女性議員へのやじ、自民都議が謝罪―過去には尖閣上陸も

Agence France-Presse/Getty Images
18日の東京都議会での女性蔑視のやじをめぐり塩村文夏議員に謝罪する鈴木章浩議員(23日)

今月18日に開かれた東京都議会で女性議員が質問を行った際、女性蔑視のやじが飛んだことに批判が高まっている問題で、大田区選出の自民党議員、鈴木章浩氏(51)がやじを飛ばしたと名乗り出て、女性議員に謝罪した。

鈴木議員は23日に記者会見し、18日にみんなの党の塩村文夏議員(35)が働く母親の直面する問題について質問に立った際、「早く結婚したほうがいいんじゃないか」というやじを飛ばしたことを認めた。

鈴木議員は、この発言は塩村議員に対する侮辱ではなく女性全般に向けたものだったと説明。そのうえで、「少子化・晩婚化の中で、早く結婚していただきたいという思いがあって」と釈明し、さまざまな環境の女性に対する理解や配慮が足りなかったと謝罪した。さらに、発言したときには侮辱だと認識していなかったと述べた。

鈴木議員は保守的な立場を取ることで知られている。2012年には政府の制止を振り切って他の議員とともに尖閣諸島に上陸し、日本の国旗を立てたことがある。

これまでのところ、18日の都議会での出来事について他に責任を問われている議員はいない。しかし、他にも「子供が産めないのか」とのやじも聞こえたという。支援が必要な女性について塩村議員が発言した際、舛添要一東京都知事や他の議員も塩村議員の発言をさえぎり笑っていたと指摘されている。

鈴木議員は自民党を離党する考えを表明したが、議員辞職は否定した。

鈴木議員による今回のやじは国内外で大きな注目を集め、23日午後時点で、ウェブサイト「Change.org」上で、やじを飛ばした議員に対する処罰を求める請願署名が8万8000人分を超えた。自民党の石破茂幹事長は週末、テレビの政治討論番組で「速やかに『私です』と言って、おわびをすることが必要だ。仮に我が党なら、党としておわびをしなきゃいけない」と述べていた。

鈴木議員は当初は、「私ではない」などとやじを飛ばしたことを否定していた。同議員は「早く結婚すればいいじゃないか、という発言、そしてそれに続いたといわれている、子供を産めないのか、とかさまざまな発言があったという報道がある中で、私自身の真意をお伝えする機会を逃してしまった」と釈明した。

鈴木議員は他人から言われたのではなく、自身の判断で謝罪を決めたと説明。さらに、女性蔑視のやじを飛ばした者は進み出て謝罪すべきだとし、調査に協力する考えを示した。

鈴木議員は「家族に対しても本当にこれだけ大きな問題を引き起こしてしまったということ、父親として申し訳なく思っています」と話した。同議員は既婚で3人の子供がいる。

原文(英語):Tokyo Assemblyman Apologizes For Heckling Female Councillor
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/06/23/tokyo-assemblyman-apologizes-for-heckling-female-councillor/

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    • 自民党東京都議団は今回の女性蔑視事件をこれで幕引きするようだが、大変考え方が甘い。

       国内的には、うやむや決着によって「セクハラしても処分されない」と考えるセクハラ主義者(潜在的主義者も含む)が会社や学校でセクハラ犯罪を多発させるだろう。そして事件発覚の際には、都議会セクハラ事件を引用して軽微処分を要求し認められることになるだろう。非常に深刻な悪影響が予想される。

       対外的には、米国、欧州は、日本を性差別先進国と見なし、今後、国際会議、個別協議等で非常に不利な扱いを受けるだろう(いわゆるガラスの壁状態)。日本の優秀な外交官や経営者、学者が抗議した際には、都議会セクハラ事件を引用し、日本は差別大国であり、そのような国を優遇できない旨の説明を受けることになるだろう。TPPや日米同盟、欧州、アジアとの外交にも非常に深刻な打撃を与えるだろう。

       事態が現実化してから安倍首相や安倍政権を批判しても手遅れとなるだろう。実際に代償を払うのは日本なのだからだ。

      今頃、中国、韓国では反日キャンペーンの好材料が出来たと小躍りしているだろう。

      関係者は一切うやむやにせず、きっちりと責任をとってもらいたい。

    • 「早く結婚していただきたいという思いがあって」などは大きなお世話!
      むしろ「早く都議を辞職していただきたいという思いがある」人間の方が8万人以上いる。

    • 箇条書きです。
      1. 正式に調査委員会を設置して、誹謗中傷(いわゆるヤジ行為)の文字起こしを行い、悪質なものについては威力業務妨害罪で刑事告発する。当然、議会の全会一致の決議に基づく。
      2. ヤジ行為を議事妨害と明文化し、今後議場でのヤジを一律に禁止する。
      (注)セクハラが社会認識されるまで、犯罪者が「触れ合う事がコミュニケーション」などと方言していたのと同じである。「ヤジは議場の花」というのは、「セクハラはコミュニケーション」と言っているの同じことである。
      3. 都議会または警視庁を通じて本件の暴言者を洗い出す。洗い出しが失敗した場合には、議会は自主解散(地方公共団体の議会の解散に関する特例法)を行う。
      4. 都議会議長は出処進退を自ら明らかにすべきだろう。各会派は議長更迭に向けて必要な行動を起こすことが求められる。

      依然として、自民党は認識が非常に甘い。
      ホワイトハウス(もちろん米議会)、EUも息を殺して日本の言動を見守っていることをよく認識すべきだろう。安倍首相の外交努力がすべてパーになる瀬戸際まで来ていることを認識すべきだ。

    • dddddddddddddddddddddddddddddd

    • 苦しい言い訳だな、反省して無いだろ