よしもと新喜劇【「長生きしたけりゃ不届き者を捜しなさい!?」】 2014.06.21

(すっちー・ナレーション)
葬儀会社で働く内場がやってきたのはある会社社長のお葬式。
そこで死んだはずの社長が幽霊になって現れ自分を殺した真犯人がいると告白する
果たしてその真相は?
それでは「よしもと新喜劇」始まりま〜す!

(幸恵)森田さん起きてくださ〜い!森田さん!
(直子)あれ?ちょっとどうしたの?
(幸恵)こんな所で寝ちゃって。
ずっと起こしてるんですけど全然起きないんですよ。
(直子)もうちょっと起きなさいよ!こんなとこで寝てたら…高井常務に見つかったら怒られるわよ!ちょっと…。
(森田)グゥ〜〜。
(直子)あっ高井常務。
(高井)おうどないしたんや?
(直子)ちょっと寝ちゃったみたいで。
(高井)ああ〜そうか。
森田君!
(森田)ぐぅ〜〜。
森田!ぐぅ〜〜。
起きんかいお前!何しとんねん。
(森田)It’sso….
(高井)えっ?Oh,I’msorry.Oh….Iknowsleepless.Sobettersleepbroken.Ah….Youknow….I’mextremelytired….分かれへん分かれへん。
(2人)ははははっ!めっちゃ困ってるやん。
(高井)いや当たり前やないか!何を寝ぼけてんねやお前は!すみません海外旅行に行ってる夢を見てしまいまして。
知らんがなもう。
働け早く。
(森田)いやいやそれが…分かってくださいよ。
ねえ?急にこのご自宅で社長が亡くなられて朝からずっと動きっぱなしですよ。
大変かもしれんけどなぁ。
(幸恵)これから会社はどうなるんでしょうか?
(森田)それは大丈夫やわ鮫島君。
高井常務がおられんねやから会社は安泰やがな。
(幸恵)そうですね。
(高井)まあまあ…。
はははっ。
高井常務真に受けるタイプなんですね。
やかましいわ!ばかにしやがってほんまに。
冗談でございます。
それよりも葬儀社の内場さんは?
(森田)え〜っとですね表の方の準備に取りかかるって言うてはりましたけどね。
あっ言うてたら来られました。
内場さん!内場さん!・
(内場)は〜い!いや〜どうも。
どうもどうもすみません。
バタバタで申し訳ないです。
ちゃんと玄関の方やっておきましたんで。
すみません次こっちの方取りかかりますんで。
すみません今気付いたんですが白いネクタイおかしいですよね?すみませ〜ん。
午前中結婚式の方に行ってましたもんで。
はいすみません掛け持ちで。
替えてくださいお願いします。
すぐ替えます申し訳ございませんこんなもんすぐですから。
はい。
(高井)あかんやろそれ!めちゃめちゃ派手やないですか!大丈夫です。
こうなっております。
(高井)裏が黒かい!「NGKセレモニー」はですね冠婚葬祭を承っておりますのでもうどういうときでも対処できるようにネクタイだけはいっぱいあるんですよ。
便利なネクタイなんですね。
すぐにねあの…ん?ちょっと着けていただけないっすかね?僕がですか?鏡がないもんですみません。
分かりました。
いいですか?ありがとうございます。
あっここ…こうね。
そんな感じで。
すんません…。
はい…じゃあいってくる。
いってらっしゃい。
言うてる場合かあほ!新妻ちゃいますよ僕。
申し訳ございません。
(高井)それよりもすみません遺影まだ届いてないんですけど。
あっ!まだですか?
(高井)はい。
いや本社から連絡ありましてもう2時間前には出たということなんですけど…。
(高井)えっ?うちの部下の安尾という男が来ませんでしたか?
(高井)まだ来られてませんけどね。
あいつまたどっかでサボってるんですよもう〜。
叱っておきますすみません。
(高井)お願いします。
あっ来ました来ました来ました。
(安尾)遅くなってすみませんでしたか?聞くなお前は!「すみませんでしたか?」やあれへんがな。
「すみませんでした」でええねん。
「か」はいらんやろ。
「か」はいらない?内場さん怒ってるんです。
そこは「か」いるやろ!「怒ってるんですか?」って聞かなあかんやないか。
怒ってるんですか?当たり前やないかあほ!僕サボってたわけやないんですか?知らん。
お前のことは知らんよ。
サボってたわけやないんです。
車に遺影を取りに行ってそのまま昼寝をしてたんです。
サボっとんねやないか!ちょっとお待ちかねやもう。
遺影の方は?
(安尾)こちらでございます。
きれいに出来ておりますんで。
(高井)確認さしてもらいます。
(安尾)こちらでございますはい。
(場内笑い)
(高井)いい写真ですはい。
こちら遺影でございます。
イエ〜イ!ははっ。
(高井)いやダジャレいらんねんそんなしょうもない!不謹慎な。
リップサービスでございます。
(高井)そんなリップサービスいりません。
申し訳ございません。
(高井)あっあとすみませんお寺の方への連絡は大丈夫です?あっ花月寺の住職でよかったですね?あの〜連絡しております。
もう来られると思うんで。
あっ分かりました。
すみませんお待ちください。
もうちょっとこっち側に。
うん。
はい大丈夫。
(藍)高井常務。
(場内拍手)
(藍)花月寺の住職が来られました。
(高井)ああ〜そうか。
へえ〜やはりお金持ちは違いますね。
しゃべる豚ですか?ねえ〜。
そうそうそう。
ぶぅぶぅぶぅぶぅぶぅ〜ぶぅぶぅぶぅ〜。
私人間ですねん!なんですか?今の時間は。
何があったんすかね?ちょっと分かんなかった今。
ノリつっこみです。
はあ?おたくが言うから乗ったんですよ。
あっそういうことですか。
(高井)あの〜豚じゃないですよ。
家政婦の藍さんです。
はよ住職さんお呼びして。
はい。
住職こちらでございます!
(池乃)あっどうもどうも。
(池乃)ええ〜。
あの〜家政婦さんご住職まだですかね?
(藍)いやさっきおられた…。
お呼びして早く。
(池乃)いやいやいや。
(高井)早く。
呼べって言うてるやろ。
まだですね。
もう頼みますよ時間が…。
(高井)ご住職!
(池乃)ここにねあの…住職はちゃんとあの…。
すみませんがあの〜皆既日食になっとるんです。
(安尾)皆既日食?住職を早く呼んでくださいよ。
あの〜声は聞こえますよね?ああ〜来られてるのか。
ご住職もうおふざけはやめてください。
(池乃)あの〜とりあえず声に近づいてください。
こっちですよこっち。
声の方へこっちこっち…。
はい。
・見下げてごらん
(一同)うわっ!まあまあまあまあそれはそれとしてありがとうございます。
(高井)住職お待ちしておりました。
あっご住職はじめまして。
私NGKセレモニーの今回葬儀を承りました内場と申します。
こいつの部下の安尾と申します。
偉そうに言うなよお前。
(安尾)部下の安尾です。
すみません。
どうも保安官のロバートです。
違うでしょ!保安官もうそロバートもうそでしょ?これ。
いや花月寺の住職で池乃と申します。
よろしくお願いします。
ええ〜今日はですね18時からお通夜を始めたいと思います。
そして明日15時から告別式となっておりますんでよろしくお願いします。
いやいやこちらの方こそよろしくお願いします。
お願いします。
(高井)あっ君たち表の準備頼む。
(森田)分かりました。
あっそうや!火葬場予約してくれた?
(直子)忘れてた!
(森田)何してんねん。
(高井)何をしてんねん。
(森田)すみません。
あっもしもし?あの〜明日なんですけども…。
えっ今月もういっぱいですか?
(高井)はあ?
(森田)あの…来月で結構なんで。
(高井)いやそれはあかんよ!腐ってしまうやろ。
任してくださいあとで言うときます。
(高井)お願いします。
(池乃)ところで奥さんはいらっしゃいますかね?今回のことでお気落ちをされてるんじゃないかと思いましてね。
ええ奥様はつらいでしょうけども気丈に振る舞って奥で仕切っておられます。
ああ〜そうですか。
それは…。

(やすえ)高井さ〜ん!
(高井)奥様です。

(やすえ)高井さんこれを祭壇の方に飾ってください。
分かりました。
(やすえ)お願いします。
あっ住職…ありがとうございます。
この度はよろしくお願いします。
あれ?やすえちゃん?
(池乃)ん?やすえちゃんやろ?
(やすえ)はい。
やっぱりそうや。
俺ほら高校のときの同級生。
(やすえ)あっ内場君?そうやがな〜。
えっなんで内場君ここに?いや俺葬儀社に就職しててな今回こちらの方担当さしてもらうことなったんや。
あっそうやったの?奥さんやったん?うん。
いや〜この度はほんとにねぇ…。
いや〜でもいつまでもきれいなぁ!もうちょっとやめてよこんな席できれいやなんて言われたら…。
ふははははっ!パンパンパン!カッ!
(舌を鳴らす音)はあ?なんですか?今のは。
(高井)喜びの最上級です。
最上級!?いやいやびっくりしました。
(池乃)いや〜でもよろしゅうございましたね奥様急なことでたぶん気を落とされてるんじゃなかろうかと心配してたんですが意外とお元気そうで。
(やすえ)あっ…。
(池乃)まあそれにしてもねぇ突然でございましたねあんなに元気だったのに。
もうあの立派な方が…。
私も生前親しくさせていただきましたがもうその岡田さんが…。
ううっ…。
住職泣かないでください。
ううっ…。
あの…住職泣かないでください。
ははははっ…。
おい笑うてんのかい!
(池乃)あの写真しかなかったんですか?目開いてんのはこれしかなかったんです。
(高井)そんなことないですよ。
いいお写真です。
(池乃)ああ〜それにしてもねぇ急にあんな事故がねぇ。
あっなんか…なんでもねぇバルコニーからねえ?転落されたとか。
(池乃)そうですよねぇ。
あの日は主人お酒をいっぱい飲んでかなり酔っていたのでそれでふらふらっとバルコニーから転落してしまって。
そうですか…。
(高井)奥様木箱あちらで大丈夫ですか?
(やすえ)あっありがとう大丈夫。
あの〜木箱…。
これなんですか?これはね主人が骨董品が大好きでいちばん大事にしていた壺なの。
だからこうやってそばに置いてあげたら喜んでくれるかなと思って。
ああ〜喜んでますよ。
まだちょっと奥で用事があるのでよろしくお願いいたします。
住職よろしくお願いいたします。
高井さん藍さんちょっと奥に。
(高井)お願いします。
行こう。
ガタン!一緒に行こうとすなやお前!お前窮屈やねん!ちょっと痩せや。
いやお前や!でもやすえちゃん泣きたいやろうに。
気丈に頑張ってんなぁ。
(安尾)ほんとですねぇ。
(池乃)けなげさを感じますねぇ。
いや〜やっぱりねぇ。
(はじめ)準備の方は任してある。
(みどり)そうやね。
(はじめ)ちょっと君!ちょっと。
ああ〜さすが。
ねえ?大会社の社長ともなると交友が広うございますねぇ。
(はじめ)はあ?へえ〜石原裕次郎さん。
・これでおよしよ・ふふふふ〜んいや歌知らんのかい!歌知らんって何?
(はじめ)いやあのね裕次郎じゃないんですよ。
あっ!ははっサングラス取ったらなんにもあらへん!ありますよ。
付いてるもんは付いてるからね。
素うどんみたいな感じ。
誰が素うどんですか。
素うどんでございます。
失礼ですね。
俺はねここの長男です。
えっ!?やすえちゃんこんな大きな息子さん…。
(池乃)いやそうじゃありません亡くなられた岡田さんの先妻さんのお子様方です。
そういうことですか。
ああ〜ああ〜。
私あの〜NGKセレモニーの…今回葬儀させていただきます。
よろしくお願いします。
ああどうも。
長男で副社長のはじめだ。
ご長男ご長男…はい。
(みどり)嫁のみどりです。
奥様。
(真希)長女の真希です。
ああ〜長女。
(烏川)嫁の耕一です。
いやおかしいやろ。
おばちゃん?ああ〜いえ夫で専務をやっております烏川といいます。
専務さん。
じゃあこうご兄妹でいらっしゃいますか?
(はじめ)ああそうです。
じゃあお2人兄妹で…。
(はじめ)いやもう1人下に妹がいてるんですよ。
3人兄妹。
ああ〜そうですか。
(珠代)はあ〜〜〜!!どうも〜。
どうもどうも〜お待たせしました。
なんですか!?なんですか?このにぎやかな方は。
(はじめ)今話してた妹の珠代です。
あっそうなんすか。
(はじめ)葬儀社の方ね。
(珠代)よろしくお願いします。
亡くなったお父さんのためにいいお葬式を挙げてあげてください。
分かりました。
(珠代)うふふっふふっ…好き。
おかしいやろ。
はあ!?なんですか?ううっ…冗談ですやんか。
「冗談ですやんか」?亡くなったお父さん…亡くなって悲しいけどそうやって冗談でごまかそうとしてる私の気持ちも分かってくださいよぉううっ…ああ〜チ〜ン!何してんねやおい!鳴らすなほんま…。
拝まんでええねん!違う違う!このチ〜ンやない。
このチ〜ンやったわ。
違うチ〜ンやわほんとに…。
(みどり)あの〜葬儀屋さん今日の喪主はうちの主人がしますのでよろしく。
いやでも奥様であればあの…やすえさんじゃないんですか?
(はじめ)いや長男の僕がします。
(みどり)はい。
(真希)えっ?ちょっと待ってよ。
喪主は私がするわよ!お兄ちゃんは頼りないから無理よ。
(みどり)ううん大丈夫大丈夫私が付いてるからふふっ。
(真希)死にかけは黙っててください。
私まだ35よあんた。
はっ?数の数え方も忘れたんかい!誰が忘れたんじゃ!はあ?何なんですか!?
(はじめ)何突いてんねんこらぁ。
(烏川)何してんねん何を!ガラ悪いぞあれ!
(みどり)あんたなんなのよ!いいかげんにしなさいもう!あんた長男でしょ!
(はじめ)長男こっちや!
(烏川)違うでしょうが!シルエットは一緒…。
(はじめ・烏川)シルエット違うわ!
(烏川)ほんとに!ケンカしないでくださいよもう。

(やすえ)どうしたんですか?大きな声がしましたけど。
(真希)あらやすえさんあなたまだいらっしゃったの?もうとっくに出ていったと思ってたわ。
今回の葬儀が無事に終わりまして片づけが済むまでは。
いくら片づけを手伝っても籍が入ってない人には財産分けはしないからね。
(真希)そうよ。
あなたにはびた一文あげませんからね。
(池乃)これこれいいかげんにしたらどうです?仏さんの前ですよ。
(真希)あなた奥へ行きましょう。
(烏川)せやな。
(みどり)うちも行きましょ。
(はじめ)そやな。
ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふぅ〜〜〜んああ〜ぷりぷりっと。
あはっ。
コンコロコンコンコンコン…。
おいおい。
これや。
ああ〜よいしょ。
ほいっ!ああっ!その糞かよ。
いつまで持ってんねやほんで。
奥様…。
持って帰んのかい!ええっ?放るんかいな。
(池乃)気になさったらいけませんよ。
(やすえ)大丈夫です。
私はほんとにまったく気にしてませんから。
では失礼します。
ガン!えっ?めちゃめちゃ怒ってるやん!
(安尾)今ちょっと揺れましたよ!ええ〜?いやでもやすえちゃん籍入れてなかったんですか?そうなんですよあの子供たちに反対されてとうとう最後まで籍を入れてもらえずでね。
かわいそうに。
ああ〜ちょっと私準備がありますんで失礼します。
お願いします。
(池乃)いやいやちょっと忘れ物が。
えっ何を忘れられた?大したことやないんですが袈裟を忘れまして…。
大事なもんやそれ!いや〜昨日の晩まで覚えとったんですが今朝忘れましてね。
ダジャレかいほんま!そんなんいいんです。
ああ〜数珠も忘れてる。
ええ〜?えっ?まさか…あっ経本も忘れてる。
全部やがなあんた!いや〜…。
忘れ物多いですよ。
気をつけます。
はい。
私は誰でしょう?そこも忘れたんかい!えらいことですよそれ。
(池乃)いやこれは冗談ですがね。
びっくりしますよ。
では後ほど。
遅れないようにお願いします。
はいはい分かりました。
大丈夫ですかね?じゃあ我々も用意しようか。
え〜っと…あっ線香がないな。
車行って線香取ってきてくれ。
線香ありましたかねぇ?まあ蚊取り線香でええか。
あかんよお前!恥かくぞこっちがほんとにもう…。
よいしょ。
これを広げておく…。
あれ?停電か?ヒュ〜ドロドロ…
(不気味な音)なんやねんこんなときにもう。
停電ってなったら困るで。
ああ〜戻った。
よかった。
けどなぁやすえちゃんも若いのになんでまた…。
まあいくらお金持ちかなんか知らんけどこんな貧乏神みたいな顔したんと…。
どこがよかったんや?貧相なこんな…。
恥ずかしいわ外歩くのん。
(オクレ)こら!ほっとけ。
わあっ!いてはったんですか?誰もいてないと思って…。
あれ!?ご兄弟ですか?そっくりですね。
本人や。
幽霊やわし。
あっ岡田社長の幽霊…。
いい〜〜〜〜っ!?えっ!?いやそんなわけ…幽霊世の中…。
いい〜〜〜〜っ!?いやこんな三角巾…。
いい〜〜〜〜っ!?こんな…。
あっご一緒に。
(2人)いい〜〜〜〜っ!?やっとる場合か。
お前がやらしとるやないかあほ。
ちょっと幽霊なわけないやろ!な…何言うてんねんあんた。
ええかげんにしぃ。
バタン遺体ある…。
そやろ?っていうことは…いや幽霊ってあんたほんまに死んでんの?ん?ちょっと待って。
おお〜死んでるわ。
そうせな分からへんの!?実体あるみたいやけどなぁ。
ほんま幽霊か?そうや!気持ち悪いなあんたそんな…。
線香ありましたよ。
おお〜安尾安尾!えらいこっちゃ幽霊出てきた!岡田社長の幽霊や。
ほらそこおるやろ見てみぃ!
(安尾)何を言ってるんすか。
どこにいるんすか?そこ…そこおるやないか。
はっきり見えてるやろ?えっ?どこにいるんですか?そこやそこ。
後ろ後ろ後ろ。
(安尾)どこにもいませんよ。
お前わざとやろ!分かっててよけてるやろ。
あの〜…あれ?どうしたんですか?
(安尾)内場さんがね岡田社長の幽霊がおるって言うんですよ。
(藍)社長の幽霊?そんなんどこにいてるんですか?
(オクレ)うわっ!おい!今おなかで突き飛ばしたやないかお前!
(藍)えっ?なんも感触なかったですけど。
それはお前100キロ超えてるからや!感じひんねんそれ。
(藍)それがあの〜奥さんがね葬儀屋の人を呼んできてって言ったんでどちらか来てもらえないですか?
(安尾)じゃあ僕行きますわ。
(藍)あっお願いします。
(安尾)はいはい。
あっあっこれだけははっきり言っときますが内場さんふふふほにゃほにゃ…。
はっきり言えよ!あいつら見えへんのか?ほんまに…。
なんで俺だけ見えんねやろ?俺霊感なんかないねんけどなぁ。
おうそれはやなわしらには共通点があるからや。
共通点?何?それ。
わしの前世とあんたの前世は恋人同士やったんや。
いや〜ん!はははっ!いや〜ん!い…「いや〜ん」ってわしもいや〜んやわ。
はははっ。
絶対嫌やわぁ〜。
それで見えるわけ?そういうこっちゃ。
そうなん?でもなとにかくあんたが来てくれて助かった。
えっなんで?わしが幽霊になって出てきたんにはなある事情があんねや。
実はな…。
そんなあほな!ふははははっ!内場君まだなんにも言うてないんやけど。
あっ言う…言うてへんかった?言うてないわお前。
聞いたと思ったわ。
あのなわし酔っぱらってバルコニーから落ちて死んだ言われてるやろ?はい。
それは違うんや。
えっ?実はな夜中トイレへ起きたときに書斎の窓が開いとってほんでバルコニーに行ったんや。
はい。
ほなら下から物音がしたんでのぞき込んだらそこを誰かに背中を押されて落ちて死んだんや。
えっ!?物音してのぞいたときに後ろから誰かに押されたん?そうや。
それやったら事故ちゃうやん。
殺人やん!そういうこっちゃ。
えっ人殺し…。
そやからあの〜犯人捜してくれ。
何言うてんねんあんた。
それよう簡単に言うなぁ。
そんな刑事でもないのに分かりませんよ。
犯人捜さんかったらお前呪い殺すぞ〜。
ちょっとやめてぇやそんなん。
気持ち悪いなぁ。
だから…そういうこっちゃねん。
どういうこっちゃやねん。
なあ。
(オクレ)あ…開けてください。
誰に言うとんねやおい!開いたでおい!誰かいてんの?これ。
バイトおんの?バイト。
あほ〜。
あんたや。
何言ってるんすかそんな…。
難題吹っかけられたんや。
ほんまやって。
(すっちー)じゃますんで。
邪魔するんやったら帰ってや。
(2人)あいよ〜。
なんでやこらぁ。
用があるから来とるんじゃい。
えっ?
(すっちー)おいここに岡田はじめっていうのおるやろ。
ああ〜ご長男の方ですね。
(すっちー)呼んでくれるか。
ちょっと待ってくださいね。
はじめさんはじめさん!
(はじめ)はい。
どうしたんですか?ご面会の方が。
(はじめ)あっあんたらここには来るな言うたやろ。
帰ってくれ。
(すっちー)帰れやと?帰ってほしかったらさっさと500万返さんかい!
(はじめ)それは…。
お兄さんあの〜500万借金してるんですか?
(はじめ)はい。
ちょっと株で失敗しましてね。
ええ〜?
(はじめ)あのね今日はおやじのお通夜なんですよ。
だからもうちょっと待ってください。
(すっちー)知るかそんなもん!金返さんかったら通夜むちゃくちゃにしてまうど。
ちょっとそれやめてください。
(すっちー)おい松浦。
さっき差し押さえで分捕ってきたこのギター使うてどないなるか分かりやすう教えたれ。
(松浦)分かりました。
よう聴いとけ!
(すっちー)聴けこらぁ!
(ギターの演奏)・すぐに借金返さなきゃ・お通夜の会場乗り込んで・祭壇の前に仁王立ち〜何するか言うたれ。
・死者の冥福祈りますわあっ!あほ。
普通の参列者やないか!ちゃうんですか?えっ?なんでわしこないして拝まなあかんねん。
いややっぱお通夜来たらね…。
関係あらへんこんなおっさん。
お前見てみぃこれ。
眼鏡肩幅ぐらいあるやないか。
笑うてまうわこんなん。
はい。
すみません。
(すっちー)暴れなあかんねん!おい仲間ぎょうさん連れてきて暴れ倒すぞこらぁ。
いったれあほ。
・すぐに借金返さなきゃ・仲間を100人連れて来て・皆んなで棺桶持ち上げて〜どうするか言うたれ。
・元々の場所にそっと置くわあっ!あほ。
すみません。
なんで元の場所にそっと置くん?えっ?ほななんで持ち上げたん!?
(松浦)いや棺おけの裏がどうなってるか気になるでしょ?気になる〜?なりますよ。
ああ〜こないなっとんねや。
色ちゃうな。
(松浦)これベニヤですか?これ。
へえ〜。
コンコンコンコン軽い音しよんなおい。
コンコンコンコンははっ。
ドンドンドンドン人が入っとる人!人が入っとるわ〜。
たたいたらあかん。
怖っ。
見てみぃお前「MadeinChina」って書いてあんで。
棺おけまで中国製ですか?こんなんあるんやなぁ。
はあ〜。
そやけどこんなんで焼かれたら天国やのうて中国行ってまうで。
(2人)あはははっ!ジャンジャン
(ギターの音)こういった営業で回られてる…。
(すっちー)違う!営業は回ってない。
結婚式のパターンもあるんですかね?
(すっちー)結婚式の場合はちょくちょく行ってますよ。
ああ〜めでたいもんね。
2次会ね。
結構…お葬式って需要ないから結構ええ…。
(すっちー)あっ!隙間産業で…。
逆に逆にね。
(すっちー)あっあの〜故人がなんか楽しくやるのが好きやったからみたいな。
ああ〜。
ご予算どれぐらいで考えてます?まあまあまあまあ…。
こんなもんで。
(すっちー)おっ。
よろしくお願いいたしますまた。
はい。
あの〜また番号言うときますんで。
あっ弁当付けときます。
(すっちー)ありがとうございます!よろしくお願いいたします。
なんの話やこれ!いや行きたそうな…。
(すっちー)行きたいんか?お前。
行きたいです。
お前…ちょいちょい行ってるやろ。
いや…。
言わなくていいでしょほんまに。
(すっちー)あかんでほんま。
さっさと金払わんかいお前ら!・
(烏川)騒がしいなもう。
なんやの?これ。
いやお兄さん借金してね払えへんから暴れてはるんですよ。
(すっちー)そうやはじめお前嫁はんおったのう。
嫁はんになわしの知り合いのいかがわしい店で働いてもうて借金返せや。
嫁はんこっち来いこらぁ。
(はじめ)いや…。
(みどり)命のかぎり働かせてもらいます。
(2人)わおっ!
(すっちー)クソばばあやないかこれ!
(みどり)いえいえまだ35ですから。
(すっちー)お前言うてて恥ずかしないんか!全然。
(すっちー)全然って…。
客逃げるわお前なんか来たら。
(みどり)そんなこと言わんと…。
いやお願いします。
(すっちー)事務所で話つけよう。
(はじめ)やめてくださいちょっと。
今日お通夜なんですよ。
(すっちー)痛っ!えっ何?ん?
(すっちー)お前何しとんねんこら。
えっ?えっ?いやいや違う違う…いやこいつが渡したんですよ今。
(すっちー)「こいつが渡した」っておらんやないかどこにも!パ〜ンってこれが…こんなんが…。
(すっちー)お前こら…。
いてますねんいてますねん!バキ!バキ!ああ〜!ああ〜!うわっ…。
(オクレ)むちゃするからじゃ。
いやあんたのせいや!
(やすえ)内場君大丈夫?ああ〜大丈夫大丈夫。
(珠代)お兄ちゃん。
やすえさんが50万払ってとりあえず追っ払ってくれたからいいけどお父さんのお通夜の日に借金取りが来るなんて最低なことよ。
(烏川)最低ですよ。
(真希)やっぱりお兄ちゃんには任せられないわ。
私が喪主をしますから。
(烏川)そうしよう。
(山田)失礼しますよ。
ああ〜烏川さんこんなとこにおったんかいな。
(烏川)ここには来ないでください。
帰ってください。
あほか。
それやったらちゃっちゃと500万返さんかい。
(はじめ)えっ?あんたも借金してたんかいな。
てへっ。
いやかわいないよ。
ごまかしてる場合ですか。
なんでまた…。
知り合いにもうけ話勧められてだまされましてん。
えっお兄さんと変われへんやん。
(珠代)兄弟そろって情けないわねもう。
喪主は私が務めます。
(平田)珠代さん借金500万もらいに来たで。
あんたもやないかい!あっ…。
どひゃ。
「どひゃ」ってなんや。
なんで使うたの?ホストクラブに貢ぎまくってしまったんです。
すごいリアルな感じ。
ちょっと兄弟三人何してるんですか。
おいこら!金返せ言うとんねんこら!葬式ぶち壊すぞこら!
(やすえ)ちょっとやめてください。
それだけはやめてください。
あの〜お金でしたら明日私がお支払いしますから。
(山田)あんた誰や?私は…義理の母親です。
(山田)ふんそうか。
よっしゃ1日だけ待ったるわ。
けどなわしも手ぶらで帰るわけにはいかんねや。
(やすえ)じゃああの…この指輪とこのブレスレットを。
それぞれ100万円にはなると思います。
(平田)ほう〜。
(山田)そうか。
よっしゃ今日はこれで勘弁しといたらぁ。
けどな明日はきっちり金用意しといてや!
(平田)うちのもな!
(山田)烏川!もし金が用意でけへんかったらどうなるかわしの怖さ教えてやれ!こいつはな…。
いや初対面やろ!
(藍)奥様あの指輪とブレスレットは社長からもらった大切なプレゼントじゃ…。
ああ…いいのよ。
(真希)やすえさん言っときますけどお金を立て替えてもらったからといって恩には着ませんからね。
お父さんの遺産が入ったらすぐにお金はお返ししますからそしたらすぐに出ていってくださいね。
(はじめ)そういうことや。
俺らはな一度たりともあんたを母親と認めたことはないからな。
行こうか。
(みどり)はい。
(安尾)くっそ〜!ほんまにあいつら腹立ちますか?聞くなお前。
言い切れよ。
(やすえ)あなたごめんなさいね。
あなたが望んでいるような仲のいい家族にはやっぱりなれなかったわ。
やすえ…。
すまんなぁ。
元気出してくれ。
おい通訳せんかい。
なんで偉そうやねん。
俺には強いなぁほんとに。
やすえちゃん。
岡田社長の霊が「すまんかった。
元気出してくれ」って言うてはるよ。
(やすえ)何言ってんのよ。
いやいやここにな…岡田社長の霊がそばでじっと見守ってるでここにおって。
(やすえ)冗談はやめてちょうだい。
いやいやほんまやねん。
(やすえ)もういいから。
私ちょっと奥に用があるので行きます。
いやよけたやん!今よけたでこう。
信用して。
ほんまにおるここに。
(安尾)誰も信じませんよ。
信じてくれよおい。
頼むわ。
内場さん私は信じますよ。
住職。
やっぱり見えるんですか?
(池乃)はははっ。
見えません。
見えませんが仏に仕える身ですからその霊の気配は分かります。
なるほど。
(池乃)ははははっ。
岡田さん…ここだ。
いや違いますよ。
あほ〜。
いやこっちやいうねん。
(池乃)今こけてませんか?いやこけてません。
ここにいますここに。
(池乃)えっ?えっ?とりあえず気配は分かるんです。
あっそうなんですか?
(藍)まさか…。
いやどない言うたら分かってくれんのかなぁ。
ほんまにおんねや。
(オクレ)ああそやこれをやったらな信用してもらえるか分からん。
何?それほんまか?それ〜。
(オクレ)これやれ。
んん…。
あの〜ここに社長がおるという証拠見せます。
ねっ。
これ見てください。
(安尾)ふふふっ何やってるんですか内場さん。
(藍)あっ!それは社長の悲しみのポーズ。
悲しみかいこれ。
こんなんしてたん?悲しいとき。
ねっ今岡田社長が教えてくれたんですこれやったら信用するいうて。
(藍)社長はほんとにここにいるんですね?います。
(藍)私信じます!
(安尾)そう言うなら僕も信じます。
信じろここにおるから。
(オクレ)あっほなとにかくこの人たちと協力して例の件頼んだで。
いやちょっと無理やってそれは。
いやいや。
わし腹減ったから飯でも食うてくるわ。
幽霊腹減るん?
(オクレ)うん。
えっそこも入れんのかおい。
便利やなこれ。
(池乃)何を一人でおっしゃってるんですか?実はね岡田社長にえらいこと聞いたんです。
(池乃)はあ?何をですか?社長が言うにはねあの〜バルコニーから転落したのはあれは後ろから誰かに押されたからやいうて言ってました。
(藍)ええっ?
(池乃)内場さんこれはあくまで私の推理なんですがね岡田社長はバルコニーから誤って落ちたんじゃありません。
後ろから誰かに押されたんです。
いや言いましたよ!私言いましたけど。
いやいや私が言ったんでしょ?いやいや…私が言うたんじゃないですか。
誰かに押されたって言いましたやんか。
えっ?ひょっとしたら私の話を聞いて言ったんじゃ…。
何を言うてるんですか。
今の今ですよ!俺が言うたんをそのまままねして言うただけですやんか!はいはいはい私の間違いです。
いや俺が悪いみたいに言うなよ!ええっ!?
(安尾)でも…ということは殺人事件ということですか?そうやねや。
だから犯人見つけろって言われてさ困ってたんや。
ひょっとしたらあの兄弟のうち誰かが遺産目当てに殺したんすかね?いや〜いくらな出来の悪い子供たちでも父親は殺さんやろ。
(安尾)そっかぁ。
でも確かにあの事故の日社長の誕生日で皆さんここに泊まってました。
皆さんいつもみたいに社長にお金を無心するから社長は怒って遺言書を書き換えるって言ってました。
(池乃)なるほど。
動機としては十分ですね。
ひょっとしたらあの子供たちの中の誰かが犯人かもしれません。
私がちょっと問いただしましょう。
いやいやそんなん言うて「はいそうです」って言います?素直に。
言いませんって。
じゃあ幽霊にちょっと脅してもらいましょうか。
幽霊?幽霊に「素直に…正直に言わないと呪い殺すぞ」とこう言わせるんです。
そしたら怖くなって思わずこう罪の告白をするかも。
いや分かりますけどね幽霊見えるのは僕だけなんですよ。
現に皆さん見えないでしょ?
(池乃)あくまでもお芝居です。
芝居?
(池乃)誰かが岡田社長の幽霊に扮してそして脅しをかけてもらう。
なるほど。
それいいですね。
(池乃)ねっ。
じゃあ私幽霊やります。
いや無理や!説得力ないがな全然。
これ見てみぃひょろひょろやで。
無理無理無理そんな…。
あっ!安尾お前ええやないかい。
僕ですか?僕100キロないですから。
うんそりゃないやろうけど。
(池乃)でもこの衣装じゃまずいですよ。
任してください。
NGKセレモニーに不可能はないんですよ。
これこれこれこれ。
ここにね白装束があるんですよ。
いろんなもんをね用意しとるんでございます。
これねほら。
カツラもあるし。
あっ!これほんならこの裏でちょっと着替えてきてくれ。
(安尾)分かりました。
ほんで音と照明変わったら出てきてくれな雰囲気出して。
(池乃)音と照明?ああ〜いやちゃんと音響とね照明もちゃんと用意してるんですよ。
(藍)ええ〜!はいなんでもありますようちは。
はい。
はいこれが幽霊が出るような照明です。
暗くしたりね雰囲気出すんです。
これがね音楽。
(池乃)葬儀屋さんにどうしてこんなものがあるんですか?いやねもう今はね普通の葬式では納得いかんいう人が多いんですよ。
ええ。
だからいろんなニーズに合わすように。
(池乃)なるほど。
これちょっと音楽担当してもらえます?
(藍)はい。
3曲目に入ってますから。
怖い音が…ねっ幽霊が出るような音。
私はこの照明で…電気消したりしますから。
(藍)はい。
(池乃)私はどうすればいいです?ご住職はねちょっと見といてもらえます?
(池乃)あっ見とくだけ?見とくだけで結構でございます。
であの…。
あっここにおったらあかんな。
え〜っとちょっと練習しましょう。
あっあの台の中に隠れてください。
(藍)はい。
はい。
大丈夫っすかね?いけます?はい。
無理か。
いける?いける?ものすごい動いてるけど大丈夫かな?あの〜ラジカセも…。
はいはい。
じゃあ…オッケーオッケー。
じゃあ私この照明をちょっと・セッティングして…。
よいしょ。
大丈夫です。
安尾大丈夫か?・
(安尾)はい。
じゃああの〜すみませんちょっと練習を一回だけ幽霊出てくるとこね。
じゃあいきますよ。
はい用意スタート!
(「タブー」)
(「タブー」)何しとんねん。
誰がそんなショーすんねん。
見えへんぞ。
何が「見えへんぞ」やこら!そんなお客さんならんでええねん。
いや今見といてくださいと…。
いや見といてくれ言うたけどその見といてちゃうやん。
なんのショーやっとんねんほんで。
なんの音楽やほんま。
(藍)すみません間違えました。
3曲目よ?お願いしますよ。
もう一回入ってもう〜。
(安尾)あの〜出てくるときに僕なんか言わなくていいですか?そやなちょっと脅しの文句いんな。
まあ音楽…「ヒュ〜ドロドロ」で「恨めしや〜」と出てくるわ。
ねっ。
「おいお前たちわしに懺悔することがあるやろ。
正直に言わんと罰を与えるぞ」。
これだけでええわ。
まあまあ長いっすね。
そらそれぐらい言うてくれんと。
それ言うたらびびって言うから。
「恨めしや〜。
わしに」…。
(池乃)ちょっとちょっとこの声ですぐバレますよ。
(安尾)ああ〜声で分かりますか。
それやったら私のスマホにボイスチェンジャーの機能付いてるんです。
なので私の声を社長の声に変えることができるんです。
えっそんなんできんの?便利な世の中やなぁそれおい。
ちょっとちょっと練習やっとこ。
このマイク通してちょっとだけ雰囲気だけ。
(藍)はい。
(ボイスチェンジャーオクレの声で)恨めしや〜。
あほ〜。
おお〜いけるやん。
社長の声や。
ほなこれでちょっとあなた担当してくれます?お願いしますね。
ほなお前口パクだけでええから。
言うたように口動かせよ。
(安尾)はい。
あっもうほな本番始めましょもう時間ないんで。
(池乃)呼んできますわ。
呼んできてください。
で照明が暗くなったら始めて。
(藍)はい。

(池乃)本当なんですよ。

(はじめ)ええ〜?住職それほんまですか?
(池乃)本当ですよ。
びっくりしましたよ。
お経を上げていたら突然岡田社長の霊が出てきたんです。
(みどり)そんなあほな〜。
(池乃)いや…。
(烏川)えっ?えっ?えっ?ちょっと電気消えたよ!ヒュ〜ドロドロ…
(烏川)どうなってんの?これ。
(藍・ボイスチェンジャーオクレの声で)恨めしや〜。
(烏川)えっ…。
(一同)お父さん!
(藍・ボイスチェンジャーオクレの声で)おいお前たちわしに懺悔することがあるやろ。
正直に言わんと罰を与えるぞ。
(烏川)えっ?
(池乃)なんまんだぶなんまんだぶなんまんだぶ…。
お父さんはねあんたたちのうちの誰かにものすごい怒ってはるんですよ。
(はじめ・みどり)えっ!
(池乃)だから胸に覚えのある方は…ねっちょっと罪の告白をされた方がいいんですよ。
じゃないと呪い殺されますから。
(烏川)心当たりなんかありません。
(はじめ)なあ。
(藍・ボイスチェンジャーオクレの声で)おいはよ言わんかい!
(藍・ボイスチェンジャーいろいろな声で)お前らわしに懺悔せなあかんことがあるやろ。
正直に言わんと罰を与えるぞ。
(藍)あれ?おかしいな。
すみませんすみません。
(池乃)おいおい…。
電池が…スマホの電池が切れちゃって声変えれないです。
こらこらこら出てきたらあかんやんか!ないの?電池。
ほな俺の使え。
じゃあもう一回お願いします。
(烏川)あほかおい!なんや?これ。
あっいや…あっ…。
(烏川)なんかおかしい思っとってん。
お義父さんはなこんな毛ぇフサフサちゃうぞ。
あっ!生前なてっぺんに粉振っとったんじゃい。
なんやこれ!
(はじめ)これはどういうことや!
(真希)住職どういうことですか!?・
(やすえ)何なんですか?大きな声で。
何かあったんでしょうか?
(みどり)ちょっと!住職があの人らとグルになってお義父さんの幽霊で私らを脅したんよ!
(やすえ)えっ!ちょっとなんてことするんですか!いや…。
こうなったらやすえちゃんもう洗いざらいほんとのこと言うわ。
まあ信用してもらわれへんと思うけどな俺な岡田社長の幽霊に頼まれたんや。
(やすえ)えっ?まあ岡田社長が言うにはバルコニーから転落したんちゃうねん。
後ろから誰かに押されて転落したんやて。
(烏川)はあ?その犯人を捜せって言われて…。
でまあしゃあないから幽霊の格好してそのとき泊まってた人を1人1人脅して告白さそうとしたんや。
(烏川)はぁ…。
そんなことがあったんですか〜。
いやあんた知ってるやろおい!あんたがやれ言うたんや。
(やすえ)内場君そんな言いがかりやめてちょうだい。
そんなことするわけないでしょ。
あれは…あれは事故だったのよ。
(高井)そうですよ。
社長がバルコニーから落ちたのは下から物音が聞こえてのぞき込んだせいですよ。
いやちょっと待って。
下から物音が聞こえたっていうのなんでそれ知ってんの?それ知ってんの…その現場におるやつしか無理やで。
いやいやそうじゃないかと思っただけです。
(藍)そういえばあの日常務もここに泊まってました。
いやいやそれは次の日早朝ゴルフに社長から誘われて泊まれって言われたからや。
あっ!ちょっと思い出しました。
一個忘れてました〜。
転落するときにね犯人の腕をつかんだらしいですよ?だから腕にひっかき傷があると言うてました。
ちょっと腕見してもらえますか?そんな傷あるわけないでしょ!後ろからそっと押したのに!
(一同)えっ!いやいやいや「語るに落ちる」とはこのことですねぇ。
今のははったりですようそですよ。
とうとう告白しましたね!
(池乃)ははははっ。
そうかそういうことですかはははっ。
ほんなら犯人は誰や?いや分かれへんのかい。
明らかやないかこの人ですよ!おい警察呼ぼう。
そうはさせるか。
おい!向こう行け。
向こう行かんかい。
おいこっち来い!
(やすえ)真希さん!逃走用の車と金用意せぇ。
さもないとなこいつ殺すぞ!
(安尾)待たんかいこらぁ!
(高井)なんじゃい!あとで掛け直す。
(高井)電話かい!
(高井)ほんまに殺すぞこらぁ。
(やすえ)待って。
真希さん放して。
人質ならこの私がなるから。
(高井)近づくな!近づいたらお前から刺すぞ。
(やすえ)真希さんを放して!
(高井)言うても分からんようやな。
お前からやったらぁ!
(オクレ)えぇ〜い!
(高井)うっ!ぐっぐっ…。
ああっ!ベロベロベロベロ…。
あっ悲しみのポーズ!
(高井)なんや?社長や!社長の力や。
(高井)痛い…痛い痛い。
お巡りさんこっちです。
(高井)痛い。
バシン!
(諸見里)痛っ!こいつですこいつです。
(諸見里)あっ。
きしゃまをしゃちゅじんの罪ときょうかちゅの罪で逮捕しゅる!えっ?今な…なんと?きしゃまをしゃちゅじんの罪ときょうかちゅの罪で逮捕しゅると言ったんでしゅ。
えっ?「しゅぽしゅぽしゅぽぽ」?言ってましぇん。
いや今「しゅぽしゅぽ」…。
あの〜よう聞いてくだしゃい。
私はこいちゅをしゅぽしゅぽしゅぽぽでしゅ。
言うたやん!「しゅぽしゅぽしゅぽぽ」。
(諸見里)言うてましぇんから。
とにかく危ないでしゅから近ぢゅかないでしゅぽ。
えっ「しゅぽ」言うた!
(諸見里)近ぢゅかないでくだしゃい。
手ぇ出しぇ!
(高井・みどり)えっ?
(諸見里)出しぇ!
(高井)「出しぇ」?
(高井)逆。
(諸見里)しょうもない…しゅな。
何言うてんの?どんどん分かれへんようになっていく。
(諸見里)立て!
(やすえ)高井さん…どうして主人を?会社の金を横領したのがバレそうになったから殺したんや。
うわ〜。
(やすえ)そんな…ひどい!
(諸見里)ちっ。
行くぞ。
(高井)くっそ!
(諸見里)ムショではんしぇいしてじんしぇいちゅくり直しぇ!いやもう全然分かれへんよ。
(高井)すみませんでした。
分かったん!?It’shardandIstaywhatatakeabout….right?Sobuynew…something.Panasonicideasforlife.コマーシャルやおい!
(やすえ)真希さん大丈夫ですか?
(真希)やすえさん!あんなむちゃをして私がケガでもしたらどうするつもりだったの!?あっ私がケガをしてもいいと思ってわざと近づいたんでしょう?そんな…。
バシン!
(真希)痛っ!あなた何するのよ!
(烏川)俺なんにもしてないで。
今のはね岡田社長の霊がたたいたんですよ!
(烏川)そんなわけないでしょうが。
現にあなたの後ろにいますよ!後ろってどこですの?いませんやん。
ああっ見た!横来たやん。
来てません。
見えてんねやろ?見えてません。
見えてへんって…。
いや見えへん?
(烏川)あっ着替えて…。
(池乃)どうですか?
(やすえ)あなた!
(はじめ)お父さん!えっなんや?急にみんな見えて。
どないしたん?
(池乃)いやあのお札を貼ったら霊が見えるんですよ。
ああ〜。
ほなもっとはよ貼れや!なんのためにこれしたん?あなた…ううっ…あなた〜!やすえ…。
おいお前ら!ようもやすえをいじめてくれたな。
それに借金までしやがって。
お前らには遺産一銭も渡さんからな。
(はじめ・みどり・烏川)そんな!
(オクレ)あっやすえ。
(オクレ)ここに遺言書がある。
これにお前に全財産を譲ると書いてある。
これで幸せに暮らしてくれ。
あなた…。
あの〜そろそろ迎えのあれや。
か…帰らなあかんわ。
(烏川)お義父さん?
(やすえ)あなた。
あっ!棺おけ2つに割れた。
ほなそろそろ行くで。
(やすえ)あなた元気でね。
死んでるで。
(池乃)岡田さん生命保険入っときなはれや。
いやもう生命がないねんから無理や。
(藍)社長!なんもないんかいおい!何しに出たん?ほなやすえこれからはみんなと仲よく暮らすんやで。
(やすえ)あなた…。
あほ〜。
(やすえ)あなた!さようなら〜!
(一同)さようなら。
(はじめ)いや〜こんなことほんまにあるんやなぁ。
(珠代)でもお父さんどうして私たちに遺産を残してくれへんかったの?ひどいわ!自業自得ですよ。
ねえ?よかったねやすえちゃん。
あっ!ちょっとそれ破ったら遺産もらわれへんやんか。
私…私は主人が大事にしていたこの壺さえそばにあればそれでいいんです。
遺産は皆さんで分けてください。
やすえさん今までさんざん意地悪をしたのに…。
ほんとに自分が情けないわ。
ごめんなさい!
(3人)ごめんなさい。
(やすえ)皆さん頭を上げてください。
(やすえ)一つだけお願いがあります。
これからは主人の望みどおり皆さん仲よく暮らしてください。
お願いします。
(真希・烏川)はい。
(池乃)いや〜やすえさんあなたは本当に心の広いお方じゃ。
もう教えることは何もない。
すぐに香港へ発て。
香港へ行って鉄道会社の庸という男に会うんじゃ。
そこからまた新しい人生が始まる。
行ってなんて言うんですか?よう!ダジャレかい!ダジャレばっかりやんほんとに。
(真希)ところでみんなお父さんの葬儀やけどやっぱり喪主はやすえさんにしてもらいましょうよ。
(はじめ)いやいやそれはやっぱり俺やろ。
俺いうてもこの家の主やからな。
(みどり)そうそうそうそう。
(珠代)主?
(はじめ)主やないかい。
この家俺のもんやろ?
(珠代)ははっこの家は私がもらう。
(真希)ええっ!私がもらいます。
(珠代)私!私がもらうの!
(みどり)家は長男が暮らすんや。
(はじめ)そうやんなぁ!ふざけたこと言うな!やかましいわこらぁあほ!!おい!今言うたばっかりやろ。
家族仲ようせぇ言うたんちゃうんかこらぁあほ!それをがちゃがちゃお金や家やってもめやがってよぉわれ!おいばばあ。
(みどり)えっ…。
(やすえ)お前この中クチュっと入れて漬物と一緒に漬けたろかわれほんま!ドタマかち割るぞほんまにカス!なめとったらよぉ!女や思うて…。
怖かったぁ〜。
(一同)ええっ!?あんたいちばん怖いぞおい。
あの〜これ…。
危ない危ない危ない。
この後は「新喜劇クイズ!!」。
(松浦)ペグ触るな!
(すっちー)ペグっていうんやこれ。
(すっちー)問題です。
今回Mr.オクレの妻を演じたのはどっちでしょう?「A未知やすえ」「B酒井藍」。
ご覧の電話番号にかけてガイダンスに従い「A」か「B」でお答えください。
それではヒントをお願いします。
(オクレ)ええ〜女性です。
(藍)おい!私は女性や!うわっうわっ…。
(すっちー)死んでまう死んでまう。
分かっとる…。
(やすえ)危ない危ない。
吉本新喜劇の中田はじめです。
今年も「だんじり新喜劇」の季節がやってきました。
「泉州岸和田だんじり新喜劇其の六〜君こそスターだ!編〜」。
出演は私と池乃めだか内場勝則未知やすえ他。
ぜひお越しくださ〜い。
2014/06/21(土) 12:54〜13:54
MBS毎日放送
よしもと新喜劇[字]【「長生きしたけりゃ不届き者を捜しなさい!?」】

「長生きしたけりゃ不届き者を捜しなさい!?」▽ある会社社長の葬式に来た内場。そこに亡くなった社長の幽霊が出てきて「自分を殺した真犯人がいる」と告白する…!

詳細情報
番組内容
ある会社社長の葬式に来た内場
そこに亡くなった社長の幽霊が出てきて
「自分を殺した真犯人がいる」と告白する
果たして社長を殺した犯人とは一体・・・
出演者
内場勝則/安尾信乃助/Mr.オクレ/未知やすえ/中田はじめ/若井みどり/前田真希/烏川耕一/島田珠代/すっちー/松浦真也/山田亮/平田健太/酒井藍/高井俊彦/諸見里大介/森田展義/岡田直子/鮫島幸恵/池乃めだか
ほか

ジャンル :
劇場/公演 – その他
バラエティ – お笑い・コメディ
福祉 – 文字(字幕)

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