「実験をするけども論文を書かないものはただのテクニシャンである」
という話は聞いたことがあろうだろう。言いたいことはわかるし正しい。でも僕はこの表現がとても嫌いだ。だって、テクニシャンというものがダメで劣っているという前提になっているから。
もしテクニシャンが素晴らしいと思っているなら、意図することが変わってしまうでしょう。だから、これを言い出した人には絶対的に「研究者>テクニシャン」という図式をもっているはずだ。
テクニシャンなんて言葉をなぜ持ち出すのか?
「実験をするけども論文を書かないものは研究者ではない」
といえばいいじゃん。
論文書かなかったら、テクニシャンだよ?て言われて育った学生やポスドクはどういう思考になるか?
テクニシャン=脱落者。のようになってしまうでしょう?
そういう発想だから、ポスドクの行き場がなくなるし、テクニシャンの環境が良くならない。だからよいテクニシャンが育たない。よいテクニシャンがいないから、ポスドクがテクニシャンになるしかない。
ポスドクの道とテクニシャンの道が違うはずなのに、無理やり道を変えてしまっている。
その状態で「それじゃ、テクニシャンだ」って言われてもわけわからないよ。
結局、それを言っている教授が自分で自分の首しめてるだけじゃん(ポスドクの首もしめているが)。
そういうことも思いつかないバカがラボなんてもつなよ。
テクニシャンと研究者は道が違う。だから比較なんてするのがおかしい。
もっといえば、実験研究者と研究室主宰者(PI)も道が違う。比較なんてできない。
叱咤激励は必要だし、厳しい指導も必要だ。
だけど、自ら言いたいことを正当化するために他を下にもってくることは全くもって良い指導とは言えない。
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