電気もコンピュータも要らないアナログ3Dプリンタ
10万円ぐらいの価格で簡単にいろいろなものが作れちゃうと、時代の寵児となっている3Dプリンタ。でも扱うにはコンピュータの知識はもちろん、動かすための電力も必要になってきます。
そんな時代に逆らうかのように、オランダユトレヒトの美術大学の学生であるDaniel de Bruinさんはコンピュータも電気もいらない、ネジや重りだけを使って動かす機械仕掛けのアナログ3Dプリンタを製作したようです。
この高くそびえ立った機械、パッと見ただけでは何なのか見当も付きませんよね。でもよく見ると中心より少し上に液体を押し出すためのチューブが付いていて、下に配置された黒い台座がろくろのように回ることで、押し出された液体が上に向かってレイヤーを作っていきます。
動かすには重りを上まで持ち上げます。動画を見る限り一回では全て完成しないので、何度か持ち上げてあげる必要があるみたいですね。
作れる形は花瓶のようなものだけ。形状は装置下部に設置しているアルミ製のワイヤに合わせて出力されるので、ワイヤを曲げることで好きな形を作ることができるんです。
また絵の具を加えることで色を変えたりグラデーションを付けることもできるみたい。
他の3Dプリンタのように完璧に出力されるわけではありませんが、この機械のコンセプト自体がどちらかというとアート作品のようなの。普通のデジタルな3Dプリンタも構造自体は結構単純なので、こういうアナログな3Dプリンタを見かけなかったのが逆におかしいぐらいなのかも。
source: DANIELDEBRUIN via Motherboard
(徳永智大)
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