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世界遺産3年 小笠原諸島の生態系危機に
6月24日 19時32分

小笠原諸島が、貴重な生態系が評価され、世界自然遺産に登録されてから24日で3年になりましたが、島固有の昆虫などを捕食する外来の生物が新たな地域で相次いで見つかり、環境省が対策を急いでいます。

小笠原諸島の父島では、去年10月、カタツムリを食べる外来種の「ニューギニアヤリガタリクウズムシ」が南部の鳥山地区で初めて見つかりました。
鳥山地区は固有のカタツムリが残る数少ない場所で、環境省は、野生のカタツムリを保護して室内で飼育するなど緊急の対策を始めました。
また、小笠原諸島の兄島では、去年3月、北アメリカ原産のトカゲ「グリーンアノール」が初めて見つかりました。
「グリーンアノール」は、別の島で島固有の昆虫類を絶滅に追い込んでいることから、環境省は、捕獲するための粘着式のわなを設置して、これまでに8000匹余りを駆除しました。
環境省は、こうした小笠原諸島の現状を近くユネスコ側に伝える予定ですが、島固有の生態系が守れないと判断されると世界遺産としての評価の見直しにつながる可能性も出ています。
環境省小笠原自然保護官事務所は「世界でも根絶の例がなく、対策は難しい。ただ、何もやらずにそのまま拡散させてしまって、遺産価値が損なわれる事態も避けなければならない」と話しています。

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