2014年6月24日00時21分
国内外に大きな波紋を広げた東京都議会でのヤジの問題で、自民党の鈴木章浩都議(51)は23日、「早く結婚した方がいいんじゃないか」という発言が自らのものだったと認め、謝罪した。だが、ヤジはほかにもあったとされ、混乱は収まりそうにない。
「早く名乗り出た方がいい」「迷惑している」。23日朝、鈴木都議は自宅前で朝日新聞記者の取材にこう答えていた。
発言を覆したのは、そのわずか3時間後。所属する都議会総務委員会の終了後、報道陣にヤジを飛ばした1人だと話題になっていることを指摘され、自身の発言だと認めた。
鈴木都議は問題発言があった翌々日の20日には、報道陣に囲まれ「(ヤジは)知らない」と言い、「言った議員は辞職に値するか」と問われて「そうでしょうね」と答えていた。
なぜ、すぐに名乗らなかったのか。記者会見では「私が発した『早く結婚した方がいいんじゃないか』という発言と、『産めないのか』という発言が一緒になって取り上げられた」と釈明。45分間の会見で15回も、「真実を話す機会を逸した」などと硬い表情で繰り返した。
都議会自民党の吉原修幹事長は、19日から所属議員への聞き取り調査をしていた。鈴木都議は調査に対し、自ら発言したことを伏せ、うそをついていたと認めた。
欧米のメディアにも「性差別」として大きく報道された発言。鈴木都議は「塩村文夏(あやか)都議を誹謗(ひぼう)するつもりはなかった。少子化・晩婚化が大きな問題になっている中で、早く結婚してほしいと軽い思いで発した」「初心に戻って頑張りたい」と述べ、議員を辞職する考えはない、とした。
鈴木都議は2012年8月、政府が立ち入り禁止にしていた尖閣諸島(沖縄県石垣市)に上陸した日本人10人のうちの1人。
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