発電所向けバルブ大手の岡野バルブ製造(北九州市)は24日、東京電力福島第一原発事故の賠償金1億2200万円を、東電から受け取ったと発表した。原発近くの立ち入り禁止区域にある事務所の工具やパソコンなどの備品分のほか、営業ができずに得られなかった利益分という。

 これを受け、2014年11月期決算の純利益予想を、1月に発表した1億2500万円から2億2千万円に上方修正した。一方で、全国で止まっている原発向けの工事が先送りになった影響で、売上高は85億円から80億円に下方修正した。島根原発(松江市)や志賀原発(石川県)向けの震災対策弁の販売も、一部繰り延べになったという。