京都・亀岡球技場の完成1年遅れ アユモドキの調査ずれ込む
京都府の山田啓二知事は、23日再開した6月定例府議会本会議の代表質問の答弁で、亀岡市のJR亀岡駅北側に整備する球技専用スタジアムの完成時期が当初計画より1年遅れて2017年度末になることを明らかにした。建設地周辺に生息する国の天然記念物・アユモドキへの影響調査がずれ込んだことが主な要因という。
府は昨年5月にまとめた整備案で、13、14年度でスタジアムの基本、実施設計を行い、15年度に工事着手、16年度内の完成を目指すとしていた。予定地にはアユモドキが産卵場所としている農地も含まれることから、府は昨年5月に環境保全専門家会議を立ち上げて、アユモドキを含む動植物との共生のあり方を検討している。
同会議での検討を受け、今月からアユモドキの繁殖実証実験を現地で進めており、実験結果を踏まえて本年度中にまとめる基本設計には、スタジアム本体の規模や配置、概算事業費のほか、アユモドキの生息に影響のない工法なども盛り込む方針。府は「専門家の意見を聞きながらさまざまな影響を考慮し、環境と共生するスタジアムの整備に全力を挙げる」としている。
【 2014年06月23日 22時40分 】