森田実の言わねばならぬ 2014.2.25(その5)

平和・自立・調和の日本をつくるために【194】

《本を読む》佐藤優著『地球時代の哲学 池田・トインビー対談を読み解く』(潮出版社、2014年2月16日刊、1200円+税)/池田哲学・創価思想の偉大さを説いた好著

「本書の狙いは、二十一世紀にわれわれが生き残っていくための生きた、ほんものの思想を創価学会名誉会長で、創価学会インターナショナル会長の池田大作氏のテキストから虚心坦懐に学ぶことである」(佐藤優=本書の著者)

 親しい友人から、本書(佐藤優著『地球時代の哲学 池田・トインビー対談を読み解く』)を贈っていただきましたので、読みました。池田大作氏が偉大な思想家であることを改めて確認することができました。著者の佐藤優氏の能力の高さを改めて感じました。能力の高さ以上に、人間の大きさを感じました。佐藤氏は本書の「はじめに」の冒頭にこう書いています。
《私はプロテスタントのキリスト教徒であるが、同時に創価学会のファンでもある。創価学会は時代の危機を超克することができる新しい価値を創造するほんものの宗教団体だ。そして、創価学会の活動のすべてが、池田大作氏の名と結びついている》
 さらに佐藤氏は、佐藤氏自身が本書の中で書いた文章を引用して、池田大作氏の偉大さを説明しています。佐藤氏はこう記しています。
《池田氏は悟りを得たという点では仏であるが、すべての衆生を救うためにわれわれの世界にとどまっている菩薩なのである。二十〜二十一世紀に、池田氏は、救済宗教であるという仏教の本質を復興させた、偉大な宗教改革者だ。これがプロテスタント神学徒である筆者の池田大作氏に対する率直な認識である。宗教は異なるが、筆者は一人の宗教人として池田大作氏を心の底から尊敬している》
 池田大作氏の著作を、私はいまだ数十冊しか読んでいません。おそらく何百冊もある著作の一部です。正確に数えていませんが、三十数冊になりましょうか。それだけ読んだだけで、私は池田大作氏は現代の世界における最も偉大な宗教家であり、思想家・哲学者であるとともに、世界最大の平和運動指導者であり、社会運動指導者だと私は思っています。
 佐藤優氏はいまや言論界の第一人者の地位にあります。多くの著書を出しています。「売れっ子」と言っては佐藤優氏に失礼かもしれませんが、マスコミ界の頂点にいながら、池田大作氏の偉大さを率直に語る佐藤優氏の言論人としての偉大さを感じます。
 私も、池田大作氏は現代の世界の最大の宗教家、思想家だと思い、そう書いたことがありますが、私はいまはマスコミを離れています。自由人として気ままに生きています。自由に、ありのままの自分の考えを述べて生きている一人の老人です。誰が何と言おうと、まったく気になりませんし、また過去の人でしかない私に、もの申す者もおりません。
 しかし佐藤優氏は「売れっ子」(佐藤さん、失礼します)です。創価学会と池田大作氏に対する心底からの尊敬の念を語ることには一部とはいえ世間の抵抗もあるでしょう。それを問題にせずに、率直に自分自身の心境を語る佐藤氏の姿勢に、私は深く共感します。
 マスコミの諸君の中に、創価学会と池田大作氏に対して間違った固定観念をもった者が少なくないようですが、これらの人に勧めたいことがあります。まず池田大作氏の著作を読みなさい。『人間革命』を読みなさい。池田大作氏の著作を読みなさい。どんどん読みなさい。佐藤優氏のこの著作を読んでください。創価学会と池田大作氏に対する間違った固定観念は、すぐに雲散霧消してしまうと思います。池田大作氏の著書には、人類普遍の高い理想が語られています。ほんものの思想が語られています。
 佐藤優氏は、本書において池田大作の大思想家としての偉大な理想を解説しています。見事な池田哲学・創価思想の解説書です。