5新・三銃士「王妃の手紙」 2014.06.20

アンヌ王妃とバッキンガム公の密会現場をおさえようとしたリシュリューたちですが三銃士とダルタニアンの活やくによって2人はからくもにげのびます。
さて次にリシュリューが打った手は…。
(リシュリュー枢機卿)アンヌ王妃をたきつけてバッキンガム公に手紙を書かせろ。
「近々またお会いしたい」と。
王妃のしょ名入りでな。
(ミレディー)かしこまりました。
アンヌ王妃にバッキンガム公あての手紙を書かせそれをうばい取ってしまおうというのがリシュリューのねらい。
(ため息)回想ご心配にはおよびません。
手紙は責任を持ってわたくしがバッキンガム公へおとどけします。
回想
(コンスタンス)くれぐれもご自分以外はどなたもお信じになりませぬよう。
どういうことです?どこに枢機卿の手の者がいるかわかりません。
すべてはご自分の身を守るため。
信じていいのは三銃士のみ。
(ベル)およびでございますか?王妃。
三銃士をここに。

(ポルトスのいびき)ガ〜ゴ〜。
ガ〜ゴ〜。
(アトス)汁だくでお願いします。
特盛り玉つき…。
(ダルタニアン)たいへんです!
(アラミス)うん?みなさん起きてください。
(アラミス)どうした?今宮殿から使者が来てこの手紙を。
内容は?「王妃が相談があるので大しきゅう来てくれ」って。
王妃が?急がないと。
わたしはどうもあの方が好きになれない。
ポルトスに行ってもらいなさい。
(ポルトス)え…。
(アラミス)アトスはとても仕事ができる状態じゃない。
お酒に飲まれるタイプなんですね。
うわっ酒くさっ!う…。
あっ!あ…。
(アラミス)昔はもっと強かったんだが…。
ポルトスさんお願いできますか?
(ガラガラ声で)いいよ。
どうしたんですか?その声。
まずい!歌い過ぎた。
ゆうべ大声で。
全然何言ってるかわからないじゃないですか。
どうしよう。
(アラミス)しょうがないな。
ダルタニアン君が行け。
えっ!?ちゃんと用件を聞いてくるように。
それも見習いの務めだ。
わかりました!
(コンスタンス)王妃様が?はい。
なのでちょっと行って話を聞いてきます。
コンスタンスは今日は宮殿には行かないんですか?実はわたしおひまをもらったんです。
えっそうなの?今朝宮殿から知らせがあってしばらく来なくていいんですって。
なんでまた?なんとなく想像はつくけど…。
王妃のことくれぐれもよろしくお願いしますね。
あの方をお守りできるのはみなさんだけですから。
わかりました。
任せて!
(ボナシュー)じぃ〜…。
(コンスタンス)あらおはようございますあなた。
はぁねむい。
おはようコンスタ…。
それじゃぼくは行ってきます。
失礼します。
朝っぱらからあいつと何を話してたんだ?朝のごあいさつです。
悪いことは言わん。
あんまり上のやつらとはかかわるな。
どういうことですか?銃士とはいえやつらも男だ。
何をされるかわかったもんじゃない。
だいじょうぶですよ。
みなさん紳士ですから。
すぐにお食事にされますか?いただきましょ。
用意してきます。
は〜あ。
おまえはな自分のみりょくがわかっておらんのだよ。
まともなわかい男ならだれだっておまえに夢中になる。
わたししばらく宮殿には行かなくなりました。
王妃にきらわれたのか?そうでないと思いたいんですけど。
まあいいんじゃねえのか?おれはもともとおまえが王妃にお仕えするのは反対だったから。
だいたいおまえは王妃のドレスの仮ぬいをするためにやとわれたんだ。
なにも身の回りの世話なんかするこたねえんだ。
あの方がどうしてもっておっしゃるから。
おれはおまえにうちにいてほしいんだよ。
王妃の命令だからしぶしぶしたがったけど本当はおいらのめんどうだけ見ていればいいんだ。
だけどわたしがおつとめをやめると月々のお金が…。
心配いらん。
なんたってこのボナシューさんリシュリュー様のお気に入りだからよ。
よかったですね。
おいで。
早く金ためていなかにでっかいやしき買ってさいいくらししたいもんだなハニー。
楽しみにしてます。
お湯がわいてるわ。
(アンヌ王妃)今日はコンスタンスのすがたが見えませんね。
あの子はしばらく休むそうです。
そうなのですか?体をこわしてしまったようですよ。
しばらくはこのシャルロットがコンスタンスの分も王妃のお世話をさせていただきます。
あなたがいて助かりました。
うれしいお言葉。
そうだ。
例の手紙。
バッキンガム公への愛の手紙のことですか?やめました。
どうして!わたくしは国王陛下に永遠の忠節をちかったのです。
(ミレディー)世の中に永遠なんてものはそん在しませんわ。
人は変わるのです。
お願い。
もうやめて。
ご自分をいつわってどうされるのですか。
あなたが愛しておられるのはバッキンガム公ただ一人。
シャルロット。
あなたはどうしてわたくしを苦しめるのですか。
そうですね。
王妃がそうお決めになったのであればそれがいちばんですわ。
わたくしがとやかく言うことではありませんね。
(リシュリュー)王妃にも理性があったということか。
情熱的なお方ゆえバッキンガム公への思いはつのるばかりと思うておったが。
(ミレディー)しかし口ではああおっしゃってますがこのミレディーの見るところまだ恋のほのおは消えてはおりませんね。
ほう。
なぜわかる?一度恋した相手というものはそうかんたんにわすれられるものではありませんわ猊下。
ほう。
フッフッフッフ…。
アッハッハッハ…。
(ため息)失礼いたします王妃。
あなたが来るとは思いませんでした。
すみません。
ほかの人はいろいろ用があったものですから。
だいじょうぶなのですか?だいじょうぶです。
まだ見習いですけど必ずお役に立ちます。
なんでもお申しつけください。
来る時だれにも見られなかったですか?はい。
お手紙にあったとおりうら口からそっと入りました。
コンスタンスが王妃のことを心配していました。
コンスタンスに会ったのですか?ぼくらはかのじょの家に下宿しているんです。
コンスタンスはいつも王妃のことを気にかけています。
早く元気になるとよいですね。
え?元気ですよコンスタンスは。
病でふせっているのではないのですか?シャルロットはそういうふうに言っていました。
そのシャルロットという人はあまり信用しないほうがいいと思います。
コンスタンスもそんなことを言っていました。
やはりそうでしたか。
えっ?これを…三銃士にわたしてください。
これを…。
そしてロンドンのバッキンガム公にとどけるように伝えるのです。
大事な手紙です。
くれぐれも人に見られないように。
かしこまりました。
コンスタンス!お帰り。
お帰りなさい。
ただいま…。
今アラミスさんから「聖書」について教えてもらっていたんです。
なかなか勉強熱心な子だ。
では明日も引き続き「創世記」第1章を読んでいきましょう。
ありがとうございます。
王妃のほうは?今行ってきました。
ではアトスの酒がぬけたころに話を聞くとしよう。
失礼します。
またあした。
知ってました?神が天地を創造された時最初は真っ暗だったの。
そして神が「光あれ」と言われたら光がさして昼ができて夜ができたの。
本当かどうかわからないけどね。
どうしてそんなこと言うの?だって見た人いるんですか?想像でしょ?おかしな人。
おかしな人って…。
ダルタニアンちょっと焼きもちをやいているようですよ。
そうだ。
おいしいこう茶があるんです。
飲んでいかれません?え?あ…はい。
(ボナシュー)お?あのわか造だ。
ひょっとしてあのヤロウコンスタンスにほれてるな。
チクショー!コンスタンスはアラミスさんと仲がいいですよね。
アラミスさんってすてきな方ね。
そうかなぁ?剣を持たせればだれよりも強いのに…。
アトスのほうが強いんじゃないかな。
ふだんはとてももの静かでしょ。
つかれがたまってるんだよ。
そしていろんなことをごぞんじだわ。
人間年取ったらだれでもたいていのことは知ってるからね。
仲悪いの?ブッ!そんなことないよ。
そんけいするせんぱいです!それより王妃に会われたんですか?お会いしてきました。
どんなご様子でした?王妃はあなたが病気で休んでいると思っていました。
どうして?シャルロットって人がそう言ったみたいですね。
思ったとおりだわ。
それよりねぼく王妃からたいへんなことをたのまれたんです。
たいへんなこと?この手紙をロンドンのバッキンガム公にとどけるようにって。
結局お書きになったんですね。
人に見られなければいいけど。
ぼくが責任を持ってとどけます。
あなたが持っていくの?そうですよ。
きっと王妃はぼくのことをすごく買ってくれてるんです。
こんなたいへんな任務をぼくにあたえるなんて。
ダルタニアンそんなこと言っちゃって。
あんた三銃士にわたすように言われただけじゃないか。
こんな大事な手紙をあなたに…。
王妃のお気持ちがわからないわ。
三銃士は目立つから。
ぼくはわりと小がらだし小回りもきくしそれでいて剣のうでまえも立つからバッキンガム公に手紙をとどけるにはピッタリだと思ったんじゃないかな。
コンスタンスにいいとこ見せようって気持ちはわかるけどだいじょうぶなのかね?ダルタニアン。
くれぐれも手紙を人にうばわれないように気をつけてくださいね。
任せてください!
(ボナシュー)あのヤロウ!おっとこうしちゃいられねえ。
リシュリュー様にお伝えしなければ。
ミレディーこれはどういうことだ?王妃は手紙をダルタニアンにたくしたそうではないか!どうやら王妃はまだおまえを信じてはいないようだな。
(ロシュフォール)猊下この一件これ以こうはわたくしにお任せください。
必ずやダルタニアンから手紙をうばい取ってきます。
猊下その役目わたくしにやらせてください!ミレディー!おまえはしくじったのだ。
おとなしくひかえていろ。
猊下お願いでございます!ここはロシュフォールに行かせよう。
ありがとうございます猊下。
チッ!ロシュフォール必ず手紙を手に入れるのだ。
よいな?かしこまりました猊下。
(ボナシュー)あの〜わたしをおわすれでは?おおおおおおいい知らせを持ってきてくれたのうボナシュー。
ヘッヘッヘわたしは猊下のしもべでございますから。
これからも力を貸してくれ。
(ボナシュー)かしこまりました猊下。
ほれ!ちぢこまりましてジャンプ!ウヒョヒョヒョヒョ…金貨。
(プランシェ)ウッキ〜スゴイスゴイ!
(アトス)…でおまえがロンドンに?はい。
アイタタッ!王妃がそう言われたのか?そうなんです。
ぼくもビックリ。
どう思う?王妃のお考えがあってのことなんだろう。
そういうわけでロンドンへ行ってまいります。
だいじょうぶなのかな?あっ!声もどった。
一つ確にんさせてほしいんだが。
なんですか?この手紙のことはだれにも話してないだろうね。
え?…もちろん。
話すわけないじゃないですか。
コンスタンスにも?当たり前じゃないですか。
あららららら本当は話しちゃったくせに。
正直に白状しちまえ。
話したろう。
やめてくださいよ。
それにもしも…もしもコンスタンスに話したとしてもかのじょは味方だから。
こりゃ話してるよ。
話してないですけど!あの子を信じないわけじゃない。
しかしかのじょのだんなはリシュリューと通じている可能性があるんだ。
そうなんですか?やっぱ話してるわ。
話してないですけど。
(アトス)もういい。
とにかくそういうわけでぼくは明日からちょっとロンドンに行ってきますんで留守をよろしくお願いします。
したくしてきます。
すでにリシュリューには伝わっていると考えたほうがいいだろうな。
一人で行かせてだいじょうぶか?チクショー!あっくぅ…!めいわくばっかりかけてくれるぜ。
あ〜イテテテ…。
・「ロンドン橋落っこちた落っこちた落っこちた」
(鼻歌)
(鳥の羽音)え!ロシュフォール!ダルタニアン久しぶりだな。
手紙をわたしてもらおう。
え?はっ…!
(親衛隊の足音)ほら言わんこっちゃない。
ダルタニアン自分のまいた種で大ピンチ!・「勇気を出して振り返ってごらん」・「そこにはきっと君の仲間がいる」・「恥ずかしいことなんかじゃない一人で」・「生きられるほど人は強くはない」・「あの時、ずっとそばにいてくれたね」・「それが君の永遠の友達」・「あの時、最後まで待ってくれた人」・「それが君の永遠の仲間さ」
本当に見たい番組を視聴者が決める企画オーディション番組…
2014/06/20(金) 00:00〜00:20
NHKEテレ1大阪
新・三銃士「王妃の手紙」[字]

アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが一人前の銃士として成長していく物語。その第十二話。

詳細情報
番組内容
アレクサンドル・デュマの傑作「三銃士」を、脚本家・三谷幸喜が連続人形活劇として新たに脚色。青年・ダルタニアンが三銃士たちと出会い、一人前の銃士として成長していく物語。その第十二話。三銃士の代わりに宮殿を訪ねたダルタニアンは、王妃からバッキンガム公にあてた手紙を三銃士に渡してロンドンへ届けるよう頼まれた。しかし、コンスタンスに見えを張るあまり、直接手紙を届ける役目を任されたとうそをついてしまう。
出演者
【声】池松壮亮,山寺宏一,江原正士,瀬戸カトリーヌ,田中裕二,高木渉,戸田恵子,貫地谷しほり
原作・脚本
【脚色】三谷幸喜

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他
趣味/教育 – 幼児・小学生

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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