国際刑事裁判所:天安沈没と延坪島砲撃の2事件、捜査せず

毎日新聞 2014年06月24日 21時08分

 【ブリュッセル斎藤義彦】国際刑事裁判所(オランダ・ハーグ)のベンスダ主任検察官は23日、2010年の北朝鮮による韓国海軍の哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件と延坪島(ヨンピョンド)砲撃事件について、同年12月から戦争犯罪に当たるかどうか予備的な調査をした結果「捜査を始める合理的な根拠はない」と結論付けた。北朝鮮の行為が戦争犯罪だとする韓国の主張が退けられた。

 主任検察官は、天安沈没事件について、哨戒艦は「軍事的に合法な標的」で戦争犯罪に当たらないとした。また、延坪島砲撃事件では、兵士2人と市民2人も犠牲になったが「市民への故意の攻撃」や「軍事的利益に比較して市民の犠牲が過度になる攻撃」ではなく、戦争犯罪ではないとした。

 ただ、追加の情報があれば、捜査開始を再考する可能性もあるとしている。

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