数を想定する事から始まります。
これまでは、様々な形で情報を収集し、「最近別のアプリでは○万件リワードを行って○位に到達した」という情報を頼みにブーストを行って来たのですが、今回はなかなか腹が決まらず、1週間自分の目でAppStoreランキングを見続け、ブーストするアプリが何件有るのか、数えてみました。
ブースト案件はこんなにある!
※この記事における「ブースト」の定義は、AppStoreトップ無料ランキング20位以内に、1回のランキング更新で100以上ランキングを上げて入ったアプリの事を指します。
そのため、何らかの形で大量のダウンロードを確保してランキングを上げた事は間違い有りませんが、いわゆる「リワード広告」を行っていないアプリも含まれている可能性が有ることをご了承下さい。
今回は、2014年6月のとある1週間、ランキングを注視しました。
早速結論ですが、ブースト件数は1週間の合計で50件、毎日約4件以上のアプリがブーストを行っていました。
最もブースト案件が多かったのは、やはり金曜夜19時のランキング更新です。トップ20位のうち、10件のアプリがブーストによりランキングを上げているようでした。18時から19時の更新にかけて、ランキングが大きく入れ替わる様は圧巻なので、一度見て頂けると良いと思います。
何故金曜の夜に集中するかと言うと、週末はAppStoreのPVが増えるため、万が一ランキングが上がりきらなくても多くの自然流入を獲得出来る場合も有り、このような傾向になっているようです。
一方、金曜のブーストは競合が多い分ランキングの下落も早く、少し博打の要素を含む事も情報として添えておきます。
ブースト50件中29件はソーシャルゲーム
ブースト案件の内訳を見てみると、50件中29件がFree to Playの「ソーシャルゲーム」で、最も多くの割合を占めていました。また、そのうち約半数の14件は、いわゆる「ぽちぽちゲー」で、まだ市場感としては根強い事が印象的でした。
次点で目立ったのは「リワードメディア(ポイントメディア)」で、恐らく自社メディアからの送客でブーストを行うケースが多いのではないかと思われます。
また、その他の「ツール」や「カジュアルゲーム」といったジャンルについては、恐らく30位~50位ぐらいを狙ってブーストを行ったのでは?と思われるアプリがちらほら有りました。これらのジャンルは、ソーシャルゲームと比較するとユーザのダウンロードへの心理的ハードルが低いため、自然流入を獲得しやすく、自力でランキングを上げるケースも有るため、このような実施方法になっている事も多いようです。(ただし、不発に終わり十分な検証が出来ない事も有るので、一長一短です)
まとめ
今回、自分の目で時間をかけてランキングを見る事によって、これまで得る事が出来なかった情報を沢山得る事ができ、ここに書いた以外にも本当に沢山の気付きが有りました。
ツールが発達し、情報を得やすい世の中になっていますが、お店(AppStore)で起きている事はお店に行ってみないと正確な情報は分かりません。今後も、自分の目で見て確かめる事を怠らないようにしようと考えています。