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鈴木都議、やっとセクハラやじ認め謝罪 でも辞職しない&「産めないのか」は否定

2014年6月24日6時0分  スポーツ報知

 18日の東京都議会本会議で晩婚化などの問題について質問した塩村文夏都議(35)にセクハラやじが浴びせられた問題で、都議会自民党の鈴木章浩都議(51)が23日、「早く結婚した方がいいんじゃないか」と発言したことを認め、都庁で謝罪した。鈴木氏はこの日午前中まで発言を否定していた。ただ、塩村氏が受けたと主張する「子どもを産めないのか」の発言については否定し、議員辞職も否定。ほかにも複数の都議が同様のやじを口にしていた可能性があり、問題はまだ尾を引きそうだ。

 問題発生から5日、セクハラやじの「犯人」がついに名乗り出た。

 この日午後2時30分、都庁内の一室に塩村氏のもとを訪ねた鈴木氏。「私自身の発言でご迷惑をおかけしたことを重ね重ねおわび申し上げます」と直接謝罪。続く午後3時から開かれた謝罪会見でも、鈴木氏は「『早く結婚した方がいいのではないか』という不適切発言で、多大なる心痛・ご迷惑をかけたことを心からおわび申し上げます」と頭を下げた。

 鈴木氏は自らの名前が取りざたされた後も、やじをかたくなに否定してきた。20日には報道陣の前で「寝耳に水の話。品のないやじは良くない」と発言。この日朝も自宅前で、「私ではない。発言者は早く名乗り出ればいいのに」などと述べていた。会派内から鈴木氏が発言したと指摘する声があると記者が質問すると「誰が言ったんですか。教えてください」と逆ギレしてみせた。

 シラを切り続けていた鈴木氏だが、世論の反発と海外の批判が許さなかった。欧米メディアが「女性議員が性差別的な暴言を受ける」「性差別の噴出」と相次いで報道。2020年東京五輪にもマイナスの影響が出かねない事態になった。自民党の石破茂幹事長もテレビ番組で、発言者は自ら名乗り出るべきだと明言。内堀も外堀も埋められ、ついに観念した形だ。

 都議会自民党はこの日、議員総会で対応を協議。鈴木氏はこの席で初めて自分がやじを飛ばしたことを認め、報告した。

 会見では、やじを否定していたことについて「結婚と妊娠(のやじ)が一緒に報道されていたので、お話しする機会を逸してしまった」と理由にならない釈明を何度も連発。19日に行われた党の聞き取り調査でやじの報告をしなかったことについて、報道陣が「それはウソをついた、ということですか?」と問うと、「そうです…ハイ」と、党に対しても虚偽報告をしていたことを認めた。

 やじの理由については「少子化の中、本当に結婚した方がいいと軽く思った」と述べ、会見場の失笑を浴びた。一方、塩村氏が受けたと主張している「産めないのか」のやじについては「言っていない」と否定した。

 鈴木氏はこの日、会派離脱届を提出し、速攻で受理された。議員辞職については「初心に帰って頑張りたい」とこのときばかりはキッパリ否定した。

 ◆一昨年尖閣上陸も セクハラやじを認めた鈴木氏は、自身のホームページ(HP)に「政策の10か条」の一つとして「女性が働きやすい社会の実現」と記していた。

 鈴木氏は1999年、自民党公認候補として大田区議に初当選。2007年に補欠選挙で東京都議に当選し、昨年3回目の当選を果たした。家族は妻と1男2女。

 2期目の12年8月には、沖縄県・尖閣諸島の魚釣島に地方議員や政治団体幹部らと計10人で上陸し、物議を醸した。約2時間滞在して日の丸を掲げるなどし、沖縄県警の任意聴取を受けた。

 当時の記者会見では「中国人の不法上陸が引き金。日本の誇りを守るためだった」。HPにも「日本人としての誇りを取り戻し、お互いが支え合う自助、共助の社会構築が重要だ」と記している。

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