和風総本家スペシャル「世界で見つけたMade in Japan」 2014.06.19

旬の野菜が大好きな豆助
・豆助きょうのお野菜は今が旬のアレよ?
その野菜とは?
それは…江戸時代末期から人々に食されるようになったとされる野菜
中でもこの時期は含まれるビタミンCの量が他の季節に比べて倍増すると言われる
そう…「胡瓜」
その胡瓜を最もおいしくいただける1つが…
軽く塩もみしたあとうなぎのかば焼きと合わせた…
「日本人でよかったぁ〜」心からそう思わせてくれるこれぞ旬の味
あなた〜できたわよ〜
日本っていいなぁ〜
「和風総本家」のお時間です
文化の発信地イギリス
もの作り大国ドイツ
世界各国に浸透している日本のモノや道具
異国の地で認められたMadeinJapanを探して
そこで見つけたのは日本の職人さんが守り続ける誇りとクオリティー
そして作り手と使い手をつなぐ国境を越えた絆でした
MadeinJapanを求めて最初に向かった国はイギリス
正式名称「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」
イギリスのシンボル「ビッグベン」をはじめ伝統的な建築物に彩られる首都ロンドン
ヨーロッパ経済の中心地にしてさまざまな分野で世界の先端を走り続けてきた巨大都市にどんなMadeinJapanがあるのでしょう?
夕日が傾き地元の人々が集まるパブには香ばしいかおりが漂います
ちゅう房で調理されていたのはボリューム満点のステーキそして…
日曜日には家族そろって肉を食べる「サンデーロースト」の習慣があるイギリス
ローストチキンはその定番です
おいしそうに肉をほおばるこちらの男性に聞いてみました
さまざまな文化の発祥の地でもあるイギリス
日本人にもなじみ深い物がいろいろと生まれているのをご存じですか?
例えば…
そしてあのスポーツもイギリスで生まれたと言われています
一見野球と似ていますがこれは英国紳士のスポーツ「クリケット」
野球のルーツとも言われるイギリスの国技です
そしてこのスポーツには試合中に設けられているイギリスならではの時間があります
それは…ティータイム
プロの試合はもちろん一般の人々が楽しむ場合でも試合を中断してティータイムをとるのが常識
朝目覚めてから夜眠りにつくまで1日に何度も紅茶を楽しむイギリスの人々
17世紀のイギリス貴族が育んだという文化が現代のイギリス人の日常にも大切に受け継がれているのです
子どもたちのおままごとをのぞいてみてもご覧の通り
そんなイギリスの紅茶文化の中に入り込んだMadeinJapanがあります
ロンドンの中心部にある人気の紅茶店
その店内に置かれているのは…
そうMadeinJapanの鉄瓶
日本製の鉄瓶のデザインはもちろんのこと沸かしたそのお湯はイギリスのプロも認める紅茶との相性
現在イギリスだけでなく多くの国で鉄瓶を取り扱うお店が増えているそうです
世界七不思議の1つ「ストーンヘンジ」を横目にMadeinJapanを愛用しているという方のお宅へ向かいました
(スタッフ)こちらのおうちですね
こちらがその日本製品の愛用者ジェイクさん
こちらで日本製のものを使っていると聞いて来たんですけども
広々とした家の中には和の雰囲気はみじんも感じられませんが一体どんなMadeinJapanなんでしょうか?
(スタッフ)「トビショウ」って言うんですか?
(スタッフ)「トビショウ」?
その「トビショウ」という名の日本製品はイギリスから9,300km離れた山形県で作られていました
(スタッフ)こんにちは
(スタッフ)よろしいですか?
ここで日本人のあなたに質問
こちらの職人さんたちが作っている「トビショウ」とは一体なんでしょう?
次の3つの鍵をヒントにお答え下さい
長さ13cmほどの…
こちらの…
海外に出荷する製品には必ずこのチューブが付いているそうです
さて職人さんたちが作る「トビショウ」とは一体な〜に?
さぁ本日の和風総本家は大好評企画でございます世界で見つけたMadeinJapan14回目の放送になりますそんなんなるの!?皆さんから好評いただいている…毎回ちょっと職人さんたちのね…顔見て感動しますよね〜そんな中でですね初めて実はお越しいただいたんですが中村橋之助さんどうぞよろしくお願い致しますまぁあれですね海外公演とかも多い…ですよね?そうですね〜あの…よくニューヨークだとかね〜ドイツにも行かしていただきましたねきょう3問ありますからいやでも…ちょっとこの問題なんですけどこれだけじゃ全然わかんないですよね〜コレ…コレ…この問題完全にコレ手抜きですよ!でもヒントご覧いただいてねヒントだろ?イギリスの使ってらっしゃる方が言ってましたね「トビショウ」「トビ」ってのも関係あるんですか?なるほど…それはお考えいただいたほうがいいかもしれません基本的にそんなにこうひねくれた問題ではないですよあのボクもねこの番組長くやってますけど「トビショウ」とかああいうのはたぶんヒントじゃないです
(笑い声)ヒントになるようなものは出しませんオレら使ったことある道具なんすか?コレ…使ったことあるかどうかはわかりませんがまずこの名前を知らない方はいませんし見たことない方もまずいらっしゃらないえっじゃあおうちには必ずあるとか?必ずとは言い切れませんがまぁ萬田さんのご自宅ですとかま中村さん内藤さん…東さん井上さんはわかりませんが…うちはわからない?
(中村)え〜わからない…
(内藤)年齢ってこと?えっもう…わかってるんですか?
(内藤)わかんない何もわかんない
(笑い声)高いところで使うとか…低いところで使うとか…お姉さんもう書こうとしてますねもうわかりましたわかりました
(井上)これ以外の材料も…ある?いや…かなり見せてるほうだと思いますよかなり見せてる?
(中村)あのビニールチューブがわかんないんですよねあ〜確かにあそこはひとつこう…肝と言いますかね…
(中村)いやもうわかりませんこれは…では最初の問題ですお答えどうぞではじゃあ中村さんからいきましょうか裁ち切りバサミって言うんですかねあの…ボクちょっと字があれなんだけど…植木を切る…こういう…あっ…はいはいはいはい…かなと…もし伺えるならばビニール…だからビニールがほらバネとあの…ま適当に使ってください
(笑い声)近い答えですが…内藤さんん〜職人さんが使うと考えて高いところの裁ち切りバサミ高いとこのこういうのあるじゃないですか…だとボク思うの少し違うのが井上和香さんかなその…ペンチですね〜なんかもう鉄でビニールチューブってわたしが使わない物って言うとペンチだったんですすごい検索でしぼれましたね〜そう…これ…間違ってもいいやみんなとちょっと答えが似てたからこれでボクも安心した
(笑い声)あの〜目標が低すぎません?いやいやもう安心しましたよ〜
(笑い声)
その材料となるのは長さ13cmほどの…
高温で熱した後ハンマーで叩きながら成形
叩くことで金属内部の密度が高まりより強い素材になるのです
こうして金属の棒の先端をつぶし平らに伸ばしていきます
すると棒の先端が…
豆助何ができるのかしらね
職人さん熱した金属をハンマーで叩いて成形していきます
すると棒の先端が何やら葉っぱのような形に
この金属の正体は鋼
さまざまな加工により製品に欠かせない強度をそなえつつこのような形状に
次の工程は製品の出来を大きく左右する特に大事な作業
再び熱した鋼を液体につけました
800℃以上に熱した鋼をすぐさま80℃の油のなかへ
急激に冷やすことで鋼の組織が瞬時に変化し硬さを増すのです
よく見るとこの時油に浸しているのはこの製品にとって最も硬さが必要な部分だけ
続いて焼き入れをして硬くなった部分を中心に研いでいきます
これは「刃付け」と呼ばれ切れ味を生み出す工程
熟練の職人さんの繊細な手作業によって刃の部分全体が丸みを帯びるように研がれていきます
このハマグリのように丸みを帯びた形の刃がすばらしい切れ味を生み出します
さらに表面を研磨し鏡面加工を施せばまばゆいばかりの輝き
イギリスの愛用者が「使うのがもったいない」と言っていたのもうなずけます
見た目の美しさばかりでなく表面の摩擦が少なくなることで切れ味も増す
対となる2つを組み合わせればおなじみの形に
もう何だかおわかりですね?
正解は…
さらに…
職人さん刃をたたいては何やら確認しています
じっと集中して見つめているのは…
刃と刃が一点で接すると切れ味がよくなるはさみ
そのためネジのしめ具合や組み立てのバランスなど細かい最終調整がものをいうのです
実際に…
おわかりですか?刃と刃が一点で交わっているのが…
職人さんの調整によりこの絶妙の交わり具合が作り出されるのです
最後に取っ手に黄色と赤のビニールのチューブを通してそれを熱湯へ入れるとビニールが縮まります
こちらの工場では海外へ出荷する製品にはほとんどこのビニール製のグリップを取り付けているそう
この色は昼間でも夕暮れ時でも剪定作業中の現場ですぐに目に付くための色
こだわり抜いた切れ味のよさはもちろんのこと機能的なデザインも世界中で支持されています
そんな剪定ばさみを80年以上に渡り作り続ける…
その名を取り「飛庄」の名前が生まれ以来3代に渡って伝統の技法による手作りの技を受け継いできたのです
明治時代ヨーロッパから日本に渡ったといわれる剪定ばさみ
日本では古くから…
果樹王国という土地柄も手伝い大きく発展
日本の刀鍛冶の技術が生かされ職人さんの手により…
この確かな切れ味平らな断面こそがMadeinJapanの証
かたい枝から柔らかい枝まで周りの皮ごとスパッと切り落とすことができます
そして今度は日本の剪定ばさみがヨーロッパへ
英国の庭…
「飛庄」の剪定ばさみを愛用するジェイクさんはそんな庭を造る一流の庭師…
手入れをして大事に使ってきた飛庄の剪定ばさみは仕事に欠かせない相棒
太い枝でも鋭い切れ味
使い手がラクであると共に…
鋭く切ることで…
切れ味のよい剪定ばさみで切ることは庭の草木の成長にとっても大切なこと
ジェイクさん愛用のMadeinJapan飛庄印の剪定鋏
太い枝を切り落とすだけでなく草木を刈り込んで整えるのにも重宝しているようです
イングリッシュガーデンの美しい景観にもMadeinJapanが役立っていました
一方ロンドンの老舗ガーデニングショップにも飛庄のハサミが…
MadeinJapanの剪定ばさみは売り場ではなくレジの後ろのガラスケースの中に…
(スタッフ)売れてますか?
そんなイギリスの様子を日本の職人さんたちに見て頂きました
一体何を思うのでしょう
豆助楽しみね
イギリスの様子を日本の職人さんたちに見て頂きました
皆さん海外で使われている様子を見るのは初めて
へぇ〜イギリスじゃ普通なんだ
(スタッフ)初めて使った時の印象を覚えていますか?
(ジェイクさん)ワオ!
(笑い声)え〜そうだったんだ
そして日本の職人さんへ…
♪〜
従業員10人にも満たない小さな工場で日々黙々とモノ作りに励む職人さん
その腕の確かさ製品へのこだわりが遠く離れたヨーロッパの人々の心をつかんでいました
すばらしいいやぁ…
(拍手)ということで井上和香さん以外の方正解でございますお見事でございました違ったけど大丈夫?
(拍手)大丈夫でございます職人さんの「研いであげたいな」ってあれいいですね
(萬田)いいことばねびっくりするぐらい…変な話ですがお値段が…いやお安い…安いです安いか高いかっていうよりも納得いくお値段だと思いますよね任してくださいいいセリフ…
(笑い声)
MadeinJapanを求めて続いて向かったのはドイツ
首都ベルリンは人口340万人が住むヨーロッパではロンドンに次ぐ第2位の巨大都市
そんなドイツの人々の大好物といえば…
そうビールとソーセージをこよなく愛し堅実で真面目と言われるお国柄
そんなドイツに一体どんなMadeinJapanが?
街の人々に聞いてみました
そんな中首都ベルリンの地下鉄のホームにMadeinJapanがあると聞いて早速向かってみると…
その店の看板にはこのように書かれていました
あれしかないわね豆助
ドイツの首都ベルリン
地下鉄の駅構内にMadeinJapanが…
そうここで売られていたのは日本生まれの「おにぎり」
ここ「ライスアップオニギリ」はおにぎりの販売をメインとした駅の売店
やはり寿司のイメージからか鮭にはなぜかワサビ
梅干しの代わりに塩辛く味付けしたプラム
ドイツ人の味覚に合わせさまざまな工夫がなされていました
ちなみにおにぎりはドイツで作られていますが包装紙はれっきとしたMadeinJapan
…ドイツ
その高い品質を支えているのが…
マイスターとは厳しい試験を通過して得られる職人さんの国家資格
例えばベルリンで開かれる庶民的な市場にさえマイスターが営むお店が並びます
厳格な制度がドイツで作られるあらゆるモノの品質を高めているのです
まさに目の肥えた人々が多いドイツ
そんな中で大活躍しているあるMadeinJapanがこちらの学校にありました
その日本製品を生徒にも薦めているのがこちらのフィスター教授
そのMadeinJapanは学校のみならずプロの方も愛用
こちらは25年来の愛用者バッハさん
ドイツで愛用されているそのMadeinJapanは…およそ10,000km離れた埼玉県川口市で作られていました
ここで日本人のあなたに質問
職人さんたちが作るドイツで愛用されているMadeinJapanとは何でしょうか?
次の3つの鍵をヒントにお答えください
この3つを使って作るドイツで人気のMadeinJapanは一体な〜に?
もう…全くわかんない今度の舞台はドイツでございますこのクイズの答えになるものはもちろん皆さんご存じです知ってるもの?知っておりますし…持ってます?お持ちかどうかはわかりませんがお使いになったことは恐らくある…恐らくって…じゃあ使わない人もいる?いやでもほとんどの方が…
(内藤)それはアレですよね?学校教育…でってことだよね?例えばそう例えばそういう考え方でいいですね特殊なモノって言ってたよ?特殊なモノをオレらが知ってるってこと?知ってます使ったことがあるのは竹の棒でした?まぁ…そこまでわれわれ意識が及ばないかもしれませんがだったんではないでしょうかねもちろん違う素材もあると思いますよもあるかもしれない…
(笑い声)えっと…道具?品物?すぐバレるんだけどね
(笑い声)でもこれで想像できます?その物ができますね容易に日本でも使われてるの?これ日本でも使われてますねそこらじゅうで日本に限定すること自体が不毛といいますか…
(内藤)あっそうじゃないんだねもう世界中…ですからこのさ道具の名前っていうのは知ってる?もしかしたら…お名前ご存じでない方は絵で描いていただいてもいいと思います絵で描く?全然わからないんだけどなぁ…
(中村)皆さんかいてる!全然わかんない…いやもう大概ヒントは出し尽くしましたよ?今の…
(萬田)そうなのね…大きさがわかんないんだよね…これは中村さん当たらないでしょう見たでしょ?全然…見てないですよ見てないですよこれは当たらないでしょういやもうね全然ボクも自信ない…これ当たったらどうすんのよそんなこと言って…これ当たったらどうする?
(内藤)おぉっ…絶対だね?ではそのお答えを…えっ?
(中村)いやダメよ絶対にダメ…いきますよ?お出しくださいどうぞこんな感じ…名前がわかんないごめん中村さんからいきます「しきぼう」かなと思って指揮するタクトうん…タクトっていうの?指揮棒にフェルト…いやだからささっきいちばん最初のVTRでフェルトをむいてるか何かしてるのがあったのにね…ありましたかねコルクはどうしますか?えっ?
(笑い声)MadeinJapan…日本が誇る歌舞伎役者さんなんだよホントだよ!それはもう間違いないですよいやだからもうボクのことは放っておいて…
(笑い声)ただひとつ東さん確信しましたよ司会をやめなくてよさそうですだから…言っちゃダメだって!
(笑い声)
ドイツで愛用されているMadeinJapan
それは材料となる竹の調整から始まります
自然の素材ゆえまずは転がしてしなり具合を確認
部分的に加熱し真っ直ぐになるよう少しずつ修正していきます
さらにひとつひとつ微妙に違う竹の太さを計測
実はそのMadeinJapanは…
そのためできるだけ同じサイズのものを探しだしペアにする必要があるのです
続いての職人さんはペアにしたその竹の先にあのコルクのパーツを取り付けます
その周りに巻くのは…
さらにさまざまな加工を施し竹の棒はなんとも奇妙な形になってきました
豆助!何を作っているかわかった?
ドイツをはじめ世界中で愛用されているMadeinJapan
その理由は…
ここで新たに職人さんが取り出したのは…
その生地の上にいくつもの円を描いたかと思うと小さくカットしていきます
今度はその1枚を2つに裂いて半分の厚さに
究極のバランスを目指し仕上げられる2本1組の道具
同じフェルトを2つに裂いて使用
そのフェルトを今度は手で端の部分だけ薄く裂いていくではありませんか
その厚さはわずか1mmほど
それを破ることなく素早く裂いていくのは熟練を要する作業です
こうして裂いていくことちょうど1周
再びはさみを入れてカットし始めました
実はこの不思議な形こそMadeinJapanの精度を左右するのだそう
さあいよいよここからが最も難しい「巻き」と呼ばれる作業
糸で端を縫いカップ状にしたフェルトに先ほどの竹の棒を合わせていきます
この時…
硬過ぎず柔らか過ぎずその絶妙なあんばいがドイツの人に愛されてきたMadeinJapan
皆さんもうおわかりですね?
正解は打楽器演奏用の…
ここバロックミュージックは埼玉県から世界へ向けてさまざまな打楽器用のマレットやドラムスティックを作り続ける職人集団です
その…
演奏者の細かなオーダーに応えるため製造は多くが職人さんの手作り
日本のトップブランドとして世に送り出したあまたのマレットは実に1000種類以上ものバリエーションを誇ります
ドイツで出会ったあのフィスター教授は…
自身が愛用しているのはもちろん教える立場として生徒にもMadeinJapanのマレットを薦めるのはもちろん理由があります
たたいたら真っ直ぐに跳ね返ってくる
演奏者が求めるその細かなニュアンスは…
その高品質の秘密はフェルトを巻いた際に出来る根元のシワの処理作業に
演奏者がどの部分でたたいても同じように跳ね返ってくる理想的なマレットに仕上げるには先端のフェルト部分の微調整が欠かせません
職人さん針を使いシワ一本一本を丁寧に解し引っ張り合うその力を徐々に解放していきます
これでもかというくらい何度も入念に
こうした細かな手仕事が決して機械製造ではなし得ない演奏者の理想的な使い心地を生むのです
製造過程で生まれたシワを何度も繰り返し針で微調整
見た目にはほとんどわかりませんが…
実際に楽器の上に倒したマレットの様子を…
その違いは一目瞭然
職人さんの作業前と作業後のマレットを同時に倒してみると作業後のもののほうが真っ直ぐ跳ね返ってくるのがわかります
演奏者にしか感じることのできないこの微妙な調整と使用感こそがMadeinJapanの証
クラシックの本場ヨーロッパが認めたマレットブランドの真骨頂がここにあるのです
ここドイツは私たちがよく知る名だたる音楽家を輩出してきたクラシック音楽の国
将来プロの演奏家を夢見る若者も少なくありません
その音楽学校の生徒にも日本製のマレットは愛用されています
生徒なら誰もが使える練習室のバスドラム用のマレットはずいぶん使い込まれている様子
見た目はくたびれていても使い勝手は抜群
まだまだ現役です
こちらティンパニーを演奏するピアさんは日本製のマレットをみずから購入し愛用しています
その人気は今やドイツ中に広がりベルリンから600km離れたこちらにも熱烈なファンがいます
それがこの方…
(スタッフ)お名前バッハさんっていうんですね
実はバッハさんあの歴史的音楽家ヨハンセバスチャンバッハとは遠い親戚
その血筋からか家族は代々音楽に関連した職業がほとんど
バッハさん本人もシュトゥットガルト放送交響楽団に所属する打楽器奏者です
今回は特別に練習場での取材許可をいただきました
オーケストラの打楽器奏者は一度の演奏で何種類もの楽器を演奏します
バッハさんが…
そこで今回ちょっとだけこちらのマレットで演奏していただきました

(エチュードハ長調)
(スタッフ)すばらしい
それはどうやって作られているのか日本の職人さんの様子をバッハさんに見て頂きました
そして日本の職人さんたちにも…
海外で使われている様子を初めて見る方も…
おっ田村さんのだ!
そして…
♪〜♪〜
一つ一つ手作りで紡ぐ職人たちのこだわり
それは演奏家しか感じることのできない小さな違い
しかし世界の音楽シーンに大きな影響を与えています
なるほどね〜かっこいいですよねこれねすばらしいねすごい
(拍手)ということで内藤さん井上さん東さんお三方正解にしましょうお見事でした
(拍手)ご興味を持ってご覧になってたように見えましたが?教授が言ってましたけどちゃんとしたいい物を見極めて使わないと悪い癖がつくっていうのはねこれあの…ボクら芝居でもそうなんですけどねやっぱりこう最初のうちにちゃんとしたことをしとかないとね癖っていうのはなかなか取れないものですもんね
(笑い声)今中村橋之助いい話ゾーンでしたよ?
(笑い声)
MadeinJapanを求めて向かったのはイギリス

(バグパイプ)
ロンドンの街に高らかに響く音色それは…同じ大英帝国に属するスコットランドの民族楽器バグパイプの音
演奏する方に聞いてみました
イギリス庶民の味といえばこちら…
いつの時代にも食されてきた伝統の味です
そんなフィッシュ&チップスにもMadeinJapanの香りが…
ここはロンドン市内の人気レストラン
シェフがおろしているのはそう…ワサビ
これを衣の隠し味として少々
あとはいつもの通りこんがりと揚げればMadeinJapanの香りがただようフィッシュ&チップスに
イカスミをつけたポテトにワサビで風味をつけた魚のフライ
和食を取り入れた伝統料理の進化形です
そう夜ロンドンの街を歩けばすぐに出会うのが日本料理の店
例えば若者が集うこちらのバー
お酒のつまみに出てくるのは…
そう枝豆
ここイギリスでもゆでて塩を振るのが定番のスタイル
食べ方も今や皆さん慣れたもの
ここ数年間でイギリスの枝豆の消費量は倍増しているといいます
そんな枝豆人気から生まれた驚きのメニューも
こちらはなんと…
パテの中に砕いた枝豆がぎっしり詰まっています
日本食の文化は今世界各国へ広がり各地で定着し始めています
ここイタリアにも日本食の代表ともいうべきアレを作る職人さんがいます
作っているのは…
オリーブオイルをかけてオレガノと塩を少々
日本食は各国で独自に進化し始めているのです
MadeinJapanを探して再びイギリスへ
このタワーブリッジをはじめ数百年以上も前の建造物を修復しながらかつての町並みを守り続ける歴史都市・ロンドン
当然修復を専門とする職人さんがいます
アンティーク家具の修復職人ジョンさんに聞いてみました
見せてくれたのはMadeinJapanの…
珍しい形をしていますが…
ジョンさんが使うこちらの角度定規は家具作りには欠かせない角度45を|!さまざまな状況で素早く計測できるもの
特に壊れた引き出しなどの修復に欠かせない「接ぎ木」をする時の必需品
MadeinJapanの定規がイギリスのアンティーク家具の修復に一役かっていたとはなんともうれしいかぎりです
さらにロンドンの修復現場でMadeinJapanが愛用されているという情報をキャッチしました
その会社を訪れると室内には何やらたくさんのとがったものがずらりと貼られています
ここ「ジョンジョーンズ」は絵画などのフレームの製造と販売を手がける会社
写真家や画家をはじめ様々なアーティスト達のオーダーをもとに製造
さらにヨーロッパの有名美術館などの仕事も請け負っています
1960年代に創業してから徐々に業績を伸ばし現在はこの自社ビルのなかで職人たちが働く企業に成長
この会社の重要な部署である…
そこでMadeinJapanの道具を使っていたのは…
(スタッフ)あ〜これ日本製ですか?これが…
それはイギリス・ロンドンからおよそ1万km離れた東京都・中野区で作られていました
職人さんにイギリスの写真を見せてみると…
こちらの製品ですよねあぁ…・はい
声をかけたのは奥さんこの方も職人さんです
ホントねそういうのもあるわね
ここで日本人のあなたに質問
イギリスの修復師さんが愛用するMadeinJapan
こちらの…
次の2つの鍵をヒントにお答えください
かたいのが特徴です
さあ職人さんが作っているもの一体な〜に?
いやいやいや…これって簡単なの?難しい問題なの?どっちなの?どうでしょう?2問目よりは…簡単なような…簡単じゃないでしょこれ馬のしっぽと太めの針…
(井上)だけ?こんな道具見たことないよいやいや皆さんまあ身近と言っていいでしょうねえ〜?知らない方はいないと思いますよみんな使ったことはあるような感じ?う〜んまああっても不思議はないですね紙の修復以外だよねもちろんねあそうですねボクたちが使う場合はね
(井上)おうちにありますか?おうちにある方いると思いますよ増田さんありますか?私は持ってないです持ってない?オレらは使ったことあんのは馬のしっぽの毛じゃない別のモノを使ってる?可能性はありますね馬の毛だからこそすばらしいということだそうなんですでは答えをお出しくださいどっちだろう?ねえどっち?いやぁ悩んだとりあえず出しましょうかちょっとこれにする中村さんから参りますがお答え2つご用意された?
(中村)そうなんですもう1つもちなみにお見せいただいて…もう1つはねえっとねブラシう〜ん大差ないですねえ〜萬田さんです私の場合筆もはけも一緒なんですよね
(笑い声)明確に違いますよ
(井上)さすが東さんいやオレもだからこういうハケ的なモノだと思ったんですよね内藤さんなんか紙はそういうふうにちょっと削ったりとか…なるほどなるほどそれはないってことですか?その感じは
(萬田)なんかねぇ…なんかねしっくりこないんですよしっくりこないです全員不正解です!え〜ウソ〜…
(笑い声)それが言いたいんだよ安易すぎますねそれわかってるんだもんみんな
(笑い声)
豆助はわかった?
その製造工程には…
まずは奥さんの作業
洗った馬の毛を白い糸に結んでいきます
よく見ると…馬の毛は2本ずつ結ばれていました
1本だと細すぎるため2本合わせて太くしているのですがそのために大変なことも…
そうして400本ほどの馬の毛を白い糸に結び木製の道具にセット
これはいわば…
セットした縦糸の間に横糸を織り込んでいきます
横糸でも馬の毛は2本ずつ
すると織り込まれた糸が次々と連なりやがて網状になっていきます
とにかく均一に仕上げることが大切
この…
そうして作った網目の数は5万個を超え…
ひとつの網目の幅は0.08mmという細かさ
そして最後の仕上げ
拡大鏡を装着すると…太い針で網を上からこすり始めました
一体何をしているのでしょう?
1本の太い針で幅0.1mmにも満たない網目を均一にそして四角く整えていきます
作業前と比べてみるとご覧のとおり網の目が均一に
ここまですべて1人での作業
1日に1枚しか作れない貴重な毛網が完成
その…
出来上がった毛網を水に浸して柔らかくしたら…
ヒノキの曲げ輪にあてがい網をピンと張るべくあえて大きめに作った別の輪をその内側に強く押し込んでいきます
するとおさまりきらずに飛び出そうとする輪を左手で強く押さえながら右手の拳で叩き入れていきます
押し込みはじめは力を抜くとすぐに木の輪が浮き上がってきてしまうので左手で抑えながらすぐさま右手で叩くのです
職人の技と力で馬の毛網とヒノキの曲げ輪が一体化しひとつの品物に
ある程度はまって落ち着いたら木の棒で叩いてしっかりとはめ込んでいきます
さらに…
同じ要領でさらに輪をあてがい網を固定
こうすることで曲げ輪と網が一体化しバランスの良い張り具合と丈夫さが生み出されるのです
こうしてすべて手作業で作るからこそ実現できる程良く張った網
この弾力が完成するものの品質を決めるのです
(スタッフ)手で叩いてたじゃないですか?
職人さんの硬い手が作り出すMadeinJapan
何を作っているかもうおわかりですね?
これで出来上がりです
正解は「漉し器」でした
天然素材で作られた日本でも数少ない馬毛の漉し器
現在では金属製やナイロン製の物が一般的ですが馬毛の漉し器は和菓子職人や料理人が好んで使う高級品
実際に海外製と比べるとその差は歴然
これは海外製の漉し器の網目…
同じ馬毛でも日本製はこの通り
均一な網目と絶妙な張り具合
それこそがMadeinJapanの証
ところがおよそ15年前この馬毛の漉し器に大きな危機が訪れていました
それは日本の伝統を守る為歯を食いしばり努力を重ねたある…
どこいくの豆助必見よ
およそ15年前この馬毛の漉し器に危機が訪れていました
15年前までは…
しかし…
漉し器の…
そこで2人は…
ある女性のもとを訪ねるためでした
その女性とはかつて馬毛の毛織りをしていたお方
下の毛を…下のほうもな…
その女性に織り方を教わりそのとき撮影したビデオを何度も見返して馬毛の編み方を覚えていったのです
しかし…
夫婦で支え合い努力の果てに辿り着いたMadeinJapanの漉し器
それは海を渡りイギリスの修復師さんのもとに
果たして…
クレイグさんの修復作業を見せていただきました
この日修復するのは1915年に作られたという年代物のポスター
まずは霧吹きでまんべんなく修復するポスターを湿らせた後に…破れている箇所を丁寧に重ね合わせていきます
その作業が終わるとポスターを裏返し…
ここで登場したのが大川さんご夫妻が作った漉し器
意外な使われ方をしていました
ところで豆助こんなニッポンの数え方知ってる?
梅雨にあちらこちらで見かける水溜り
その数え方は…
一面二面…と数えます
もしよかったら覚えておいてください
登場したのは大川さんご夫妻が作った漉し器
意外な使われ方をしていました
MadeinJapanの漉し器で漉すものそれは修復に使う糊でした
このように丁寧に漉して滑らかな状態にしなければ修復作業には使えないといいます
この修復方法は…
日本製の馬毛の漉し器その繊細な網目により粒子の細かい滑らかな修復用の糊が出来上がるのです
繰り返し念入りに漉したあと水を加えながらかき混ぜより滑らかな状態に
こうして粒子を細かくしてからようやくその糊を和紙全体に塗っていくのです
糊を薄くのばした和紙をポスターの裏に貼り付けます
こうしてこれ以上破けないように裏から補強を施しこの日のポスターの修復作業は完了しました
日本の職人さんの様子をクレイグさんたちに見てもらいました
大川さん夫婦の仕事ぶりモノ作りにかける思いを知ったイギリスの修復師さんは…
イギリスの様子を日本の職人さんにも見てもらいました
お二人とも海外で使われている様子を見るのは初めて
一体何を思うのでしょう?
あら豆助寝てたの?
夫婦で作った漉し器を確認すると…
ふふふ…おやおやおやあ〜ねぇ?うんえ〜…
さらにそれが使われている様子に…
そして…
職人さんの思いは遠くイギリスまで届いていました
私たちが忘れかけていた日本を見つけてくれた異国の地の人々
本物のモノ作りを続けるかぎり世界はきっと振り向き続けてくれることでしょう
MadeinJapanっていいなぁ!
すばらしい…すばらしい!う〜ん…スゴイ!正解は「漉し器」ということで早めにフリップをお下げください
(笑い声)いや〜全然想像がつかなかったね
(萬田)ね〜編むとはねぇ編むの大変ですよ織るのね〜1度は無くなりかけた技術をね1回やめちゃうともう2度と始められないんですよねず〜っと連綿と続けなきゃいけないものってたくさんあるような気がしますよね2014/06/19(木) 19:58〜21:48
テレビ大阪1
和風総本家スペシャル「世界で見つけたMade in Japan」[字]

音楽大国…ドイツが絶賛!打楽器(秘)道具…下町職人集団▽ロンドン文化財修復で日本製“こし器”!?▽英国庭師たちが愛用!山形製…最高峰はさみ&海越えた職人同士の絆

詳細情報
番組内容
今回の舞台は、イギリスとドイツ。イギリスを代表する文化、イングリッシュ・ガーデンで庭師が愛用する山形のメイドインジャパンとは?また、ロンドンで貴重な美術品の修復に不可欠な道具は、東京都中野区のある夫婦が作っていた!さらに、音楽の本場・ドイツでは、演奏者がこぞって使う日本製品を発見!海外で愛用されている光景を初めて見た日本の職人さんの反応は…?【旬の野菜】キュウリ
出演者
萬田久子
東貴博
内藤剛志
中村橋之助
井上和香
【進行】
増田和也(テレビ東京アナウンサー)

音楽
「和風総本家」テーマ曲
縁の詩(えにしのうた)
【作曲・演奏】上妻 宏光
ホームページ
www.tv−osaka.co.jp

ジャンル :
趣味/教育 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
バラエティ – クイズ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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