ライフNPO法人が全国初の死亡時画像診断 遺族の心のケアへの効果も期待2014.5.21 18:08

  • [PR]

ライフ

  • メッセ
  • 印刷

NPO法人が全国初の死亡時画像診断 遺族の心のケアへの効果も期待

2014.5.21 18:08

 葬儀の手配や遺品整理などの死後事務を生前契約で引き受けるNPO法人「りすシステム」は21日、「Ai」(死亡時画像診断)の取り組みを本格的にスタートさせた。AiはCT(コンピューター断層撮影装置)で遺体を撮影して死因を探る試みで、医療機関以外で行うのは全国初。死因をはっきりさせることにより、遺族の心のケアにも役立てたい考えだ。

 りすシステムが開設したAiセンターは東京都江東区新木場にあり、24時間体制で遺体のCT撮影を受け付ける。費用は1体約10万円。遺体の運搬費用は別になる。

 撮影した画像は、Ai読影の専門技術を開発した医師で組織する「Ai情報センター」に送られ、ここで医師が読み解いたうえで報告書を作成する。

 死因をはっきりさせるのに最も有効な方法は解剖だが、解剖を行う医不足や解剖に否定的感情を持つ遺族が多いためにあまり行われていない。警察庁のまとめでは、12年に警察が扱った遺体のうち、解剖されたのは11・1%にとどまっている。これに対し、Aiは約30分程度の撮影で済むうえ、遺体を傷つけることもないなどのメリットがある。

 20年の活動実績があるりすシステムの杉山歩代表理事は「経験上、親族の死因に納得していない遺族は多い」と話す。一方、03年からAiに関わっているAi情報センターの山本正二代表理事は「肉親がなぜ死亡したか分かると、遺族は納得できるようだ。遺族の心のケアに大きな効果がある」としている。

 このほか、Aiセンターは東京都医師会からも「医療過誤の有無を判断するうえで重要な役割を果たす」と期待を寄せられている。

 Aiの問い合わせは0120・980・235。

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2014 The Sankei Shimbun & Sankei Digital