就任以来、女性の力をわが国最大の潜在力として女性の活躍を成長戦略の柱の1つに位置づけています。
成長戦略のねらいと課題について担当は岩田明子解説委員です。
ぜひご覧ください。
五感を刺激し食欲を駆り立てる極上の料理。
それは料理人たちの情熱と卓越した技の証し。
一度食べたら忘れられない味。
その神髄に迫ります。
ジリジリと暑い季節がやって来ました。
こんな時期無性に食べたくなるのがとうがらし。
辛さが利いた料理をガツンと食べて気持ちいい汗かきたくありませんか?そこで是非挑戦してもらいたいのが中国料理界をリードする脇屋シェフのスペシャリテ。
その名も「辣子鶏」。
鶏のから揚げを大量のとうがらしと炒めた激辛料理です。
みんな「ヒーヒーハーヒー」って言うのでそれが楽しいんです。
一口でヒーハーヒー!辛さが体中を駆け抜けます。
キンキンに冷えたビールとの相性抜群!しびれる辛さが今人気の「辣子鶏」。
中国四千年奥深い辛みの世界を極めます。
いや〜梅雨入りしてだいぶジメジメした季節になりましたがこういう季節になると何かこうフワッて汗をかいてですね気持ちよく体の中からカッカカッカするようなそういう料理が食べたいですよね。
あ〜そうそうこういうやつが。
このとうがらしなんか食べていっぱい汗かいて逆に蒸し暑さを吹き飛ばすような。
谷原さんまず訪ねたのは辛さの素となる香辛料を扱う食材店です。
(谷原)お!あるじゃないですかとうがらし。
これは輪切りたかのつめですね。
これは千切り。
あっちょっと変わったとうがらしですよね。
すみません。
とうがらしっていろいろ種類あるじゃないですか。
やっぱでも中華っていうとこういうとうがらし?
(店員)そうですね。
またプラス花山椒1種類の。
こちらですね。
あ〜はいはい。
(店員)普通は麻婆豆腐とかそういう今麻辣の品物は大体こういうのととうがらし使ってるんですね。
「麻辣」っていうのは中国独特の表現なんですか?これは?これはしびれる。
これは麻で辣というのは?辣は向こうのとうがらし。
(谷原)最初の。
これですか?これを合わせて麻辣なんですね。
舌がビリビリしびれる花椒の辛さを「麻」ピリッとしたとうがらしの辛さを「辣」といいます。
2つの辛さ麻と辣を合わせる事で複雑で奥深い辛さが生まれます。
中国各地からありとあらゆるとうがらしや花椒を集め麻と辣の世界を極めようとする料理人がいます。
中国料理にフレンチの要素を取り入れるなど創意工夫あふれる斬新な料理で日本の中国料理界をリードしてきました。
そんな脇屋さんが今最も注目しているのが中国・四川省の料理に息づく麻辣のテクニック。
きっかけとなったのが中国を旅した時に出会った四川の伝統料理「辣子鶏」。
脇屋さんにとって大きな衝撃でした。
もう辛くて笑っちゃうぐらい。
山になってるんですよとうがらしが。
そこに「あっあった」と言って。
中国の箸って長いでしょ。
それで円卓でみんなで取って食べるわけですよ。
食べて「うわ〜!」って言いながら「辛いね〜」って言ってまた酒を飲む。
みんな半べそをかきながら笑って食べたらまた食べたくなるんですよ。
でまた行くっていうですね。
その喜びっていうのが何とも言えないですよね。
麻辣の辛さの向こうにある喜びとは?脇屋シェフが衝撃を受けた「辣子鶏」。
まずは何はともあれ味わわせて頂きましょう。
それではどうぞ召し上がって下さい。
この箸でですね好きなものを取って。
好きなものを取って。
ええ。
じゃまず鶏から。
あれですよねほとんど見えないですよね。
何か探しながら食べるというのがまた楽しいんですよね。
まず鶏から。
うん!どうですか?カリッとしててすごいうまみが…。
そうなんですよね。
いや〜おいしいなぁ。
あ!ちょっと麻がやって来ましたよしびれる麻が。
後から。
後から来ましたね。
う〜ん!ねぎにも辛みとか香りがついてますね。
う〜ん!鶏だけじゃないうまみを感じますよね。
そうなんですね。
鶏肉はもちろんおいしいんですけど鶏肉を引き立たせるためにこの麻と辣がある事によってしびれる辛さあと痛い辛さ香りの辛さというものがあるんですね。
一体になってるのがこの「辣子鶏」なんですよね。
なるほど。
癖になりますね。
そうなんですよ。
極上の「辣子鶏」を作るためには麻辣のテクニックを極めなければなりません。
脇屋シェフが工夫を重ねながらたどりついた麻辣の技余す事なくご覧入れましょう。
これは「朝天とうがらし」といって「朝」の「天」って書くんですね。
真ん丸いこんないちごのような形。
プクッと膨らんで。
あんま見た事ないですね日本で。
これ甘みがあって香りがすごいあるんですよね。
こっちは皆さんご存じのたかのつめっていう。
これは辛さがパーンって来る辛さ。
強い辛さがある。
山椒も2種類ありますよね。
こっちは早摘みの方の緑のね。
この香りを嗅いでみて下さい。
すごいでしょ。
お〜結構強い香りしますね。
こっちはまた違うんですよね。
より華やかな。
そうですね。
こう開いてる分。
1粒入れてみて下さい。
全然最初は何ともないんですよ。
まだ来ないですよね。
はい。
だんだんに舌の先がゆっくりと…フフフッ。
うん…。
ちょっとずつ。
舌の先もなんですけども奥の方がビリビリ何か…来ますね。
これが最初は嫌いなんですけど…これ癖になるやつですね。
(笑い声)来てますでしょ。
来てます来てます。
「辣子鶏」のだいご味は食べ始めたらやめられない複雑で奥行きのある辛さ。
そのために脇屋さんなんと油まで麻と辣の2種類を用意します。
とうがらしの辣が利いたご存じラーユは仕上げに。
花椒の麻が利いた香油は材料を炒める時に使います。
まずはこの香油を手作りしましょう。
この花椒これを鍋の中に入れて頂きます。
風味をよ〜くつけるためにこのようにからいりをします。
う〜ん!来ましたよね。
だいぶ来てますよね。
はい。
ある程度来たのを確認とって頂いて。
更にねぎしょうがにんにくなどの香味野菜にオレンジの皮生のとうがらしも加えます。
そうするとしょうがととうがらしとまた風味が少しずつよくなってくるはずなんですね。
今度はオイルです。
このままオイルを入れます。
それで混ぜて頂きます。
あ〜おいしそうな匂いになってきました。
このオレンジの皮にも水分がありますよね。
ねぎにも水分がある。
その水分を蒸発させながら油に香りを移してるような感じなんですよね。
だいぶいい感じになってきたんじゃないですか?ここで一回火を止めて。
で冷ますんですね。
あぁいい香り!これ。
香油の出来上がりです。
皮目を下に敷いて内側にして頂きます。
それをこの厚い所を少しそぐように静かに包丁を入れて開いて頂きます。
こういう感じですね。
ここのももの部分も同じように開きます。
それでなるだけ平らにして頂きます。
厚みをそろえましたね。
このようにして頂きます。
そうしましたらこの筋の所にちょっとだけ包丁をチョンチョン…。
火の入りが均等になるんですよね。
そうしましたら2〜3cmの幅に切りそろえていきます。
そうです。
皮が切りづらいのでトンとたたくと切りやすくなると思います。
これ中華包丁いいですね。
谷原さん上手なんですよね。
いやいやそんな事ないですよ。
飲み込みが早いんですね。
あとはこのぐらいの大きさに切りそろえる。
この小さいのをあの大きなとうがらしの山から取って食べるという楽しさがね。
辛いのであんまり大きいとグワッと辛さが来ますね。
だからこのぐらいの大きさでそろえるのがいいと思いますね。
鶏の下味に使うのは日本人の味覚に合わせた独自の醤。
深いうまみが麻辣の刺激的な辛さを際立たせます。
蝦醤というんですけどこの調味料を作ります。
まずこちらは桜えびです。
このやっぱり桜えびですとかこういう甲殻類ってすごくうまみ成分があるじゃないですか。
この殻からおいしさが出てくるんですよね。
この殻もポイントなんですね。
頭の部分とか。
にんにくを入れてしょうがも。
ここで塩をお願いします。
塩入ります。
分量のお塩です。
ここで紹興酒です。
ジャバジャバジャバーッと。
少しだけこしょうをいきます。
おお〜!いい感じです。
うわ〜。
お〜!いい状態で出来るわけですよね。
うまそうですねこれ。
これをちょっと使うだけですごくおいしくなるんですよね。
これをちょっとだけ。
これだけでいいと思うしょっぱいので。
ん?何とも言えない。
不思議なうまみですね。
でも甲殻類の香ばしさというか殻のうまみ出てますね。
この香りですかね?紹興酒の。
そうですね。
先ほどもう鶏をカットして頂きました。
そこに先ほどのこのえび。
たっぷりとこれだけ入れていきます。
こんなふうにですね。
そこでこれを鶏肉によ〜くなじませます。
しょうがの香りにんにくえびのうまさ…うまみが。
食べた時って「何だろう?」って思うんですよね。
さっき分からなかったですけど鶏とは違う何かうまみがあるんだろうとは思うんですがまさかえびとは全く思わなかったです。
そうしましたらかたくり粉をドバーッと入れて鶏と鶏の切れ目にちゃんとかたくり粉がつくようにします。
それでOKです。
さあいよいよ鶏を揚げていきます。
目指すのはカリカリの食感。
最初は150〜160℃。
いいですね。
何かいい感じになってきました。
そうしたら火を少し強めにして頂きます。
足でこんな感じで。
こうですか?これで強火になるんですか?そうです。
それで強火です。
音がチリチリチリチリいい始めましたね。
そこがもうそろそろですよって教えてくれてるんですね。
もうぼちぼちですか?もうちょっとですね。
だいぶさっきの気泡より大きな気泡に。
なりました。
色づきもよくなってきたとこで取り上げてしまいます。
全部すくって下さい。
ここでちょっとちっちゃいのを。
う〜ん揚がってますけど。
もう柔らかいですね。
そしたら今度は全開にします。
今度は180〜190℃。
高温にして二度揚げにするんです。
鶏肉を入れて頂きます。
全部揚げます。
全然違いますねこれ。
いいですねいいですね。
はいこれでOKです。
さっきよりもカリンカリンになってますね。
ちょっと食べてみて下さいまた。
小さめのやつを。
いただきます。
うん!カリッカリですね。
またおいしくなるでしょ。
香りもよくなった気がします。
そうなんですよ。
香油を入れていきます。
ここからが「辣子鶏」の真骨頂。
香油を熱し麻の香りを引き出します。
それととうがらしをお願いします。
もう一気に入れちゃっていいんですか?はい。
それでゆっくりととうがらしを弱火で徐々に徐々に香りをたたせていきます。
あっとうがらしのいい香りがしてきました。
そうしたら今度は山椒です。
花椒入れて下さい。
とうがらしのあとは花椒。
麻と辣を交互に加えながら香りをたたせていきます。
いいですね〜。
中華鍋って難しいですよね。
そうすると今もういい感じで温まってますね。
そこで今度はねぎを入れていきます。
ねぎを入れます。
全部入れます。
更に炒めていき…。
あっ音が出ましたね。
それでもう一回香油を入れます。
2度に分けて入れる理由というのは何なんですか?じっくりとですね一気にやり過ぎるととうがらしが焦げてしまうのでそれで2回に分けて膨らませてる感じですね。
じゃあから揚げをお願いします。
ここでから揚げ入れていいんですね。
から揚げ入れていきます。
からませて香りをつけていきます。
香油と…。
次香油ですか?香油を入れて…。
それでかき混ぜて最後にラーユで強火にします。
これでもうラーユ入れていいですか?はい。
じゃラーユを入れていきます。
ラーユを入れたら強火でお願いします。
これで一気にあおってあおってあおって。
最後は火加減が命。
強火で一気に香りを引き出します。
あ〜香りがすごいたちましたね。
これで火を消して盛りつけお願いします。
すっごいむせますねこれ。
香りが。
香りがというか…。
(せきこみ)すごいこれ。
ご家庭で作る場合はこのとうがらしをゆっくり徐々に徐々に炒めていかないと今みたいにウワッて目が痛くなる感じ。
でもすごいいい香りですよ。
いい香りたってますね。
う〜んおいしそう!出来上がりました。
谷原章介作「辣子鶏」。
辛くてしびれる麻辣の味わい。
うまく引き出せているでしょうか?
(2人)お疲れさまでした!ありがとうございます。
あ〜うまい!う〜ん!そしてビールとピッタリ合いそうなこの僕の作った「辣子鶏」を。
いただきます!いや〜すごい香ばしい香りがしてたのであのくらい香ばしくさせた方がおいしいんですよね。
いただきます。
うん!いい感じですね。
大丈夫ですか?麻と辣が後から来ますよこれ。
お〜ほんとですか。
うんおいしい!おいしいですか?よかったです。
ちゃんと横で監修して頂きましたからね。
このぐらいの辛みの方がいいな。
じゃちょっと僕も頂いてみます。
失礼します。
一見何にもないようなんですけどかんでいくとうまみと麻と辣が…。
順番に来ますね。
来ますよね。
まず最初に足した蝦醤のうまさ。
そこからだんだんかんでいくと辣が来て気付くと麻でしびれてる。
そうなんですよ。
これはもうビールに最高ですね。
もともと脇屋さん上海料理から始まって麻辣の世界極めてきたわけじゃないですか。
僕今日この新しい中国料理の魅力というのを知ったんですが尽きないですよね。
中国のあの広い大地の中で…。
そうなんですよ。
中国大陸というのはあれだけ広くてあの中にいろんな国がほんとにいっぱい入るような所。
その大陸的な僕は料理をですね一個一個塗り潰していくようにいろんなものを吸収して自分の料理の中に入れてそれを作り上げていけたらいいなって。
また新しい料理が発見できるんじゃないかなって思うんですよね。
この道40年創意工夫あふれる料理で中国料理界をリードしてきた脇屋友詞さん。
新たな料理を生み出すヒントは伝統の中にある。
極めても極め尽くせない奥深さが更なる創作へとかきたてます。
残ったとうがらしを使って手づくりラーユを作りましょう。
(テーマ音楽)2014/06/20(金) 10:15〜10:40
NHK総合1・神戸
きょうの料理 谷原章介のザ・男の食彩「辛い!しびれる!うまい!辣子鶏」[字]
辛さが特徴の中国四川料理の中で、今人気の「辣子鶏(ラーツーヂー)」。鶏のから揚げを、大量の唐がらしと花椒ともに炒め、辛さをまとわせる。脇屋友詞シェフの技に迫る。
詳細情報
番組内容
俳優の谷原章介が、極上の味を生み出すプロの技に迫るシリーズ。今回のテーマは、蒸し暑い季節にぴったりの、辛さがあと引く「辣子鶏(ラーツーヂー)」。日本の中国料理界をリードする脇屋友詞シェフの、極上の味を生み出す技に迫る。とうがらしの刺激的な辛さ、花椒のしびれる辛さの2種類の辛さを組み合わせることで、より深い味わいに。鶏肉には桜えびのジャンで下味をつけることでうまみをプラスし、辛さをより際立たせる。
出演者
【講師】中国料理店オーナーシェフ…脇屋友詞,【司会】谷原章介,【語り】江原正士
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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