障害者のための情報バラエティー……の第2回。
去年4月妊婦の血液を分析するだけで胎児に染色体の変化があるか判定できるという新しい検査が始まった。
報道ではダウン症の事が取り上げられる事も多く確定的に診断できるかのような誤解も生まれた。
ダウン症のタレントあべけん太さんはこの検査にさまざまな疑問があると言う。
答えを求め旅に出たけん太さん。
ダウン症のある人親医師に突撃インタビューを行ってきた。
そして今回は大学に突撃!でもなぜかスーツ姿。
一体何をしようというの?なかなか解決できない検査への疑問を学生たちと一緒に考えたい。
そこでけん太さんは特別授業を開く事にしたのだ。
参加したのは将来お父さんお母さんになるかもしれない若き学生たち30人。
あべけん太の出生前検査特別授業始まります。
さあ今回も大切な大切なテーマですよ。
テーマは「出生前検査」。
前回に引き続きダウン症のイケメンそうあべけん太さんに来て頂きました!ヨイショ〜イ!げんこで頑張るぞ〜!今回は何ですか?今回は…今回は教授なんですが専門は何ですか?ダウン症の専門。
あそれで講義をされたという事ですね。
はいそれで講義をしました。
オープニングのVTRでもちょっと横に何か…いたのこの方誰なんですか?助手の今村です。
助手がもういるんですか!
(助手)すいません助手何したらいいんですか?
(笑い声)
(助手)
ではまずこちらの説明から
診断が確定するものや確率を判定するものなどさまざまな検査があります。
去年4月に始まった検査で判定されるのは…
この検査は確定検査ではありません。
診断の確定には羊水検査などを受ける必要があります。
NHKの取材では診断が確定した妊婦の9割以上が中絶を選択しているという現実もあります
けん太教授早速VTRのフリをお願いします。
分かりました。
あべけん太の特別授業スタート!どうも。
こんにちは。
お願いしま〜す。
(拍手)
(助手)教授じゃあ今日はどういう話を?
(助手)ああそうですか。
お願いします。
(助手)じゃあけん太教授最初の問いかけをお願いします。
(助手)何で教授はこれを差別だというふうに思う訳ですか?
(助手)さびしいと。
(助手)要するにダウン症の…産まない選択をされる方は事実としてはいらっしゃる訳なんで教授はそれをさびしいと感じると。
けん太教授の問いかけは…
(助手)ここで注意しておきたいのは教授が言っているのは妊娠を継続されない…
(助手)教授緊張気味ですか?いえいえ…大丈夫ですよはい。
私は差別じゃないと思って…。
それを知ったら心の準備も出来ますしお金の準備も出来ると思います。
そういう準備がないとその子もかわいそうになるんじゃないかと思って。
どうぞ。
はい。
私は差別だと思います。
…ていうのも実際現状としてそういう9割の方が中絶するっていう…。
目的って言ったらあれですけど結果的にそうなってしまっている検査だとしたらやっぱり差別として捉えられてもしかたないと思うので私はこの検査は差別にあたると考えています。
う〜んそうですね。
(助手)納得されたようです。
私はこの検査は差別ではないと思うんですよ。
自分がもし死んで子どもだけを残してそのダウン症の子を残した時を考えるとやっぱり一応検査があって知る事ができたらそのダウン症の子を産む…産んでちゃんと育て上げられるという決断という事にもなるし現実的に無理っていう判断もする必要も多分その状況にあったらと思うので私は別にこの検査は差別ではないと思います。
事前に知るっていうだけの意味で言うならば出生前検査は別に検査っていうだけでそれ自体に差別があるという意味はないと思います。
出生前検査というよりは多分ダウン症というものに関しては差別はあると思います。
どうぞ。
私は中絶するという事は悪いっていう…そういう徹底された考え方はまずおかしいと思っていて…。
どこでも差別というのはやっぱり消し去る事はできないと思うんですね。
このダウン症の検査をする事にも差別は…これは差別っていうんじゃなくてダウン症の子どもを育てる親の権限だと思います。
差別ではないと思います。
教授に質問があります。
(教授)はい。
もうちょっと詳しく聞かせてほしいんですが。
ダウン症としては…
(助手)数が足りなくなっちゃうんじゃないの?数が足りないほどどんどんどんどん増やしていきたいなと思ってます。
(笑い声)いや〜ウケるね〜。
もう爆笑…スタジオ爆笑でしたよ今VTR見てて。
さあ検査はダウン症のある人にとって差別かそうでないのか差別ではないのかという…。
学生たちも真剣に答えて頂きましたが…。
江川さんどうでしたか?これやっぱり視点ですよね。
母親の権利を主張してしまうと生まれる側の権利はちょっとこう…外されるし生まれてくる側から権利を主張すれば産む側の都合がちょっと外されるしっていう…。
その人がいろいろ悩んでてそういう決断に対して「それ違うだろう」みたいな事を言えるかっていうとそこは自信がない部分は…。
分かります分かります。
他人とか人に対してね言えるかっていうと言えない。
結局自分…親として育てなあかんとか責任が親に全部行ったりとか…。
みんなで協力してっていう誰もがそういう環境にないですよね。
なかなかやっぱり難しいですよ。
学校の特別支援学級を…みんなと一緒に成長してもらおうと思って地域の市役所とか区役所に行きましてうちはダウン症ですから特別支援学級をこの兄ちゃんと同じ学校に作って下さいと頼みに行きました。
で実現した?実現はしましたけど親の負担はそりゃ大きいです。
あ〜。
行ったり来たり行ったり来たり。
優子さん。
はい。
VTR見ててどういうふうに見てましたか?差別か差別じゃないかと言うと私は差別じゃない方。
(助手)差別じゃない方?はい。
ない方ですね。
(助手)差別がない方がいいかなと言ってるって事ね?教授。
はい。
まだまだ不満があるそうでございますけども…。
不満は…ちょっと助手から補足させて頂きたいんですが。
けん太さんが言ってるのはダウン症の事も少なくとも分かる検査で……という事がおっしゃりたかったという事ですね?ダウン症側の意見を聞いてほしいって事?はいそうですね。
やっぱり当事者の方が…母親は母体だけじゃなくてダウン症の方も当事者だと思います。
例えば今日私ここに来ないとけん太さんと会わないといつものステレオタイプ…日本語で先入観を持ちつつ私に聞かれたら「あ〜中絶する」というふうに軽く言ってしまうのでやっぱりダウン症の方も当事者としてちゃんと意見を聞いて総合的に両方側で一緒に決めないといけない事じゃないかなって思いました。
寺口さん。
私はダウン症がある方のためにこの検査はあると思っているんですけど…。
それでもちょっと教授と考えは違っていて実際ダウン症を生まれ持った方で虐待するであるとか健常な子ばかりに愛情を注いでしまったりそういう…けん太さんが言うお友達を救うという意味でそういう悲しい子が生まれないためにこの検査はあるんじゃないかなと私は思ってるので…。
そういう側面もあるという事も分かってほしいというか…。
(助手)それはダウン症の方のためなんだからダウン症の方の意見は聞かなくてもいい…?それは思わないんですけどでも実際に具体的にどうすればよかったのかと言われたら私は今思いつかないですね。
今けん太さんが言ってたように友達がたくさん欲しいという意見を表明したとしても確かに意見は言えるかもしれないけど聞き入れられるかと言うと別問題でけん太さんの意見が妥当かどうかを判断する…その意見が正しいかどうか判断する事ができない。
みんなで合意形成ができないから受け入れ難い意見に見えるんじゃないかなって思っています。
(助手)けん太さんの意見は妥当…今日の授業の意見というのは妥当性がないと思いました?いえ妥当性は…当事者の意見として妥当性はあると思います。
だから違う意見の表明のしかただったり場作りをしないとダウン症の人が一人ボンと入って意見を言ったとしてもそれは本当に聞き入れられる意見として扱われるかどうかというのは違うかなというか別問題かなというふうに思っていてそこに問題があると思っているんですが。
なるほどね〜。
意見は聞くけどそれを受け入れられるかどうか。
意見は聞くべきですよ。
そうですよね〜やっぱり。
聞くべきだと思いますよね〜。
でも行政はなかなか…意見は聞くけどさっきね学生さんが言ったように聞き入れない。
そうやってなかなか動かないのがあるんでやっぱりまずは普通の人が知るっていうところかなっていう。
さあそれではけん太教授。
はい。
まだまだ授業は続くんですね。
まだまだ続きます!けん太のV…Vフリ3。
スタート!
(助手)グダグダ。
次の問いかけにいってみましょうか教授。
そうですね。
こうした特徴を踏まえ教授は…
(助手)教授はあまり違いがよく分からないと。
何でダウン症って事とダウン症じゃないって事でこういう事が起こるのかがよく分からんという事で違いを聞きたいと。
違いを聞きたいと思ってます。
私街で結構ダウン症の方々を見かけるんですけれどもそこで思うのはやっぱり顔がダウン症の方々皆さん似てるなと思うのでそこはパッと見て分かる違いじゃないかなと思います。
どうですか?顔は似てるんですか?
(助手)仲間だと。
日本人顔みんな似てるので外国人よりも親近感がわくじゃないですか。
それと同じで身体的特徴が似てる事で一緒にいろんな事がしやすいとかそういう事も生まれてくるんじゃないかなって思います。
タイプの顔?やっぱりまあ…
(助手)それは教授のタイプです。
(笑い声)教授は自分の事はどういう人だと思ってるの?ダウン症のイケメンとして…はい。
(助手)教授がイケメンだって言ってるっていう事は…大木さんどうぞ。
例えば今からサッカーを始めたいと言ったら親は普通に始めさせてくれると思うんですけどダウン症があるってなったら親は心配になっちゃうんで親とか周りの先生からそれはちょっと危ないから駄目だとかそういった周りからの抑えがかかるんじゃないかなと思います。
(助手)教授はサッカーはやった事ありますか?
(助手)教授は小中学校はいわゆる通常の学級でみんなと一緒に勉強したんですか?少なくとも授業は違わないだろうと言っている訳ですね。
はい。
ここでけん太教授のお父さんが特別講師として登場。
学生たちの質問に答えた。
私は64になります。
私ども夫婦にはこれの上に…。
あ失礼。
教授だもんね。
「これ」なんて言っちゃ失礼。
申し訳ございません。
いいですよ。
35になる長女…なった長女。
それから33になる長男…これの上ですけれども。
そしてけん太がおります。
どんな事でもいいんで質問があれば。
さっきご兄姉がいらっしゃるというふうにおっしゃってたんですけど…。
またそれはどんな違いだったかというところを。
(俊秀)上の2人はもちろん知らないうちに歩けるようにもなるし知らないうちにしゃべれるようになるし知らないうちに何でもできるようになってる。
この子の場合はもう歩くのにやっぱり時間がかかるからやっぱり一生懸命育てる。
それからしゃべるのも言語の教室に行ったりしてそういう意味での時間はかけました。
何でこんな事できないんだろうと思う事もそりゃありますし。
でもそれをやっているうちにだんだんだんだん少しずつできてくれたのは本当にうれしく思ったし…。
ちょっと心配あるのはけん太教授は今そんなすばらしい生活をしているのはやっぱり親のおかげさまで…。
ちょっと悲しくないかなって思いましたのでその辺はどう思いますか?それはだから健常の家でもそうだと思うし特に逆に言えばこういう子がいるうちは私さっき言った上の2人は本当に自慢でというか…本人たちがですよ。
ごめんなさい。
(笑い声)学校でもそうだったんですよね。
さっき普通級って言ってたけど「けんちゃんがいたからうちのクラスいじめなかったのよ。
ありがとうね」と言って下さったお母さんもいらっしゃったし。
まあ半分優しさもあるんでしょうけどね。
もっと厳しいお父さんお母さんもいらっしゃったかもしれない。
けん太がいるから全体が引っ張られてと思った方もいらっしゃるかもしれない。
でもうちはそんな感じしなかったし普通の家でも優しい家庭もあるし厳しい家庭もあるだろうしいろいろだろうから。
だからそういう意味で同じなんだよっていう…。
VTRを見てて思わず江川さんが「鋭い質問するな〜」って言って。
「ダウン症の僕と皆さんと何が違うんですか?」と…。
あれは本当に考えたんですか?自分で。
考えましたね。
(江川)う〜ん…。
どこら辺からああいう質問は…。
やっぱり…。
(江川)全然思ってないですか?違いはないと。
違いはちょっと分からないんですけども…。
要するにダウン症のご本人は違いが分からへんと。
そう違いが分かんない。
でも中にあったじゃないですか。
顔が似ていると。
私もよく言われるんですよ。
「何で顔は…ダウン症の方たちは似てらっしゃるんですか?」と。
私顔は似てないと思うんですよ。
よく見たら全然違いますよ。
けん太さんはイケメンですしうちはまあまあかわいいですし。
全然…全然違いますよね。
議論が深まる中けん太教授が新たな問いかけをした。
(教授)大山さん。
私は今の話をいろいろ聞いてて是非産みたいなと思いました。
理由としてはけん太さんがおっしゃるようにダウン症の方同士のコミュニティーといいますかすごく大事なものだと思うし自分自身としても自分の娘や息子だったらどんなふうに育てるのかなって。
大変な面は絶対あると思うんですけどそれを楽しんで育ててみたいなと率直な感情として思います。
(教授)大木さん。
結婚してもし子どもが1人いるとします。
その生活がすごい幸せやとしたらもしそんなこれから先の苦労が分かってたら産みたいなとはちょっと思えないんじゃないかなと思うんですね。
けん太さんは本当に何か…ダウン症だけどしっかりこうやって今毎日楽しそうに過ごされているというところは本当に…全然何か…そういうところでダウン症のポジティブなイメージが今ちょっとわいたんですけどでも実際まだネガティブなイメージの方が…ネガティブなイメージのダウン症の人の方が今まで知っている中で多いんであんまりいい印象がないなというのが本音です。
(助手)何人ポジティブな人に会ったら思います?何人?う〜ん…。
半分以上…知ってる中で。
(助手)半分以上!
(大木)私のこの考え自体もちょっと差別的なところはあると思うんですけどでも実際に自分の家庭もあるんでそう思いますね。
今大木さんがおっしゃった「けん太さんは…まあ私もできるから連れてきてるんでしょ。
テレビも出てるんでしょ」っておっしゃる方もいっぱいいると思います。
それを覚悟で私は出てます。
ただダウン症だから…それから知的障害という言い方をしてそういう子だったら家族がみんな不幸せになるんだよねという…。
おっしゃるとおりそう思ってる方が多かったと思うし多いと思う。
でもこういうチャンスもあるんだよという事を皆さんが少しでも分かって頂ければと思って本当に恥ずかしいけどこうやって出てる。
そのチャンスを大事にして頂いて何かまた少しでもネガティブがポジティブに変わって頂ければうれしいなと思ってこうやって出てますので是非お願いします。
ありがとうございます。
(助手)ありがとうございました。
出生前検査を巡る2時間にわたる議論。
最後はけん太教授のメッセージで締めくくられた。
(2人)どうもありがとうございました。
(拍手)授業の中でけん太さんとお父さんが出てきて話したでしょ。
(教授)はいしましたね。
あれで産む人産まない人って意見が分かれてましたけどもあれを見てどうでしたか?江川さん。
産まないって言う人は正直だなってすごく思いましたね。
う〜んやっぱりリアルにね自分が本当にそれでできるのかっていうと経験がないんでやっぱり産めるとは言えないのはなるほどなっていうか…。
ただもっともっといろんな話を聞いてくると変わってくるのかなっていう感じも…。
だからすごく考えてる人なんであの方はね。
そうね。
玉木さんどうですか?やっぱりこれもお願いかな。
なるほどね。
けん太教授。
はい。
まあさまざまな…もうね旅もしましたし今回は学生の前で講義もしましたしゲストの方のお話も聞きました。
いろんな事ありましたけども。
お母さんにありがとうって言いたいしまあうちのお父さんも含めて…
(笑い声)ずっと私は検査がある事は別に差別ではないって言ってきたんですけれども議論が進んでいく中でそもそもダウン症と健常者を分ける事自体がおかしいのかなという考えが自分の中に浮かんできてその検査自体の存在意義を問い直しています自分の中で。
出生前検査だけを取り上げて絶対的にいいとか悪いとかというのは絶対言えない事が今日分かったんでそれを踏まえてじゃあ誰が決めるのか誰が誰のために決めてどのように決めるのかというところをもっと議論した上で出生前検査がどうあるべきかっていうのを社会の姿をみんなで描いていけたらいいかなあというふうに思いました。
2014/06/18(水) 00:25〜00:55
NHKEテレ1大阪
バリバラ〜障害者情報バラエティー〜「出生前検査」(2)[解][字][再]
シリーズ出生前検査の2週目は、ダウン症・あべけん太さんと大学生のリアルな議論。世の中の人たちは障害をどのくらい知っていて、検査をどう考えているのかを探っていく。
詳細情報
番組内容
シリーズ出生前検査の2週目は、ダウン症・あべけん太さんと大学生のリアルな議論。妊婦の自己決定権の尊重が重視される一方、実は障がいをよく知らないまま産むか産まないかの選択を妊婦一人に背負わせているのではという懸念も。そこで世の中の人たちは障がいについてどのくらい知っていて、検査をどう考えているのか?将来親になる可能性のある大学生30人と議論を通し、検査の持つ意味を考える。【ゲスト】江川達也、松野明美
出演者
【ゲスト】大橋グレース,江川達也,松野明美,【コメンテーター】玉木幸則,【司会】山本シュウ,【語り】神戸浩,伊藤愛子
ジャンル :
福祉 – 障害者
情報/ワイドショー – 健康・医療
バラエティ – トークバラエティ
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日本語(解説)
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