塩村都議「これで終わりにしない」“産めないのか発言”はっきり聞こえた
18日の東京都議会本会議で晩婚化などの問題について質問した塩村文夏都議(35)にセクハラやじが浴びせられた問題で、都議会自民党の鈴木章浩都議(51)が23日、「早く結婚した方がいいんじゃないか」と発言したことを認め、都庁で謝罪した。鈴木氏はこの日午前中まで発言を否定していた。ただ、塩村氏が受けたと主張する「子どもを産めないのか」の発言については否定し、議員辞職も否定。ほかにも複数の都議が同様のやじを口にしていた可能性があり、問題はまだ尾を引きそうだ。
鈴木氏から謝罪を受けた塩村氏は、直後に報道陣の取材に応じ、「(自民党が)認めなかったところを一つ認めていただいたことで、ほっとした」と一定の理解を示した。
一方で、鈴木氏が否定した「産めないのか」のやじについて「私ははっきり聞こえた」とし、「いろいろな言葉が飛んでいたので特定できるのであればした方がいい」と明言。「これで終わりにしたくない」と、継続調査を求めた。鈴木氏に対しても「いま確認できる範囲だけでも(ほかのやじが誰なのか)教えていただきたい」と直接、要望した。
これに先立ち、会見した都議会自民党の吉原修幹事長は「『産めないのか』のやじをした(党の)議員は、いませんでした。党の59人全員に聞き取りしたが、確認していない」と言い切り、これ以上の調査はせずに幕引きを図る考えを示した。
吉原氏自身、問題となった本会議のときの席は、やじを飛ばした鈴木氏のすぐ左後ろだった。それでも「鈴木氏や、そのほかのやじも聞こえなかった」と主張。報道陣からは「真後ろなのに聞こえていないということは、寝てたということですか?」とツッコまれ、ムッとしながら「寝てません」と返す一幕もあった。鈴木氏以外のやじが特定されなかったことで、問題の火種はくすぶり続けたままだ。