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【川端編集長の試合レビュー】『日本vsコロンビア』8つのポイント

2014 06/25  07:28

○試合結果
日本代表1-4コロンビア代表

○得点
前半17分:クアドラード(コロンビア)
前半47分:岡崎慎司(日本)
後半10分:マルティネス(コロンビア)
後半37分:マルティネス(コロンビア)
後半45分:ロドリゲス(コロンビア)

○選手交代(日本のみ)
後半17分:青山敏弘→山口螢
後半24分:岡崎慎司→柿谷曜一朗
後半40分:香川真司→清武弘嗣

▼日本代表スタメン
GK:川島永嗣(スタンダール)
DF:内田篤人(シャルケ)
DF:吉田麻也(サウサンプトン)
DF:今野泰幸(G大阪)
DF:長友佑都(インテルミラノ)
MF:長谷部誠(ニュルンベルク)
MF:青山敏弘(広島)
FW:大久保嘉人(川崎F)
FW:本田圭佑(ACミラン)
FW:香川真司(マンチェスターU)
FW:岡崎慎司(マインツ)

▼コロンビア代表スタメン
GK:オスピナ(ニース)
DF:アルメロ(ウェストハム)
DF:バルデス(サンロレンソ)
DF:アリアス(PSV)
DF:バランタ(リバープレート)
MF:メヒア(アトレチコ・ナシオナル)
MF:グアリン(インテルミラノ)
MF:クアドラード(フィオレンティナ)
MF:キンテロ(ポルト)
FW:ラモス(ヘルタ)
FW:マルティネス(ポルト)

かわばた編集長の一言解説

○2敗1分けというエンディング
 正直に言って悔しいです。個人的な感想になりますが、3試合の中では最もアグレッシブで、このチームらしさが出たゲームだったとは思います。悔やむべきはこの試合というより、初戦ではないかと思います。

○先発の布陣
 突破の決まっていたコロンビアは先発8人を入れ替えてフレッシュな陣容でした。対する日本は青山敏弘をチョイス。狙いは明らかですし、ここに来て遠藤保仁をあきらめたということなのかなとも思いました。大久保嘉人の1トップ起用を含めて、縦への速さを出していこうということ、前からボールにアタックしようという意識は感じられました。

○今野のPK
 立ち上がりからアグレッシブな守備で相手を押し込んだ日本。コロンビアはシュート0本という状況だったわけですが、結果としてその突撃マインドが裏目に出たのが、PKのシーンでした。判定自体は妥当なものだと思います。相手が内側を向いていたわけでもなかったですし、スライディングに行った判断自体がミスだったと思います。

○ハーフタイムから
 難しかったのは、そして勝負を分けたのも、ハーフタイムでしょう。前半終了間際の得点で同点に追い付いたわけですが、かなりドタバタな試合になりつつありました。ギリシャがリードしていたこともあって、いったん落ち着けたいという指示だったように見えました。そして恐らくJ・ロドリゲスを投入してコロンビアが後半立ち上がりから加速し、勝負に出てきたのは想定外……。この後半立ち上がりの攻防が、悔やまれます。

○交代策
 山口蛍の投入は理解できます。カウンターをケアした判断は間違いではない。青山を下げたのも、これは本当に難しい判断だったと思います。長谷部誠の出来は決して悪くなかったですから。ただ、結果として日本のパスワークに縦への速さがなくなりました。柿谷曜一朗を投入しての2トップへの変更は、相手が引いて固める状況では機能せず。岡崎慎司を下げたのも含めて、結果として裏目に出たと思います。

○4失点について
 最後は守備陣が消耗し切っている中で、相手の逆襲を止め切れませんでした。これはもう試合の流れとして仕方ない部分も大きかったと思います。大会を通じて素晴らしいプレーをしていた内田篤人も、最後は恐らくヒザの怪我の影響でしょう。プレーの強度が大きく下がっていました。内田のところに交代枠を使えればというのも、結果論ではないかと……。

○3試合の結果論として
 代表チームは「時間」がありません。日本はこれまでJリーグでほとんどの選手がプレーしている利を生かして他国より多くの「時間」を割くことで代表をチームとして強化してきました。今回の代表はそれができない中でする初めての挑戦でした。時間のない代表の強化はある程度の博打になります。かつてジダンに依存したフランス代表が彼の不在で失墜したように。

 今回のチームで言えば、香川真司と岡崎慎司があそこまで機能しないというのは想定外だったと思います。遠藤保仁のパフォーマンスがあそこまで落ちてしまったのも、また然り。結果論で言えば、彼らをもっと早く見切るべきだったのでしょうが、容易ではない決断ですし、代わりの選手がやれるかも未知数だったと思います。

○4年後に向けて
 日本サッカーの歩みがこれで終わるわけではありませんが、“ザックジャパン”はこれで解散となりました。新監督の下で新チームを編成していくことになるでしょう。年齢的に今大会がピークとなる選手が多かっただけに、新監督には世代交代も求められることになると思います。どの選手を次大会の「ベテラン」として残し、いかに若手を発掘していくか。大きな課題になると思います。年代的にはロンドン五輪に出ていた世代が中核となるでしょうが、その下のリオ五輪世代(現・U-21日本代表)からも新世代の台頭がなければ、W杯で勝てるチームにはなれないでしょう。

 繰り返しますが、これで日本サッカーの歩みが止まるわけではありませんし、止めてはいけません。いま感情的になるのは仕方ないですが、「負けたからすべてが悪かった」と乱暴に総括するのではなくて、建設的な議論ができればと思っています。

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4年後に向けてどうすべきか?(1票)

匿名(IP:182.249.246.33)

ドイツワールドカップとほぼ同じ結果に。
そこからの上昇曲線はゆるかった。
これからは如何にドイツ後と違いを出すか。
日本サッカー界の地力に期待したいし自分もなにができるかを考えたい

2014年6月25日 08:28

今日の試合について(0票)

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