指宿枕崎線脱線:運転士、直後の写真添付しLINE投稿

毎日新聞 2014年06月23日 21時19分(最終更新 06月23日 23時15分)

土砂で埋まったJR指宿枕崎線の線路=鹿児島県指宿市で2014年6月21日午後3時39分、杣谷健太撮影
土砂で埋まったJR指宿枕崎線の線路=鹿児島県指宿市で2014年6月21日午後3時39分、杣谷健太撮影

 鹿児島県のJR指宿枕崎線で観光特急「指宿のたまて箱2号」が脱線し15人が重軽傷を負った事故で、男性運転士(28)が無料通信アプリ「LINE」(ライン)に事故直後の車内などの写真を添付して「死ぬかと思った」などと投稿していたことが分かった。JR九州が23日明らかにした。

 JR九州によると、男性運転士は事故を会社に報告するとともに、ニュースを見て「けがはないか」と心配する知人に、ラインで「死ぬかと思った」「脱線している」などと絵文字付きで返信。その際、携帯電話で車両の内部や外からの様子を撮影した写真2枚を添付した。

 投稿は事故から約6時間後の21日午後5時過ぎで、事故を受けてJR九州が鹿児島市で記者会見を開いていた時間帯だった。運転士の知人ら二十数人がグループ内で閲覧できる状態で、ネット上に拡散する可能性もあった。

 列車は21日午前11時過ぎ、薩摩今和泉(いまいずみ)−生見(ぬくみ)間(同県指宿市岩本)で脱線した。大雨で線路に流入した土砂に乗り上げたとみられている。JR九州鹿児島支社は「情報管理に問題がなかったか今後指導を徹底したい」としている。

 男性運転士の運転歴は4年10カ月。指宿枕崎線では9カ月間運転しているという。【土田暁彦】

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