(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
この2日間はこちら「繰り返す下痢・便秘をどうにかしたい!」をお伝えしています。
繰り返す下痢・便秘の陰には実は過敏性腸症候群という病気が隠れているかもしれないと昨日お伝えしましたね。
そして今日のテーマはこちらです。
ではお話を聞く方ご紹介します。
胃腸の病気の診療がご専門です。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
この過敏性腸症候群ですが私たちがよく経験する下痢・便秘とはちょっと違うものなんですよね。
比較的若い年代の方に多くて命に関わるような事はないんですがさまざまな症状が起こって大変困ってる方が多いんです。
ところが病院を受診してきちっとした治療が行われてる方は割と少なくて体質だと諦めておられたりあるいは市販薬で我慢しておられる方が多い病気ですね。
では過敏性腸症候群でよくある例をこちらで見ていきましょう。
まず会社員のAさんです。
通勤電車の中でおなかが痛くなり下痢になる事が多々あります。
そのため急行電車には乗れません。
いつでもトイレに行けるよう各駅停車で必ず出口付近に立つ事にしています。
通勤途中何度もトイレに行くためしょっちゅう会社に遅刻してしまいます。
一方会社員のBさんは仕事が忙しい時期になると必ずひどい便秘になり4日以上排便がない事もあります。
絶えず腹部に不快感があるため会社でトイレに行く事が多くなり仕事にどうしても集中できません。
市販の便秘薬を使用していますが最近は効かなくなってきました。
本当に大変だと思うんですがこの過敏性腸症候群の特徴もう一度見ていきましょうか。
分かりました。
過敏性腸症候群の患者さんの特徴はまず…2つ目はおなかの痛みや不快感が下痢と便秘と一緒にある事です。
そして…またここには書いてませんが検査をしてみてもはっきりとした異常が見つからないと。
この4つが特徴かと思われますね。
そしてこの過敏性腸症候群の治療のポイントですが…。
この治療は3つございます。
まず1つ目が…この順番に行われる事が多いんですが症状が強い方であるとか早く改善させたい場合には生活習慣の改善と薬物療法を一緒に行う事もありますね。
では1つずつ具体的に見ていきましょう。
まずこの生活習慣の改善ですがこれは?これは胃腸に負担をかけるような食事は避けるとかあるいは精神的なストレスをできるだけ少なくする事が基本になるかと思います。
ではどんな事が実際ポイントになってくるんでしょうか?よくいわれている生活習慣の改善としては…適度な運動散歩であるとかウオーキングのようなものを行ってリズムのある生活を作ったりストレスをためないような生活をしましょうといわれています。
この中で睡眠を十分にとるとか適度な運動をするというのが効果が高いんじゃないかというふうに考えられています。
食事も含めた生活習慣の改善という事なんですが下痢や便秘の方って食べる事自体ちょっと控えるっていう方もいらっしゃると思うんですが…。
この過敏性腸症候群の方には是非とって頂きたい食品とそして控えて頂きたい食品があります。
過敏性腸症候群の方の中で便秘を起こしやすい便秘型の場合は食物繊維は是非とって頂いたらいいんじゃないかと思います。
一方豚バラ肉であるとかベーコンのような高脂肪のものは避けて頂いてそしてトウガラシであるとかアルコール飲料のようなものも避けて頂いた方がいいと思います。
一方下痢を主に起こす方なんですが下痢を起こす方の場合には食物繊維は基本的にはいいんですが場合によっては注意しないといけない事があるといわれております。
高脂肪のものや刺激物は下痢の方でもよくないんじゃないかなと考えられています。
過敏性腸症候群の方がとった方がいい食物繊維控えた方がいい食物繊維があるという事なんですが詳しく久田さんから伝えてもらいます。
はい。
ではこちらで見ていきましょう。
食物繊維は腸の状態を整えて下痢や便秘を改善するために欠かせません。
目標の摂取量として…最近の調査によると男性は平均3.9g女性は平均2.5g不足しているという事なんです。
ですから意識してとっていく事が大切なんですね。
ただし食物繊維を多く含む食品でも積極的にとりたいものと控えた方がよいものがあるんです。
例えばこちらのブロッコリーやアスパラガスキャベツ大豆りんごなどは食物繊維の量は多いんですが最近これらに含まれる糖類が腸内で発酵して下痢や腹痛を起こす事があると考えられていますので控えた方がよいという事になります。
一方積極的にとりたい食品としてかぼちゃやほうれんそうにんじんキウイなどがあります。
ではそれぞれ100gの中に含まれる食物繊維の量をこちらで見ていきましょう。
まず…こうした食品を積極的にとるという事がお勧めです。
大豆やりんごなんかすごく栄養ありそうなんですが過敏性腸症候群の方は控えた方がいいという事なんですね。
一般の方は特に問題はないんじゃないかと思います。
そして続いて薬物療法見ていきましょう。
これは先ほどのような生活習慣の改善でよくならない場合に使われる事が多いんですが下痢に対しても便秘に対しても腹痛に対しても十分な効果がある薬剤というのは高分子重合体というものと消化管運動調節薬この2つになります。
そして下痢に対して有効性が高いのがセロトニンの3番の受容体拮抗薬というお薬になるんですね。
それぞれのお薬を詳しく説明をさせて頂きたいと思います。
まず高分子重合体なんですがこれは腸の中の絵が描かれてます。
高分子重合体は食物繊維を人工的に作ったようなもので中にお水を取り込む事ができるようになっています。
お水が多い下痢便の場合には重合体の中にお水が入りますので便が硬くなってまいります。
下痢に対して有効です。
一方便秘の場合にも中に水を取り込みますので便が軟らかくなって下痢にも便秘にも有効なのが高分子重合体といわれるお薬です。
一方消化管運動調節薬は腸が動き過ぎる場合には抑える方向に。
そしてあまり動いていない時には動かす方向に調節するようなお薬でこれも下痢に対しても便秘に対しても有効だと分かっています。
万能薬と言っていいんじゃないかと思いますね。
一方セロトニンの受容体の3番の拮抗薬というお薬なんですが腸の壁の中にはセロトニンという物質がたくさん存在しているんです。
このセロトニンは腸の知覚を脳に伝えるような働きをしていたりあるいは腸を動かすような働きをしているんです。
この時にセロトニンが働き過ぎるのが過敏性腸症候群の原因の一つだといわれております。
そこでセロトニンが働く受容体という所をブロックするようなお薬これがセロトニンの3番の受容体拮抗薬です。
これをのんで頂くと下痢も治まりますし腹痛も治まるんですがこの薬剤現在は男性だけに使われております。
でも女性に対しても有効なんじゃないかなと考えられて現在研究が進んでおりますので将来は女性にも使えるようになるかもしれないなというふうに考えています。
そしてこういった薬が効かない場合どういうふうにしますか?これらのお薬が駄目な場合にはそれぞれの症状に合わせて使うお薬が替わってまいります。
下痢の方に対しては…そして腹痛に対しては腸の動きを一時的に止めるような…いろんな薬があるんですね。
非常にたくさんのお薬があるんですがこれらで説明させて頂いてるお薬は全て腸に作用してるお薬なんです。
この部分に作用してるお薬なんですね。
ただ過敏性腸症候群はストレスであるとか不安や緊張が症状を悪くしますという話をしたと思います。
腸に働くお薬だけで不十分な場合にはストレスや不安に対するお薬も使ったりしますので非常にたくさんの種類のお薬が使われる事になる訳ですね。
これらを上手に組み合わせてあるいは最も適切なものを選んでそれぞれの患者さんに最もいい組み合わせと量を選ぶのが非常に難しいところでありますね。
こうした薬の治療を行っていく時に患者が知っておくべきポイントは何かありますか?実はこれらのお薬はのんで頂いてすぐに効くという訳ではないお薬が多いんです。
1か月2か月と効果が出るのに時間がかかるお薬がありますのでお薬をのみ始めて数日してよくならないからってお薬をやめてしまわれたり病院を変わってしまわれる事がないようにして頂くのがいいと思いますね。
お薬を出して頂いた先生信頼できる先生その先生と十分にコミュニケーションをとって頂いてお薬の種類を替えたり量を変えたりしながら最も適したお薬を気長に選んで頂くのが大事かと思います。
まず効果が出るまでには時間がかかる。
そして選択肢はいろいろあるんですよっていうのを覚えておくのは大事ですね。
また最近便秘のお薬で新しいものが出たという事を聞くんですがこれは過敏性腸症候群にはどうなんですか?新しく便秘に対して使われるお薬が出ました。
このお薬非常によいお薬で現在は慢性の便秘に対して使われています。
過敏性腸症候群に対しては使われていないんです。
今までの便秘のお薬というのは大腸を刺激するような刺激性下剤といわれるもので無理やり腸を動かして便を出すような作用してました。
このお薬いいお薬なんですが悪いところはずっと長く使っているとだんだん効かなくなってくるんです。
今度のお薬は腸の中に水分の分泌を増やして便秘を軟らかくしてスムーズに便を出すというお薬で長く使っても効果が弱くなるような事がないのが特徴の一つです。
そこで過敏性腸症候群の方にもよいんじゃないかと思われてますし海外では使われてるんです。
ただ日本ではまだ使用経験がほとんどないものですから今研究が行われているところで将来使えるようになるかもしれないなと思ってます。
便秘のBさんですが最近市販薬が効かなくなってきたという事ですが…。
確かに「市販薬が効かなくなった」って言われてるんですね。
市販薬の中には便秘のお薬としてほとんどの場合刺激性下剤が含まれてるんです。
そこで長く使っていると効かなくなってきてしまいます。
どうしても刺激性下剤というのは短期間使うお薬一時しのぎのお薬ですので長期的には病院でそれぞれの先生とよく相談して頂いて最もいい治療薬を選んで頂く方がいいんじゃないかなと思います。
また市販薬のまれてる場合にはのんでおられてもいいんですが病院でどういうお薬をのまれているかきちっと教えて頂いて飲み合わせが起こらないようにさえして頂ければいいんじゃないかなと思います。
そしてこの心理療法ですがこれは?生活習慣の改善薬物療法で十分な効果がなかった時に行われる治療ですね。
代表的な治療としては筋弛緩法と認知行動療法があります。
筋弛緩法というのは筋肉を緊張させたりリラックスさせたりする事を繰り返す事でリラックスする方法を学ぶというふうな方法ですね。
認知行動療法というのは心療内科の先生とお話をしながらご自身のちょっと間違ってる考えとかゆがんでいる考えというのを修正しながら正しい行動へ結び付けようというふうな治療で心療内科の先生方と十分な時間をとって行って頂ければいいんじゃないかと思います。
やはり焦らずゆっくり治療していく事が大切なんですね。
ゆっくりと治療して頂くとともに体質だと諦めずに是非我々の医療機関に気軽に相談して頂ければと思います。
木下さん2日間ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
明日はご覧のテーマでお送りしていきます。
是非ご覧下さい。
2014/06/17(火) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 繰り返す下痢・便秘をどうにかしたい!「過敏性腸症候群の対処法」[解][字]
過敏性腸症候群の治療の基本は「生活習慣の改善」「薬物療法」「心理療法」。医師とコミュニケーションをとりながら焦らず治療を続ける姿勢が大切。食事のポイントも紹介。
詳細情報
番組内容
過敏性腸症候群の治療の基本は、胃腸の負担を減らす「生活習慣の改善」、胃腸の働きを整える「薬物療法」、心理面からアプローチする「心理療法」。多くの場合、生活習慣の改善を行いながら、必要に応じて薬物療法を加えていく。過敏性腸症候群は完治まで時間がかかるため、医師とコミュニケーションをとりながら、焦らず治療を継続的に取り組む姿勢が大切。下痢や便秘の場合の食事のポイントや薬物療法の注意点などもご紹介する。
出演者
【講師】島根大学教授…木下芳一,【キャスター】久田直子,古賀一
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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